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私という小説家の作り方(新潮文庫)大江健三郎
¥410
【良好・2版】『私という小説家の作り方』大江健三郎|創作と記憶の旅|新潮文庫|古本 ISBN9784101126216 「物語を紡ぐことは、自分を探し続ける旅」── そんな思いが胸に残る、大江健三郎さんの自伝的エッセイ集です。 『私という小説家の作り方』は、幼い頃の記憶、父や母との関係、恩師や詩、神話との出会いなどを通して、「小説家・大江健三郎」がどのように形づくられてきたのかを静かに語ります。 創作を志す方だけでなく、「自分とは何か」を立ち止まって考えたくなったとき、この本はきっとやさしい灯りになります。 私自身も読み終えてから、自分の中に積み重なってきた言葉や出会いを、そっと大切にしたくなりました。 もし今、自分自身の物語を見つめ直したいと感じたら──どうぞ気軽にページを開いてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。表紙に折れがありますが、本文はきれいで通読に支障はありません。2版/新潮文庫 <大江健三郎さんについて> 大江健三郎さん(1935-2023)は愛媛県生まれの小説家です。東大在学中に文壇デビューし、『飼育』で芥川賞を受賞。戦後日本や社会問題を見つめ続け、『万延元年のフットボール』など多くの話題作を発表しました。1994年にはノーベル文学賞を受賞。日本文学を世界に広げた作家として、多くの読者に影響を与え続けました。
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伊藤野枝集(岩波文庫)森まゆみ編
¥1,240
【良好・初版】『伊藤野枝集』森まゆみ編|女性解放運動家の思想|岩波文庫|古本 2019/9/18 発行 ISBN9784003812815 「自分らしく生きたい」──その思いに、どこか胸が熱くなることはありませんか。 『伊藤野枝集』は、大正時代を駆け抜けた女性解放運動家・伊藤野枝の情熱と思想を集めた一冊です。17歳で故郷を飛び出し、『青鞜』に参加。社会の理不尽さや女性の生きづらさに、真っ向から立ち向かった野枝の言葉は、時代を超えてまっすぐに届いてきます。 私自身、この本を手にしたとき、「野枝さんの叫びは、今も生きている」と感じました。誰かに遠慮せず、弱さを抱えたままでも、自分の信じた道を選ぶ勇気──そのメッセージが心にそっと火を灯してくれます。 社会の中で息苦しさを覚えている方、自分の道を探している方へ。もし今、野枝の言葉が響くなら、どうぞページを開いてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバー・本文ともにきれいです。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。 <伊藤野枝さんについて> 伊藤野枝は、1895年に福岡で生まれた女性解放運動家であり、作家でもありました。14歳で上京し、後に『青鞜』に参加して、女性の自由を求めた活動を続けました。大杉栄と共に無政府主義を実践し、短い生涯を社会の変革に捧げました。1923年、関東大震災の混乱の中、命を奪われましたが、その足跡は今も残っています。
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音楽(新潮文庫)三島由紀夫
¥600
【良好・89版】『音楽』三島由紀夫|心理・欲望・文学的名作|新潮文庫|古本・良好状態 「音楽が聞こえないんです」――そう訴えて精神分析医のもとを訪れたのは、美しい女性・弓川麗子。 三島由紀夫『音楽』は、1960年代の東京を舞台に、心の奥底に沈む悩みや欲望を繊細に描いた心理小説です。 麗子の静かな告白の裏には、抑圧された感情と、愛を恐れる心の闇が隠れています。 柚香の森がこの本を選んだのは、人間の心の深淵に寄り添いながら、読み手にも自分自身の“見えない部分”をそっと照らしてくれるから。 ページをめくるたび、麗子の複雑な感情に共鳴しながら、気づけば自分の心と向き合っている自分がいます。 「最近、自分の感情がうまくつかめない…」そんな方へ。 もしこの本が気になったなら、どうぞ静かな場所で、ゆっくりとページをめくってみてくださいね。 感情の「音」が聴こえなくなったとき、 言葉が、静かな音楽のように心を癒してくれるかもしれません。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレはありますが、本文はきれいです。 丁寧にクリーニングし、心を込めて梱包いたします。 <三島由紀夫について> 三島由紀夫(本名:平岡公威)は、1925年1月14日、東京に生まれました。東京大学法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも、9ヶ月で退職し作家の道を選びました。1949年に『仮面の告白』で作家としての地位を確立。その後、『潮騒』や『金閣寺』など数々の名作を発表しました。1970年、最後の作品『豊饒の海』を書き終えた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。彼の作品は世界中で読まれ、ノーベル文学賞候補にもなった日本の代表的作家です。 ※ショップブログ>2025年1月15日 もチェックしてみてくださいね。
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早朝始発の殺風景(集英社文庫)青崎有吾
¥550
【良好・初版】『早朝始発の殺風景』青崎有吾|青春の密室劇と静かな謎|集英社文庫|古本 ≪初版≫ 2022/1/25 発行 ISBN9784087443394 「どうしてあの頃は、ただ隣に座るだけで心臓が早く打っていたんだろう」──そんな記憶はありませんか。 青崎有吾さんの『早朝始発の殺風景』は、高校時代の気まずさや戸惑いを、“始発電車”や“観覧車のゴンドラ”といった密室を舞台に描き出す短編集です。 普段ほとんど話さない同級生とふたりきりになる、その静かな緊張感と、ふとした会話の中で浮かび上がる小さな謎。 その瞬間の空気が、読み手の心をふっと揺さぶります。 私自身もページをめくりながら、かつての自分の不器用さを思い出し、どこか優しい気持ちになりました。 人との距離感に悩んでいる方、静かな青春のひとこまをもう一度味わいたい方におすすめしたい一冊です。 もし今、心に小さな空白を抱えているなら──この本がやわらかく満たしてくれるかもしれません。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレがありますが、本文はきれいです。 <青崎有吾さんについて> 青崎有吾(あおさき ゆうご)さんは、1991年生まれの日本の小説家・推理作家です。神奈川県横浜市出身で、明治大学卒業後、2012年に『体育館の殺人』でデビュー。2024年には『地雷グリコ』で複数の文学賞を受賞しました。彼の作品はロジカルな推理と緻密な構成が特徴で、映画や文学から多大な影響を受けています。
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文学論(上)(岩波文庫)夏目漱石
¥800
【非常に良い・5版】『文学論(上)』夏目漱石|文学評論・読書の本質|岩波文庫|古本・良好|9784003600146 ≪5版≫2016/11/25発行 「なぜ人は、物語に心を動かされるのだろう──」 そんな疑問を、ふと思ったことはありませんか? 夏目漱石の『文学論(上)』は、文学の正体を探る、静かな知の旅の一冊です。 感じることと考えること。 頭と心が交差する場所に、文学の本質がある──。漱石は、そんなふうに文学を見つめながら、ひとつひとつ丁寧に解きほぐしていきます。 私がこの本に惹かれたのは、読むたびに心の奥が静かに動くからでした。難しい言葉のなかに、ふと差し込む柔らかな光のような気づきがあります。 「なんとなく好きだった読書」を、もっと深く味わいたい方へ。 自分の感受性や思考に、そっと光を当ててみたい方へ。 もし今、あなたの中にもその思いがあるなら── ゆっくりと、ページをめくってみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。カバー・本文ともにきれいで、書き込み・汚れ等はございません。 丁寧に梱包して発送いたします。静かな時間を大切にされるあなたへ、心を込めてお届けします。
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お艶殺し(中公文庫)谷崎潤一郎
¥500
【良好・5版】『お艶殺し』谷崎潤一郎|欲望と葛藤を描く心理小説|中公文庫|古本・良好 人の心の奥には、誰にも見せたくない感情が眠っていることがあります。 谷崎潤一郎の『お艶殺し』は、そんな心の闇と美しさを、ひとつの物語の中にそっと溶け込ませた作品です。 主人公・新助と女・お艶との関係は、ただの恋愛ではなく、欲望と良心、期待と逃避のあいだで揺れ動く人間そのものの姿を描いています。 読んでいるうちに、ふと自分自身の中にも似たような葛藤があることに気づかされるかもしれません。 柚香の森がこの本を仕入れたのは、「人間らしさ」に優劣をつけず、ありのままに描こうとする谷崎の誠実なまなざしに心を打たれたからです。 もし今、心の中で何かがざわついているなら──。 この物語は、その揺らぎに寄り添いながら、静かに問いかけてくれるはずです。どうぞ、ページをめくりながらご自身の心と対話してみてくださいね。 谷崎文学の中でも、人間の「弱さ」と「真実」に深く触れる作品です。 どうかこの一冊が、あなたの心の奥の静けさにそっと届きますように。 ※良好な状態の古本です。カバーにうっすらとスレがありますが、本文は丁寧に保たれています。
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生きて行く私(中央公論文庫)宇野千代
¥50
SOLD OUT
【良好・5版】『生きて行く私』宇野千代|生き方・随筆|中央公論文庫|古本・良好|9784122018676 生きることに少し疲れてしまったとき、 「それでも大丈夫」とそっと背中を押してくれる本があります。 宇野千代『生きて行く私』は、作家として、ひとりの女性として、 喜びも悲しみもすべて引き受けて前を向く姿を綴った随筆集です。 苦しみを避けるのではなく、しなやかに受け止めて生きる―― その言葉は、今を生きる私たちにも静かな勇気をくれます。 この本を仕入れたのは、「どんな日も、自分を大切にして生きていい」と 教えてくれる言葉に深く共感したから。 読み終えたあと、心の奥にやわらかな光が灯るようでした。 最近、心がざわついている方へ。 もし今、あなたの中にこの本の言葉が響くなら── どうぞ、お茶を淹れてゆっくりページをひらいてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレがありますが、本文はきれいです。5版(2011年)発行。
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友情(岩波文庫)武者小路実篤
¥500
【良好・12版】『友情』武者小路実篤|友情と恋愛を描く名作|岩波文庫|古本・良好 12版 2015/7/15 発行 ISBN9784003105044 友情と恋愛、そのどちらも大切なのに、なぜか心は思わぬ方向へ揺れてしまう──そんな不器用さに覚えがある方、多いのではないでしょうか。 武者小路実篤『友情』は、親友ふたりとひとりの女性をめぐる物語。 まっすぐな思いがときに空回りしてしまう姿に、私は「人の心って、取扱説明書があったら便利なのに」と思わず笑ってしまいました。 それでも、そんな不器用さこそ人間らしさなんですよね。 読み終えた後は、自分の揺れる気持ちさえ愛おしく感じられます。 もし最近、心の中で小さな葛藤を抱えているなら、この本がそっと肩をたたいてくれるはずです。 ページを開くと、「ああ、そういうことか」と小さく頷きたくなる読書体験が待っています。 ※良好な状態の古本です。カバーや本文に目立つ傷みはありません。 ※2015年発行・12版。 <武者小路実篤について> 武者小路実篤(1885年生まれ)は、小説家、詩人、画家として活躍し、近代文学に多大な影響を与えました。『白樺』を創刊し、理想社会の実現を目指す「新しき村」を立ち上げるなど、幅広い分野で活動しました。文化功労者としても高く評価されています。
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舞姫/うたかたの記 他三篇(岩波文庫) 森鷗外
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪60版≫2018/7/25発行 森鷗外の『舞姫/うたかたの記 他三篇』は、日本近代文学の大切な一冊です。 『舞姫』では、ドイツに留学していた青年・豊太郎が舞姫エリスとの恋に心揺れ動く姿が描かれています。その感情の機微は、読み手の心にも深く響くんですよね。 また、『うたかたの記』では、画学生の巨勢とモデルのマリイとの儚い恋が綴られ、彼女の過去や異国の文化背景が物語に奥行きを与えています。 この短編集を読むと、森鷗外の美しい文語体に触れながら、人間の弱さや葛藤、愛の形をじっくりと考えさせられます。私も読み返すたびに、新しい発見があり、「どうしてこの時、この選択をしたのだろう」と登場人物にそっと寄り添いたくなるんです。 静かに流れる感情の深さに心をゆだねて、明治時代の文学の魅力を感じてみませんか? 鷗外の繊細な筆致が、あなたの心にそっと語りかけてくれると思いますよ。
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杳子・妻隠(新潮文庫)古井由吉
¥480
【良好・24版】『杳子・妻隠』古井由吉|芥川賞受賞作・人の心と孤独を描く小説|新潮文庫|古本・良好 人の心は、どこまで他者と分かり合えるのでしょうか。 愛しながらも、どうしても届かない距離。その切なさを、静かに見つめたのが古井由吉の『杳子・妻隠』です。 「杳子」では、不安定な心を抱えた女子大生・杳子と青年の壊れやすい恋を通して、人の孤独と愛の儚さを描きます。 一方、「妻隠」では、都会で暮らす夫婦の淡々とした日常の奥に、言葉にできない心の揺らぎが漂います。 柚香の森がこの本を仕入れたのは、表面的な出来事ではなく、「人の心の深さ」に真っ直ぐに向き合う作品だから。 ページを閉じたあと、静寂の中で自分の内側に耳を澄ませたくなる──そんな読書体験でした。 感情の繊細な動きに敏感な方へ。 もし今、言葉にできない想いを抱えているなら──この物語があなたの心にそっと寄り添ってくれるでしょう。 人の心の奥にある「言葉にならない想い」を描いた古井文学。 読んだあと、少しだけ世界が静かに見える──そんな一冊です。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレが見られますが、本文はきれいに保たれています。 <古井由吉さんいついて> 古井由吉(ふるい よしきち)さん(1937年生)は、日本の小説家・ドイツ文学者。東京大学大学院修了後、立教大学でドイツ語を教え、1968年に作家活動を開始。1970年に短編小説『杳子』で芥川賞を受賞し、内向の世代の代表的存在として知られます。代表作には『聖』『栖』『親』の三部作や『槿』、『仮往生伝試文』などがあり、精神の深層を描く独自の文体で日本文学に多大な影響を与えました。2020年、82歳で逝去。
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太宰治(中公文庫)井伏鱒二
¥800
【良好・初版】『太宰治』井伏鱒二|師弟の記憶を綴る回想録|中公文庫|古本・良好 ISBN9784122066076 「人の弱さって、どうしてこんなに胸に残るのでしょうね。」 そんな気持ちにそっと寄り添ってくれる一冊があります。 井伏鱒二が、弟子であり友であった太宰治との約20年を綴った『太宰治』(中公文庫)。 昭和初期の東京や御坂峠、甲府の風景の中で、文学や酒、将棋を介した心の交流が、井伏らしい温かさで描かれています。 師弟という言葉では語りきれない、複雑で、でもどこか人間らしい関係。 太宰の孤独や脆さを、近くで見守った井伏だからこそ描けた、唯一無二のまなざし。 時に笑いを誘い、時に胸を締めつける――その筆致は、太宰に救いがあったことを私たちに教えてくれます。 この本を仕入れたのは、「孤独と優しさ」を同時に抱える人たちへの静かな贈り物になると思ったから。 太宰ファンだけでなく、人間の弱さやつながりに目を向けたいすべての方へ── 心が少し疲れたとき、そっとページをめくってみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレが見られますが、本文は通読に支障のないきれいな状態です。中公文庫/初版(2018年発行)。
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行動することが生きることである(集英社文庫)宇野千代/私のお化粧人生史(中公文庫)宇野千代【2冊セット】
¥650
宇野千代『行動することが生きることである』『私のお化粧人生史』2冊セット|生き方と美しさの随筆 宇野千代さんの言葉は、どんなときも「自分らしく生きる」勇気を思い出させてくれます。 『行動することが生きることである』(集英社文庫)は、90歳を超えてもなお人生を楽しみ続けた著者が、「まず動く」ことの大切さを率直に語った随筆集。迷ったときにそっと背中を押してくれる一冊です。 そして『私のお化粧人生史』(中公文庫)は、お化粧という身近な行為を通して、自分を慈しみ、美しく生きることの意味を描いた随筆集。読んだあと、鏡に映る自分を少し優しい目で見られるようになります。 行動する強さと、自分を愛するしなやかさ── ふたつの視点から“人生を生き抜く知恵”を受け取れる特別な2冊セットです。 ※【良好】『行動することが生きることである』集英社文庫(35版/2010年発行/ISBN9784087480870) 【並】『私のお化粧人生史』中公文庫(4版/1987年発行/ISBN4122011272)経年のヤケあり、本文良好 2冊セット販売 清掃・除菌済み。丁寧に梱包して発送いたします。 「強く生きたい」「自分らしさを取り戻したい」──そんな想いを抱く方に、宇野千代さんの言葉がきっと寄り添ってくれるはずです。 <宇野千代さんについて> 宇野千代さん(1897–1996)は、山口県岩国市生まれの小説家・随筆家。1921年に文壇デビュー後、恋愛や美意識を貫いた生き方で多彩な創作活動を展開しました。日本初の女性ファッション誌を創刊し、きものデザイナーとしても活躍。晩年も執筆を続け、85歳で新聞連載を開始するなど、生涯現役を貫きました。1996年、98歳でその生涯を静かに閉じました。
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ワセダ三畳青春記(集英社文庫) 高野秀行
¥50
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) 8版 2007/3/25発行 高野秀行さんの『ワセダ三畳青春記』は、早稲田大学の学生寮「野々村荘」で過ごした青春の日々を描いたノンフィクションです。 ユニークでちょっと破天荒な仲間たちとの生活は、笑いながら読めて、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。 この本は「自分らしく自由に生きることの素晴らしさ」や「帰る場所がある安心感」をそっと教えてくれる作品です。 肩の力を抜いて楽しめるので、忙しい毎日にちょっとした癒しを探している方にぴったりですよ。
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千羽鶴(角川文庫)川端康成
¥660
【並・改版13版】『千羽鶴』川端康成|茶道と愛の純文学|角川文庫|古本・並・改版13版 ≪改版13版≫ 1976/5/30 発行 「美しいものは、時に人を切なくさせる」──そんな思いを抱いたのは、川端康成『千羽鶴』を読み終えたときでした。 茶道の世界を背景に、父の愛人だった女性と、その娘に心を揺らす主人公・菊治。 愛したい気持ちと、求めることで誰かを傷つけてしまうもどかしさが、静かに描かれています。 今回お届けするのは、1976年発行・改版13版の角川文庫。 天に経年のヤケがありますが、本文はおおむねきれいで、読書には問題ありません。新品では味わえない、時を経た紙の手触りが、この物語の余韻をいっそう深めてくれるでしょう。 人の心の弱さややさしさに、そっと触れてみませんか。 ※並の状態です。天に経年のヤケがありますが、本文は通読に問題ありません。 ※改版13版(1976年5月30日発行)。
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大人のための残酷童話(新潮文庫) 倉橋由美子
¥490
【再入荷・良好・7版】『大人のためのグリム童話』|世界の名作を毒とユーモアで描く短編集|古本 「童話は子どものもの」と思っていませんか。 この『大人のためのグリム童話』は、世界の名作を大胆にアレンジし、人間の裏側に潜む欲望や弱さをあぶり出した短編集です。 物語の結末に添えられた【教訓】はどれも皮肉で深く、思わず苦笑してしまうほど。 初めて読んだとき、残酷さの中にある人間らしさに、なぜか心がほどけていくのを感じました。誰の中にもある影と光──その両方を受け入れるような一冊です。 人生に少し疲れた夜、静かに笑いたい方へ。 もし今、あなたの心が“毒のある真実”を求めているなら、そっとこのページをめくってみてくださいね。 ※1999年7版発行。経年によるヤケがありますが、本文はきれいで通読に支障ありません。 独特の世界観と風刺が魅力の良本です。
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万延元年のフットボール(講談社文庫)大江健三郎
¥1,860
【絶版・旧装丁】大江健三郎『万延元年のフットボール』|講談社文庫|古本 大江健三郎・著/講談社文庫(旧装丁)/1980年第9刷 静かに胸を打つ、重厚な文学の世界を体験してください。 ノーベル文学賞作家・大江健三郎の代表作ともいえる本書は、日本の近代と個人の内面を重ね合わせた、深く、鋭く、そしてどこか人肌のあたたかさを感じさせる物語です。 現在は絶版となった講談社文庫旧装丁の『万延元年のフットボール』。 装丁の印象深さもさることながら、手に取ったときの重みが、どこか静かな力を宿しています。 状態のよい個体はなかなか見かけなくなってきました。 心を込めて丁寧に梱包し、お届けいたします。 読み終えたあと、ふと物思いにふけりたくなるような、そんな一冊であり、読み手によって受け取り方が変わる、まさに「人間を読む一冊」なんです。 人生の節目や、心の深いところにそっと触れるような読書体験をお探しの方に、静かにおすすめいたします。
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おどるでく 猫又伝奇集(中公文庫)室井光弘
¥1,070
【非常に良い・初版】『おどるでく 猫又伝奇集』室井光弘|幻想×妖の短編集|中公文庫・初版・古本 室井光弘 著/中公文庫/2023年6月25日 初版発行/ISBN9784122073838 「人ならざるもの」の哀しみや優しさに、そっと心を寄せてみませんか? 明治・大正の東京を舞台に、猫又をはじめとする妖たちが人の世を生きる姿を描いた、静かで不思議な幻想譚です。 おかしみの中に切なさがあり、懐かしさの中に胸を打つ情がある──そんな一冊。 この本を選んだのは、見えないものに宿る温もりが、ページのすき間からふわりと伝わってきたから。 妖たちの姿を借りて描かれる人生の機微は、喪失や孤独を抱える心にも、静かにやさしく寄り添ってくれます。 夢と現のはざまで、やわらかく揺れるような読書体験を、どうぞゆっくり味わってみてくださいね。 巻末には多和田葉子さんによるエッセイも収録されています。 ※非常に良い状態です(カバー・本文ともにきれいで使用感少なめ)。初版・中公文庫。 巻末に多和田葉子さんの寄稿エッセイあり。 丁寧にクリーニング・梱包し、心を込めてお届けいたします。 この本は、ただ妖怪を描いた物語ではなく、「誰にも言えない想い」や「心の奥の静かな孤独」を映し出す鏡のような一冊です。 どうぞ、疲れた日の夜にでも、そっとページをめくってみてくださいね。 <室井光弘さんについて> 室井光弘(むろい・みつひろ)さんは、日本の翻訳家・詩人。特にスペイン語圏の現代文学を中心に、多くの優れた翻訳を手がけています。繊細で詩的な訳文に定評があり、グアダルーペ・ネッテルやサマンタ・シュウェブリンなど、ラテンアメリカの注目作家の紹介に尽力しています。
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あひる(角川文庫)今村夏子
¥50
SOLD OUT
【良好・初版】『あひる』今村夏子|日常の違和感を描く短編集|角川文庫・初版・古本 今村夏子 著/角川文庫/2019年1月25日 初版発行 「ごく普通の日常に、ふと、何かざらりとしたものを感じることはありませんか?」 『あひる』は、ある家族の元にやってきた「あひる・のりたま」をめぐって、日々の景色が少しずつ変わっていく物語。 淡々とした文章の奥に、言葉にならない違和感や、不穏な空気が静かに漂います。 この本を選んだのは、「何も起きていないようで、何かが起きている」──そんな感覚が、まるで心の奥に問いを投げかけてくるようだったから。 河合隼雄物語賞を受賞したこの短編集は、読後、あなたの中の日常風景もほんの少し違って見えるかもしれません。 静かな本を読みたいとき、不思議な余韻にひたりたいときに、そっと手に取っていただきたい一冊です。 ※本書は《良好》な状態です(表紙・本文ともに目立つ傷みなし)。 初版・角川文庫・2019年発行。 クリーニングのうえ、丁寧に梱包して発送いたします。 「なんだか、気になる」──そんな本は、きっとあなたの中の“まだ言葉にならない気持ち”に静かに触れてくれているのかもしれません。 どうぞ、この一冊と一緒に、静かな時間を過ごしてみてくださいね。
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なにもしてない(講談社文庫)笙野頼子
¥1,280
【良好・初版】『なにもしてない』笙野頼子|存在の痛みと光を描く野間文芸新人賞作品|講談社文庫 笙野頼子 著/講談社文庫/1995年11月15日 初版発行 第13回 野間文芸新人賞受賞作 「なにもしていない自分が、許せない」 そんなふうに感じてしまう日、ありませんか? この物語の語り手もまた、病を抱え、社会から離れ、部屋で静かに暮らしています。 何もしていないけれど、確かに“生きている”こと。そのただ在る日々を、鋭くも繊細な言葉で描き出します。 私がこの本を選んだのは、「何者にもなれない時間」の中にも、確かな存在の光を見出せたから。 焦りや孤独に沈みそうなとき、そっと手に取ってほしい一冊です。 どうぞ、ご自身のリズムで、静かにページを開いてみてくださいね。 ※《良好》状態のお品です。表紙・本文に大きな傷みはありません。 講談社文庫/1995年初版発行 丁寧にクリーニング・梱包のうえ、発送いたします。 もし今、「ただ在ること」に心を痛めているなら── この本が、あなたのそのままの存在に、そっとやさしい灯をともしてくれるかもしれません。 一緒に、静かな読書の時間を過ごしてみませんか。
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ゼラニウムの庭(ポプラ文庫)大島真寿美
¥380
【非常に良い・初版】『ゼラニウムの庭』大島真寿美|時を超える命と家族の秘密を描いた感動作|ポプラ文庫 「家族って、いったい何なんだろう」 そんな問いがふと心をよぎることがある方へ──。 『ゼラニウムの庭』は、明治から平成にかけて紡がれる、一族の物語。 主人公・み子が向き合うのは、家族の中にひそむ小さな秘密と、大きな時間の流れ。 やがて現れる、若いままの姿をした双子の妹・嘉栄の存在が、物語を不思議な光で包みます。 私がこの本を選んだのは、「違っていてもいい、そこにいるだけで尊い」──そんな気づきを静かに届けてくれたから。 家族に迷いや痛みを感じている方、自分の居場所を見つけたい方へ。 この本が、そっとあなたの心に灯りをともしてくれるかもしれません。 ※《非常に良い》状態です。表紙・本文ともにきれいなお品です。 ポプラ文庫/2012年 初版発行 丁寧にクリーニング・梱包のうえ、心を込めてお届けいたします。 <大島真寿美さんについて> 大島真寿美さんは1962年生まれ、名古屋市出身の小説家です。劇団活動を経て1992年に『春の手品師』で文學界新人賞を受賞し作家デビュー。以降、『ピエタ』『あなたの本当の人生は』など話題作を次々に発表し、2019年『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で直木賞を受賞。作品は映像化も多く、幅広い世代に愛されています。
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東京奇譚集(新潮文庫)村上春樹
¥380
【良好・初版】『東京奇譚集』村上春樹|不思議と孤独をめぐる短編集|新潮文庫・初版・良好 「これは現実? それとも、どこか夢の中──?」 村上春樹さんの短編集『東京奇譚集』には、日常の中にふいに現れる“奇譚”が、静かに、でも確かに心を揺らしてくる5つの物語が収められています。 息子を亡くした母の旅、記憶のなかに現れる見知らぬ女性──。 どれも説明のつかない不思議さを孕みながらも、ふとした瞬間に、自分の心の奥と呼応してくるのです。 私がこの本を選んだのは、「喪失」や「孤独」を描きながら、それでもなお、何かがそっと灯るような読後感があったから。 最近、心が少し静まりたい方へ。 もし今、何かを失ったあとに立ち止まっているのなら──この物語が、やさしく寄り添ってくれるかもしれません。 ふとした違和感が、あなたの心と深くつながるかもしれません。 今のあなたの静けさに寄り添う一冊、そっと開いてみませんか? ※【良好】状態(表紙にスレあり/中身はきれいです) 新潮文庫・2007年 初版 クリーニング・丁寧な梱包のうえ、心を込めてお届けいたします。
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終点のあの子(文春文庫)柚木麻子
¥400
【良好・文春文庫】『終点のあの子』柚木麻子|ガールズ青春小説・文春文庫・良好本 「“あのときのわたし”に、もう一度出会ってみたい」── そんな気持ちがふと湧いてくるような物語です。 柚木麻子さんの『終点のあの子』は、思春期の少女たちの揺れ動く心を、驚くほど繊細に、やさしく、そしてリアルに描いた連作短編集。 入学式で出会った希代子と朱里を中心に、女子高生たちの友情・嫉妬・憧れ…さまざまな感情が交差します。 私がこの本を選んだのは、「わたしもこんな時期があったな」と、忘れていた気持ちが胸に蘇ってきたから。 もし今、自分の過去にそっと手を伸ばしたくなったり、誰かの気持ちにそっと寄り添いたいと思ったら、この一冊がやさしく導いてくれるかもしれません。 青春のまぶしさと痛みを、どうぞ丁寧に味わってみてください。 ※【良好】(表紙・本文ともに使用感少なめ) 文春文庫・第4刷(2014年) 「あの子みたいに、まっすぐに悩んでいた頃があった」 ──そんなあなたに、そっと寄り添う物語です。 ぜひ、自分の心にふれる“あの子”に、再会しにきてくださいね。
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一房の葡萄(ハルキ文庫)有島武郎
¥320
【非常に良い・ハルキ文庫】『一房の葡萄』有島武郎|短編・名作・赦しと成長の物語(ハルキ文庫) 「人から許された経験、あなたにはありますか?」── そんな問いを静かに投げかけてくる、小さな宝石のような物語です。 有島武郎の名作『一房の葡萄』は、絵を描くのが好きな少年「僕」が、憧れの西洋人ジムの絵具を盗んでしまうところから始まります。 けれど、叱られることもなく、優しく赦してくれた先生が差し出したのは、まさかの“葡萄一房”。 この一房の葡萄が、少年にとって“赦されることのあたたかさ”と“自分の行いを見つめる心”を教えてくれるのです。 柚香の森がこの本を選んだのは、「小さな失敗が、大きな成長につながる」──その優しい循環が静かに描かれていたから。 迷いや後悔の中にいる方に。 この一冊が、そっと背中をなでてくれるかもしれません。どうぞ、やさしくページを開いてみてくださいね。 ※【非常に良い】(ページ・カバーともにきれいな状態) ハルキ文庫・初版(2011年4月15日発行) 除菌クリーニング済・丁寧に梱包して発送いたします。 「赦すこと」「赦されること」の意味を、今あらためて思い出したい方に。 小さな葡萄一房から広がる、大切な気づきがこの物語には詰まっています。 <有島武郎さんについて> 有島武郎さん(1878-1923)は白樺派の中心人物として活躍した明治・大正期の小説家。札幌農学校や海外で学び、社会主義思想や人道主義に傾倒。代表作に『或る女』『生れ出づる悩み』など。
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溺レる(文春文庫)川上弘美
¥320
【良好・文春文庫】『溺レる』川上弘美|短編集・恋と孤独の物語|女流文学賞受賞作品 「逃げても、愛は消えない。息苦しさも、愛しさも、すべて抱きしめて。」 そんな言葉が、ふと胸に沁みる夜に──この短編集をそっと手に取ってみてください。 川上弘美さんの『溺レる』は、第11回伊藤整文学賞・第39回女流文学賞を受賞した名作。 表題作をはじめ、曖昧な関係や満たされない想いを描いた8つの物語が、静かに心を揺らします。 この本を選んだのは、“言葉にならない感情”の居場所を与えてくれるから。 派手さはないけれど、丁寧に紡がれた日本語の美しさと余韻が、読後にそっと残りました。 恋に傷ついた方、理由のない孤独を抱えている方へ。 あなたの中の静かな揺れに、そっと灯りをともしてくれる一冊です。 ※【良好】(経年のわずかな使用感あり。中面きれい) 文春文庫・第9刷(2005年8月5日発行) 誰にも話せない感情に、そっと言葉を添えたくなった夜に。 この物語が、あなたの心に静かな居場所をつくってくれることを願っています。

