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【非常に良い・初版・帯あり】『半所有者』河野多恵子|新潮社|愛と孤独を描く長編小説|古本
¥800
『半所有者』河野多恵子|愛と孤独を見つめる長編小説|新潮社|初版・帯あり・古本|9784103078073 誰かを思うとき、ふと「愛すること」と「支配すること」のあいだにある、微妙な揺らぎを感じたことはありませんか。 『半所有者』は、戦後の関西を舞台に、人と人との間に生まれる思いの不均衡や、心の奥に潜む孤独を静かに描いた河野多恵子の代表作です。 登場人物たちの内面を丁寧に見つめるその筆致には、痛みの中にも確かなぬくもりがあり、「人を大切に思うとはどういうことか」を静かに問いかけてきます。 この本を仕入れたのは、私自身、人との関係に少し疲れていた時期に読み、心の中にあった小さな誠実さを思い出せたからです。 人との距離に迷うとき、自分を責めてしまう夜に──。 もし今、この本の静けさがあなたの心に触れるなら、どうぞそっとページをめくってみてくださいね。 ※非常に良好な状態の古本です。カバー・帯ともにきれいに保たれており、本文にも書き込みやヤケはほとんど見られません。 丁寧にクリーニング・梱包し、心を込めてお届けいたします。
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【良好・初版・帯あり】『湖畔の愛』町田康|新潮社|人の心と赦しを描く小説|古本
¥1,000
『湖畔の愛』町田康|人の心と赦しの物語|新潮社|古本・初版・帯あり|9784104215034 誰かを思う気持ちは、ときに不器用で、思いがけず人を傷つけてしまうこともあります。 『湖畔の愛』は、そんな人の弱さやあたたかさを、静かに見つめた町田康さんの作品です。 舞台は湖のほとり。穏やかに流れる時間のなかで、登場人物たちはそれぞれの過去や愛のかたちに向き合っていきます。騒がしさのない文章の奥に、人の心を深く見つめる静謐なまなざしが宿っています。 柚香の森がこの本を選んだのは、「赦すことの難しさ」と「それでも人を信じたい」という思いが、丁寧に描かれていたから。読み終えたあと、心がやわらかく整うような感覚が残りました。 もし今、あなたが少し疲れているなら──湖面に映る静かな光のように、この物語がそっと寄り添ってくれるはずです。ページをめくりながら、やさしさを取り戻してみてくださいね。 人を思うことの不器用さも、そこに宿るあたたかさも── この物語が、あなたの静かな夜にやさしく溶け込みますように。 ※良好な状態の古本です。カバーの角にわずかなスレがありますが、本文はきれいに保たれています。帯付き・初版。心を込めてお届けいたします。
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【良好・24版】『杏子・妻隠』古井由吉|新潮文庫|芥川賞受賞作・心理文学|古本
¥480
『杏子・妻隠』古井由吉|芥川賞受賞作・人の心と孤独を描く小説|新潮文庫|古本・良好 人の心は、どこまで他者と分かり合えるのでしょうか。 愛しながらも、どうしても届かない距離。その切なさを、静かに見つめたのが古井由吉の『杏子・妻隠』です。 「杏子」では、不安定な心を抱えた女子大生・杳子と青年の壊れやすい恋を通して、人の孤独と愛の儚さを描きます。 一方、「妻隠」では、都会で暮らす夫婦の淡々とした日常の奥に、言葉にできない心の揺らぎが漂います。 柚香の森がこの本を仕入れたのは、表面的な出来事ではなく、「人の心の深さ」に真っ直ぐに向き合う作品だから。 ページを閉じたあと、静寂の中で自分の内側に耳を澄ませたくなる──そんな読書体験でした。 感情の繊細な動きに敏感な方へ。 もし今、言葉にできない想いを抱えているなら──この物語があなたの心にそっと寄り添ってくれるでしょう。 人の心の奥にある「言葉にならない想い」を描いた古井文学。 読んだあと、少しだけ世界が静かに見える──そんな一冊です。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレが見られますが、本文はきれいに保たれています。 丁寧にクリーニングし、心を込めて梱包いたします。 <古井由吉さんいついて> 古井由吉(ふるい よしきち)さん(1937年生)は、日本の小説家・ドイツ文学者。東京大学大学院修了後、立教大学でドイツ語を教え、1968年に作家活動を開始。1970年に短編小説『杳子』で芥川賞を受賞し、内向の世代の代表的存在として知られます。代表作には『聖』『栖』『親』の三部作や『槿』、『仮往生伝試文』などがあり、精神の深層を描く独自の文体で日本文学に多大な影響を与えました。2020年、82歳で逝去。
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【非常に良い】『悩みがスーッと消えていく ポケット禅語』武山廣道 監修|河出書房新社|文庫サイズ|古本
¥400
『悩みがスーッと消えていく ポケット禅語』|河出書房新社|古本・文庫サイズ 武山廣道 監修/河出書房新社/2023年5月30日 初版発行/ISBN9784309292953 「もうちょっと、心を軽くしたいな…」 そんなふうに感じたときに、そっと開いてほしい一冊です。 本書にあるのは、禅の短い言葉たち。 たとえば──「日々是好日(ひびこれこうじつ)」「知足(ちそく)」「放下着(ほうげじゃく)」。 それぞれに、やさしい現代語訳と解説が添えられていて、忙しない日常の中でも、ふっと自分を取り戻せるような“間”を与えてくれます。 私がこの本を選んだのは、悩みを消そうとするのではなく、「悩んでいる自分も、まるごと受け止めていいんだよ」と、そっと教えてくれるように感じたから。 疲れているのに、立ち止まるのがこわい方へ。 もし今、心がどこか曇っていると感じたら── この本が、あなたの中にやさしい風を通してくれるかもしれません。 ポケットにそっと入れて、気になる言葉から読んでみてくださいね。 ※非常に良い状態のお品です(カバー・本文ともにきれいです)。 文庫サイズで軽く持ち運びしやすく、贈りものにもおすすめです。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。
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【非常に良い・初版・帯あり】『流れる島と海の怪物』田中慎弥|集英社|短編集・ハードカバー|古本
¥1,460
『流れる島と海の怪物』田中慎弥 初版・帯付き|集英社|短編集・古本 田中慎弥・著/集英社/2023年6月30日 初版発行/ISBN9784087718379/ハードカバー・帯付き・ビニールカバー 「心の中に、ふいに湧いてしまう黒い感情──それを、なかったことにしていませんか?」 田中慎弥さんが描くのは、暴力や違和感、孤独や焦燥を抱えた人々。 どこか現実離れした不穏な世界で、それでも必死に自分を保ち、生き抜こうとする姿があります。 読み進めるほどに、胸の奥がざわつくのに、なぜか目が離せない。 そんな不思議な読書体験が待っています。 私がこの本を選んだのは、“正しさ”では救われない瞬間が、誰にでもあると知っているから。 この短編集は、見たくなかった感情を見せてくれる。 でも、だからこそ、読み終えたときにどこか呼吸が深くなるのです。 もし今、言葉にできない気持ちを抱えている方がいたら── この本が、その奥の奥に静かに手を伸ばしてくれるかもしれません。 怖がらず、ゆっくりとページを開いてみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です(初版・帯付き・ビニールカバーで丁寧に保管されています)。 ハードカバーならではの重みと存在感。 一冊の本が持つ「物質としての強さ」も、ぜひお手元で感じていただけたらと思います。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします
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【良好・初版】『赤い魚の夫婦』グアダルーペ・ネッテル|現代書館|短編集・心の揺れに寄り添う物語|古本
¥1,300
『赤い魚の夫婦』グアダルーペ・ネッテル|生き物と感情の短編集|現代書館・古本 グアダルーペ・ネッテル 著/宇野和美 訳/現代書館/2021年8月31日 初版/ISBN9784768459058/ハードカバー 心の奥のざわざわ、気づかないふりしてないですか? 『赤い魚の夫婦』は、夫婦の距離、親になること、孤独や不安といった“言葉にならない感情”を、猫や赤いベタ、蛇や菌といった生き物たちを通して描いた短編集です。 舞台はメキシコ、パリ、コペンハーゲン──。 どの物語にも「ここじゃないどこか」の空気がありながら、「でもたしかにここにある感情」が宿っています。 この本を選んだのは、読んだあとに、自分でも気づいていなかった感情に、そっと名前をつけられるような読書体験があったから。 読書セラピーの視点からも、心の奥を静かに見つめ直したい方へおすすめしたい一冊です。 どうぞ、あなたのペースでページを開いてみてくださいね。 読むことでしか届かない場所が、きっとある。 この短編集が、あなたの心の片隅にそっと触れてくれますように──。 ※カバーに小さな汚れがありますが、表紙以外はとてもきれいで、本文は良好です。 初版・ハードカバー。丁寧にクリーニングのうえ、心を込めて梱包・発送いたします <グアダルーペ・ネッテルについて> グアダルーペ・ネッテルは、1973年メキシコ生まれの作家。パリで博士号を取得し、スペイン語圏を代表する現代文学作家の一人。繊細な心理描写と独自の視点で国際的に高い評価を受けています。
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【非常に良い・初版】『不意撃ち』辻原登|日常に忍び寄る“転機”を描いた短編集|河出書房新社・ハードカバー|古本
¥820
『不意撃ち』辻原登|非日常と転機を描く短編集|河出書房新社・初版・非常に良い 「思いもよらない出来事に、私たちはどう向き合えるのだろう」 辻原登さんの短編集『不意撃ち』は、日常の隙間に突然入り込んでくる“転機”を描いた物語集です。 デリヘル嬢と運転手、震災後の風景、老境の旅、宇宙の幻覚──それぞれの物語に、予測不能な瞬間と、そのとき人が選ぶ道があります。 私がこの本を選んだのは、「非日常」が訪れたときの心の揺れや葛藤が、どこか自分の中にも重なるように感じたから。 読後、きっとあなたも思うはずです。 「何が起きるか分からない毎日でも、人は前を向ける」と。 もし今、人生の節目にいるなら──この本が、あなたの背中にそっと手を添えてくれるかもしれません。 ※【非常に良い】状態です。カバー・本文ともに良好。 河出書房新社/2018年 初版発行/ハードカバー クリーニング後、丁寧に梱包して発送いたします。
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【良好・初版・理論社】『どきん』谷川俊太郎 少年詩集|ことばに心が揺れる瞬間|古本
¥1,580
『どきん』谷川俊太郎 少年詩集|初版・理論社|ことばに心が揺れる詩集 日常の中で、ふと心が「どきん」と動く瞬間ってありませんか? 谷川俊太郎さんの詩集『どきん』には、そんな気持ちを呼び覚ますことばの魔法が詰まっています。 日々の風景や感覚を、軽やかなリズムにのせて描くことで、忘れていた“感じる力”がそっと蘇るよう。 私自身、声に出して読んでみたとき、その響きの楽しさに思わず笑ってしまいました。 子どもと一緒に声に出して読んでも、ひとり静かにページを開いても、言葉が心を解きほぐし、やさしい時間をもたらしてくれる詩集です。 ちょっと疲れた日、感性を取り戻したいとき──。 どうぞ『どきん』と一緒に、小さな心のときめきを見つけてみてくださいね。 ※【良好】初版(1983年・理論社刊)、ハードカバー 表紙・本文に大きな傷みなし 清掃・除菌済み、安心してお手にとっていただけます。 日常の中に眠っている小さな「どきん」を、ことばのリズムと一緒に見つけに行きませんか? <谷川俊太郎さんについて> 谷川俊太郎さん(1931–2024)は、日本を代表する詩人・翻訳家・絵本作家。1952年『二十億光年の孤独』で注目され、鋭い感性とリズム感ある詩で戦後詩の流れを切り開きました。詩や翻訳、作詞、脚本など多方面で活躍し、92歳まで創作を続けました。
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【良好・新潮文庫】『狭き門』アンドレ・ジッド/山内義雄訳|愛と信仰のはざまで揺れる物語|古本
¥600
『狭き門』アンドレ・ジッド|愛と信仰の物語|新潮文庫・良好本 それは、叶わぬ恋と信仰のはざまで揺れる魂の物語です。 幼なじみのジェロームとアリサ。 互いに深く愛し合いながらも、アリサは“神の国”を選び、地上の幸福を拒み続けます。 「狭き門より入れ」という聖書の一節に導かれたその生き方は、美しくも切なく、読む人の心に静かに問いを投げかけます。 この物語を書いたのは、1947年にノーベル文学賞を受けたフランスの作家、アンドレ・ジッド。 信仰と愛が交差する静かな悲劇を、繊細な筆致で描き出しています。 私は読みながら、胸の奥がぎゅっと締めつけられました。 恋すること、信じること、捧げること── そのすべてが、こんなにも深く、こんなにも静かな痛みをともなうのだと知りました。 読み終えたあと、心に祈りの余韻が残るような一冊です。 ※【良好】表紙にわずかな経年感あり 新潮文庫/第109刷(2010年6月15日発行) ISBN9784102045039 清掃・除菌後、丁寧に梱包してお届けします。 恋と信仰のはざまで揺れる心に、静かな祈りの余韻を残す物語。 どうぞ、あなたの読書時間に寄り添わせてください。 <アンドレ・ジッドについて> アンドレ・ジッド(1869–1951)は、フランスを代表する小説家・文芸批評家です。自由意志と宗教的道徳の葛藤、人間の欲望を描いた作品で知られ、代表作に『背徳者』『狭き門』『贋金づくり』などがあります。文芸誌NRFの創刊者でもあり、植民地主義や全体主義に批判的立場を貫きました。1947年ノーベル文学賞受賞。
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【非常に良い・初版】『ほんとうの自分』ミラン・クンデラ/西永良成訳|愛と老いを描く物語|集英社文庫|古本
¥810
『ほんとうの自分』ミラン・クンデラ|愛と老い・アイデンティティを描く|集英社文庫 静かに年を重ねることは、「変わっていく自分」と向き合うことでもあるのかもしれません。 ミラン・クンデラ『ほんとうの自分』は、更年期を迎えた女性の揺れる心を軸に、愛と老い、そしてアイデンティティの危機を描き出した物語です。 “わたしは、わたしのままでいいの?”──そんな問いが、読む人の胸の奥にそっと差し込んできます。 私がこの本を選んだのは、不安や変化のただ中にも「ほんとうの自分」は確かに息づいていると感じられたから。 夢と現実の境界があいまいになる世界で、自分自身を静かに見つめ直す読書体験が待っています。 年齢や立場にとらわれず、「自分らしさ」を探している方へ。 この物語が、あなたにやさしく寄り添ってくれるはずです。 ※【非常に良い】きれいな状態 集英社文庫・初版(2024年7月25日発行) ISBN9784087607925 清掃・除菌済み、丁寧に梱包してお届けいたします。 「ほんとうの自分」とは、揺らぎや迷いの中に宿るものかもしれません。 どうぞ、心静かな読書時間に寄り添わせてください。 <ミラン・クンデラについて> ミラン・クンデラは1929年チェコ生まれの作家。プラハの映画芸術大学で教鞭をとりつつ文筆活動を開始し、1967年『冗談』で注目されました。政治的弾圧により1975年にフランスへ亡命、1984年『存在の耐えられない軽さ』で世界的名声を得ました。2023年に94歳で逝去。
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【非常に良い・初版】『ある犬の飼い主の一日』サンダー・コラールト|新潮社|静かな日常小説|古本
¥1,200
『ある犬の飼い主の一日』老犬と静かに暮らす物語|新潮社|古本・初版美品 ◆2020年 リブリス文学賞受賞作品 『ある犬の飼い主の一日』は、サンダー・コラールトが紡ぐ、静かでやさしい物語。 老犬スフルクと暮らすヘンクの一日は、何気ないけれど、心にしみる時間の連なり。小さな出来事が、人生の輝きをそっと照らします。 大切な存在を愛おしく思う気持ち、あなたにもきっと伝わるはずです。 オランダ固有の犬種コーイケルホンディエのスフルクを溺愛するヘンクの姿に、私も胸が温かくなりました。どうぞ、じんわりと心に染みる読書を。 ※非常に良い状態の古本です。カバー・本文ともにきれいで、丁寧に保管されていました。ソフトカバー/初版。ISBN9784105901882 防水梱包にて、心を込めてお届けします <リブリス文学賞とは?> リブリス文学賞は、Twitterの投票で決まる読者が選ぶ文学賞です。対象は、国内の新作小説と海外の初めて翻訳された小説。投票はハッシュタグをつけて行い、「国内部門」「海外部門」のどちらかだけでもOK。本好きの声が反映される、ちょっと特別な文学賞です。 <サンダー・コラールトさんについて> サンダー・コラールトさんはオランダ出身の小説家。代表作『ある犬の飼い主の一日』はオランダでベストセラーとなり、日本でも新潮クレスト・ブックスから翻訳出版された。生と死を巧みに描き、人生の意味を探求する作風が特徴。
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【非常に良い・初版】『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹|新潮社|震災と再生の短編集|古本
¥1,000
『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹|震災と再生の短編集|新潮社|古本・初版 ISBN4103534117 「喪失の先に、静かな再生がある」──そんな言葉がふっと浮かぶ一冊です。 村上春樹さんの短編集『神の子どもたちはみな踊る』には、阪神・淡路大震災の余波のなかを生きる人々の姿が、6つの物語としてそっと綴られています。 舞台は、東京や釧路、冬の海辺など、現実の日本各地。 登場人物たちは、大きな出来事のあとで、それぞれの不安や喪失と静かに向き合いながら暮らしています。 どの物語も、1話20〜30分ほどで読める短編集なので、忙しい日々の合間にもやさしく寄り添ってくれます。ページをめくるたび、自分の中に眠っていた感情や、心の震えに気づかされるかもしれません。 私がこの本を仕入れたのは、疲れた日々にそっと寄り添ってくれる“静けさ”があったから。 短編なので、日常の合間にも少しずつ読めて、心に残る言葉がきっと見つかります。 どうか、静かな夜や、少し疲れた朝に、この本をそっと開いてみてください。 きっとあなたの心にも、やさしい光が届きますように。 ※非常に良い状態の古本です。ソフトカバー/初版(2000年発行)。カバー・本文ともにきれいに保管されており、通読に問題はございません。防水対策を施し、心を込めてお届けいたします。
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【良好・6版】『恋』小池真理子|新潮文庫|直木賞受賞作・愛と記憶の物語|古本
¥480
『恋』小池真理子|直木賞受賞の愛と記憶の物語|新潮文庫|古本・良好 ISBN4101440166 ◆第114回直木賞受賞作品 誰もが一度は落ちる、抗えない“恋”の深淵。 小池真理子さんの『恋』は、静かに心を締めつけるような切なさと、ふと胸をよぎる虚無感を描いた物語です。 浅間山荘事件の影で起きた発砲事件を背景に、大学生の布美子が巻き込まれる、倒錯した三角関係。 25年後の布美子の回想から語られるこの物語には、人間の弱さや欲望、そして孤独が、静かに、でも確かに流れています。 読んでいると、自分の心の奥底に眠る“何か”をそっと揺さぶられるようで、登場人物たちに共感できなくても、どこかで自分自身を重ねてしまう瞬間がありました。 「人を想う」という行為の純粋さと危うさに、気づかされる一冊です。 この本を仕入れたのは、「恋」という言葉の奥にある、危うさと純粋さを見つめ直したくなったから。 読後に残るのは、切なさと共に、「それでも人は誰かを想う」という静かな確かさです。 切ない恋愛や複雑な人間模様に心惹かれる方に、ぜひ手に取っていただきたいです。静かに胸に残る、忘れられない読書体験になりますように。 ※良好な状態の古本です。カバーに若干のスレがございますが、本文は通読に問題のないきれいな状態です。新潮文庫/6版(2004年発行)。防水梱包にて、丁寧にお届けいたします。 <小池真理子さんについて> 小池真理子さん(1952年生・東京出身)は、エッセイ集『知的悪女のすすめ』でデビュー後、小説『恋』で直木賞を受賞。恋愛や心理サスペンスを得意とし、多くの文学賞に輝く実力派作家です。人間心理を鋭く描く筆致が魅力です。
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【非常に良い・初版】『読書セラピスト』ファビオ・スタッシ|東京創元社|読書と再生の物語|古本
¥1,100
『読書セラピスト』ファビオ・スタッシ|癒しと本の処方箋|東京創元社|古本・美品 ISBN9784488016791 人生に迷ったとき、もし“本”を処方してくれる人がいたら――そんな想いに、そっと応えてくれる一冊です。 元国語教師のヴィンチェは、恋人にも職も失い、人生のどん底にいました。けれど、彼はある日から「読書セラピスト」として、悩める人に本を“処方”し始めます。そんな彼のもとで起きた不可解な失踪事件。残されたのは、本のリストだけ。物語はミステリーとしても展開しつつ、読書がもたらす癒しや再生の力を、じんわりと伝えてくれます。 「本って、こんなにも人に寄り添えるんだな」──そう思わずにはいられませんでした。文学の力が、心の奥のほころびにやさしく触れてくれるのです。 私がこの本を仕入れたのは、「本の力を信じたい」と思う気持ちに、そっと答えてくれる一冊だと感じたから。 読書が好きな方、人生に迷いを感じている方へ。きっと、あなたにぴったりの“処方箋”がこの本の中にあります。 まずは一緒に、ヴィンチェの旅に出てみませんか。 ※非常に良い状態の古本です。ハードカバー/初版(2022年発行)。カバー・本文ともにきれいに保管されており、通読に問題はありません。防水梱包にて、心を込めて丁寧にお届けいたします。 <ファビオ・スタッシについて> ファビオ・スタッシはイタリアの作家で、読書と人生のつながりを描く作品に定評があります。代表作『読書セラピスト』はシェルバネンコ賞を受賞し、ビブリオミステリとしても高く評価されています。
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【非常に良い・55版】『本を読む本』M・Jアドラー他|講談社学術文庫|読書法の名著|古本
¥710
『本を読む本』M・Jアドラー他|読書の基本と深め方を学べる名著|講談社学術文庫|古本本を読む本(講談社学術文庫) (M・Jアドラー、C・Vドレーン/外山滋比古、横未知子訳) ISBN4061592998 「本の読み方に自信がなくて…」「せっかく読むなら、もっと深く味わいたい」──そんなふうに感じたこと、ありませんか? 『本を読む本』(講談社学術文庫)は、そんな思いにそっと寄り添ってくれる一冊です。どんなふうに本を選び、どう読めば心に届くのか。読書の基本から応用までを、わかりやすく丁寧に教えてくれます。ページをめくるたびに、「本を読む」という行為そのものが、少しずつ深く、豊かになっていくように感じられるのです。 私自身も、この本を読みながら、ただ読むだけでは届かない“本の奥行き”のようなものに気づかされました。読書って、静かに心を耕す時間なんだなあと、あらためて思ったのです。 もっと本と仲良くなりたい方、読書を通して自分を育てたい方に、そっとおすすめしたい一冊です。よろしければ、あなたの読書の旅の一歩として、手に取ってみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。講談社学術文庫/55版(2015年発行)。ハードな使用感はなく、本文・カバーともにきれいです。防水梱包にて、心を込めて丁寧にお届けいたします。 <M・J・アドラー、C・V・ドレーンについて> M・J・アドラーはアメリカの哲学者・教育者で、対話を重視した古典教育を推進し、「グレートブックス運動」を展開。『ブリタニカ百科事典』の編集にも携わるなど、知の普及に貢献しました。共著者C・V・ドレーンも教育者・編集者として活躍し、ともに『本を読む本』を著しました。
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幻影の書(新潮社) ポール・オースター/柴田元幸訳
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 3版 ハードカバー 2008/12/25発行 ISBN9784105217129 失ったものが大きすぎて、心が空っぽになってしまう──そんなとき、あなたは何に手を伸ばしますか? この物語は、愛する妻と娘を飛行機事故で亡くした大学教授ジンマーが、人生の意味を見失いながらも、ふとした映画との出会いから、再び歩き出す勇気を見つけていくお話です。 ある日、届いた一通の手紙をきっかけに、彼は“死んだはず”の伝説の映画監督・ヘクター・マンの謎を追い始めます。 現実と幻想が交錯する中で、自分自身と深く向き合うその姿に、すごく心を揺さぶられました。 物語の力って、時に人の魂をふわっと抱きしめてくれるんですよね。 私も読みながら涙がこぼれました。芸術や偶然の出会いが、絶望の中にある私たちに、そっと光を差し込んでくれるんです。 もし今、あなたの心にぽつんと空いた空白があるなら──この一冊が、その空白をあたたかく満たしてくれるかもしれません。 <ポール・オースターについて> ポール・オースター(1947–2024)は、アメリカ・ニュージャージー州出身の小説家・詩人。コロンビア大学で文学を学び、多彩な職業を経験後、作家として活躍。『ニューヨーク三部作』で国際的に注目され、『ムーン・パレス』『幻影の書』など現代アメリカ文学を代表する作品を多数発表。詩や脚本、映画監督としても才能を発揮し、文学と芸術の世界に大きな影響を与えました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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【非常に良い・初版】『不穏の書、断章』フェルナンド・ペソア|平凡社|孤独と静けさの思索録|古本
¥1,150
『不穏の書、断章』フェルナンド・ペソア|静けさと孤独の記録|平凡社|古本・初版 ISBN9784582767803 「ただ生きているだけで苦しい」「自分が自分じゃないみたい」── そんな思いを、静かに受けとめてくれる一冊があります。 フェルナンド・ペソア『不穏の書、断章』は、彼自身が創り出した“ソアレス”という筆名を通して綴られた、孤独と違和感の記録。 リスボンの静かな日常のなかで、現実と夢の境界をたゆたうような言葉たちが、ページのどこを開いても、ふっと心に染み込んできます。 この本を仕入れたのは、「このままの自分でも、いいのかもしれない」──そんな静かな許しを感じたから。 考えすぎてしまう方、人との距離に悩む方、ただそっと静かに本と過ごしたい方へ。 もし今、息苦しさを感じているなら、どうぞ一篇からでも開いてみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。平凡社/新書判・初版第1刷(2013年発行)。カバー・本文ともにきれいで、通読に支障のない状態です。防水梱包にて、心を込めて丁寧にお届けいたします。 <フェルナンド・ペソアについて> フェルナンド・ペソア(1888–1935)は、ポルトガル・リスボン生まれの詩人・作家で、「異名者」と呼ばれる複数の人格を創造し、それぞれの名で独自の作風を展開しました。英語圏でも育ち、多言語で詩作を行い、死後に発見された膨大な未発表原稿により、その革新的な才能が世界中で高く評価されました。
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【良好・17版】『夢を旅した少年 アルケミスト』パウロ・コエーリョ|地湧社|夢と再生の物語|古本
¥1,150
『夢を旅した少年 アルケミスト』パウロ・コエーリョ|夢を追う旅|地湧社|古本・良好 ISBN4885031184 「本当にやりたいことがあるのに、どうしても踏み出せない…」 そんなもどかしさを抱えている方へ、そっと手渡したい一冊があります。 『アルケミスト 夢を旅した少年』は、スペインの少年サンチャゴが夢に導かれて“宝物”を探しに旅立つ物語。 王様や錬金術師、不思議な出会いを通して、彼は「ほんとうの宝物はすでに自分の中にある」と気づいていきます。 「何かを強く望めば、宇宙が力を貸してくれる」──その言葉に、私自身も背中を押されたような気がしました。 夢に向かう勇気がほしい方、自分の“本当”を見つけたい方へ。 この本は、あなたの心の奥で眠っている光を、そっと呼び覚ましてくれるかもしれません。 どうぞ、旅の一歩をともに踏み出してみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。地湧社/ハードカバー/17版(1998年発行)。小口にうっすらと経年のヤケがありますが、本文はきれいで通読に支障はありません。防水梱包にて、心を込めて丁寧にお届けいたします。 <パウロ・コエーリョについて> パウロ・コエーリョは、ブラジル・リオデジャネイロ生まれの作家・作詞家です。若い頃から作家を夢見ていましたが、両親の反対や社会の期待に押しつぶされ、17歳から20歳まで精神病院に入れられるという苦しい経験をします。その後も夢をあきらめず、法学部に進学するも中退し、世界各地を放浪。自身の巡礼体験をもとに書いた『星の巡礼』で作家デビューし、続く『アルケミスト』が世界的ベストセラーに。平和活動にも力を注ぎ、今も執筆を続けています。
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【良好・再版】『破壊しに、と彼女は言う』マルグリット・デュラス|河出書房新社|仏文学・静かな衝動|古本
¥1,000
『破壊しに、と彼女は言う』マルグリット・デュラス|仏文学・壊す衝動|河出書房新社|古本 ISBN4309717179 「すべてを壊してしまいたい」── そんな衝動に、ふと心がゆらいだことはありませんか? マルグリット・デュラスの『破壊しに、と彼女は言う』は、張りつめた空気の中に“壊す”という行為の意味をそっと沈めた物語。 ホテルに集う男女の会話は、現実と幻想のあわいを揺らめきながら、読む人の深層に静かに波紋を広げていきます。 私もこの作品を読んで、「壊すこと」がときに“生き直すこと”につながるのかもしれない──そんな思いが胸に残りました。 秩序に息苦しさを感じている方、自分の中の衝動と向き合いたい方へ。 ページの余白に満ちる沈黙の声に、耳を澄ませてみてくださいね。 あなたは、どんな場面で「壊したい」と思ったことがあるでしょうか。 ※良好な状態の古本です。河出書房新社/1985年再版/ソフトカバー・ビニールカバー付き。経年に伴う軽いスレやヤケはありますが、本文は通読に支障なくきれいです。丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。 <マルグリット・デュラスについて> マルグリット・デュラス(1914-1996)は、ベトナム・サイゴン生まれのフランス作家・映画監督です。過酷な幼少期を経てフランスで学び、数々の話題作を発表。自伝的小説『愛人/ラマン』でゴンクール賞を受賞し、世界的な名声を得ました。「ヌーヴォー・ロマン」の作家と評されつつも、その枠にとどまらず、女性の生や愛、社会の抑圧を鋭く描き出す独自の作風で、20世紀フランス文学を代表する存在となりました。1996年、パリでその生涯を閉じました。
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無意味の祝祭(河出書房新社) ミラン・クンデラ/西永良成訳
¥50
SOLD OUT
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2015/4/30発行 ハードカバー ISBN9784309206721 ビニールカバー付き 「人生の意味って、考えれば考えるほどわからなくなるよね?」 そんなふうに感じたことがあるあなたへ、そっとおすすめしたい一冊があります。 ミラン・クンデラの『無意味の祝祭』は、パリを舞台に、アランという人物とその友人たちが繰り広げる、ちょっと風変わりでおかしみのある日常を描いた小説です。 一見なんでもない会話や出来事のなかに、人生の喜びや不思議、そして“無意味さ”がユーモラスに、でもどこか哲学的にちりばめられています。 読んでいるうちに、「意味がないこと」にこそ、大切な気づきが隠れているのかもしれない…そんなふうに思えてきます。 深く考えすぎて疲れた心に、ふっと風が通るような一冊。クスッと笑えて、なんだか気持ちが軽くなる。そんな読後感が、きっとあなたの心を癒してくれることだと思います。 ちょっと立ち止まりたくなったとき、どうぞ『無意味の祝祭』をそっと開いてみてくださいね。あなたの本棚に、この一冊を加えていただけたら嬉しいです。 <ミラン・クンデラについて> ミラン・クンデラは1929年生まれのチェコ出身の作家で、政治や哲学をテーマにした作品で知られています。1975年にフランスへ亡命し、『存在の耐えられない軽さ』など多くの名作を残しました。2023年、パリで逝去。
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【良好・初版】『いい人になる方法』ニック・ホーンビィ|新潮文庫|英国小説|古本
¥680
『いい人になる方法』ニック・ホーンビィ|家族と善意の物語|新潮文庫・古本(良好) ISBN4102202145 「“いい人”って、どういう人なんだろう?」 そんな素朴な疑問が、じわっと心に広がる一冊です。 ニック・ホーンビィの『いい人になる方法』は、ちょっと毒のある夫と“善良であろうとする”妻の間で起きる、ある夫婦の騒動をユーモラスに描いた物語。 妻の浮気告白をきっかけに、夫は突如「いい人」になろうと奮闘し始め、家族の暮らしは思わぬ方向へと転がっていきます。 “いい人”でいることの難しさや、善意の裏にある自分勝手さ――そのすべてを、イギリス的な皮肉とあたたかさで包み込んでくれる作品です。 家族や人間関係に少し疲れているとき、笑いながら共感できる物語を探している方へ。 もし今、あなたの中にも「ちょっといい人になりすぎてるかも?」という思いがあるなら── そっとページをめくってみてくださいね。 ※カバーのフチにわずかなヨレ、経年のヤケがありますが、本文に書き込み等はなく、通読には問題のない良好な古本です。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。 <ニック・ホーンビィについて> ニック・ホーンビィは1957年生まれのイギリスの作家・脚本家。『ぼくの好きなこと』で注目を集め、『ハイ・フィデリティ』『アバウト・ア・ボーイ』などが映画化。音楽愛と男性の心情描写に定評があります。
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島崎藤村詩集 世界の詩14(彌生書房) 島崎藤村/山室静編
¥50
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並(非常に良い/良好/並) 21版 1983/1/20発行 ハードカバー ISBN0392641558525 函傷み少アリ、経年の劣化、ヤケあり。読むには問題ありません。 迷いながらも、美しいものを求めて生きている…。そんなあなたに、そっと手渡したい一冊があります。 それが『島崎藤村詩集:世界の詩14』です。 自然の美しさ、青春の喜びや悩み、人生の深い思いが、やわらかな言葉で綴られた詩が並んでいます。 山室静さんの解説つきで、藤村の心の風景がすっと胸に入ってきます。 忙しい日々の合間に、そっとページを開いてみてください。 言葉の静けさが、心をゆるめてくれるはずです。 詩が好きな方はもちろん、少し立ち止まりたい方にもおすすめです。 藤村のことばが、あなたの心に寄り添ってくれますように。 <島崎藤村について> 島崎藤村(1872–1943)は、長野県生まれの詩人・小説家です。明治期に詩集『若菜集』で新体詩を広め、のちに『破戒』『夜明け前』などの小説でも高い評価を得ました。日本近代文学の先駆者とされています。
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【良好・10版】『肉体の学校』三島由紀夫|ちくま文庫|愛・欲望と社会|古本
¥50
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『肉体の学校』三島由紀夫|愛と立場の物語|ちくま文庫|古本・良好 ISBN4480026304 「欲しいもの」が見えないとき、あなたはどこを見るのでしょうか──そんな問いを抱いたこと、ありませんか? 三島由紀夫の『肉体の学校』は、若い青年と自立した女性との間で交錯する愛と欲望、その曖昧な境界を静かに描いた物語。立場・年齢・経済的背景など、異なる条件を持つ人々がどう関係を築き、またどこでつまずくのかが浮き彫りになります。 柚香の森がこの本を仕入れたのは、三島の文章が持つ「透き通る不安」と「鮮やかな観察眼」に、心が揺さぶられたからです。読み終えたあと、自分の中に隠れていた問いが、静かに動き出すような気持ちがありました。 この本を読むと、愛とは何か、自由とは何か──そのどちらもが、決して軽く扱えるものではないことに気づきます。 心がざらつく夜や、自分の感情に自信が持てなくなったときに。 もし少しでもこの物語の響きがあなたの胸に届くなら── そっと手に取ってみてくださいね。新しい視点に出会えるはずです。 ※良好な状態の古本です。背表紙・カバーに軽いスレ・ヤケあり。本文に書き込み・破れはありません。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。 <三島由紀夫について> 三島由紀夫(本名:平岡公威)は、1925年東京生まれの作家で、代表作に『金閣寺』『潮騒』『豊饒の海』があります。東京大学卒業後、大蔵省に勤務するも退職し、作家活動に専念。政治的活動も活発で、1970年に自衛隊駐屯地で割腹自殺を遂げました。
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【良好・初版】『むかし女がいた』大庭みな子|新潮文庫|短編集・女性文学|古本
¥400
『むかし女がいた』大庭みな子|短編集・女性の生き方|新潮文庫|古本 「あの頃の自分は、もっと自由に泣いたり笑ったりしてた気がする」── 『むかし女がいた』は、大庭みな子さんによる28篇の短編集。 どの物語も「むかし女がいた」という一文から始まり、戦争を生き抜いた人、母となった人、愛に揺れる人──さまざまな女性たちの人生が静かに語られていきます。 この本を手にしたのは、私自身が「心の奥にずっと残っている誰か」にふと想いを馳せた日でした。読めば読むほど、登場する“むかし女たち”が、自分自身や身近な人と重なって見えてきて…。 それぞれの物語は短くても、そこに詰まった思いはとても深く、優しさと痛みを静かに届けてくれます。 最近、立ち止まりたくなることが増えた方へ。 もし今、あなたの心にも“誰か”の面影があるなら──そっと、ページを開いてみてくださいね。 ※1998年初版/新潮文庫/ISBN: 4101344124 ※良好な状態の古本です。経年によるヤケ・ムレ・わずかなシミ汚れが見られますが、通読には問題ありません。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。 <大庭みな子さんについて> 大庭みな子(1930年-2007年)さんは、東京生まれの小説家で、アラスカ時代に文学デビュー。1968年に『三匹の蟹』で芥川賞を受賞。帰国後も多くの作品を発表し、女流文学賞、谷崎潤一郎賞などを受賞。晩年は脳梗塞により筆記が困難となりながらも執筆を続け、腎不全のため76歳で逝去。

