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どきん 谷川俊太郎少年詩集(理論社) 谷川俊太郎
¥688
【良好】(非常に良い/良好/並) ハードカバー 29版 1991/10月 発行 大人でも子供に帰れる。 きっと幼い頃ってこういう風に純粋で、説明するにも抽象的で、でも自分の中ではこういうう風に感じているっていう『気持ち』を説明してくれるような詩集。 小学生の頃の歌の歌詞が出てきます。 この『感じ』を表現するのに、こんな感じだったなぁ。 そう、そう、そんな感じ! 谷川俊太郎さんの詩は制限なく広がってゆく人間の優しさに満ちている。
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本は友だち(みすず書房) 池内紀
¥1,682
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2015/1/9発行 本は友だちとして、著者が大切に読んできた本たちを通じて、それぞれの本に宿る魅力的な人生を綴るエッセイ集。古今の本が紹介されています。 本が好きな人や、異なるジャンルの本に興味がある人におすすめです。 著者の独自の視点や文章の流れに魅了され、新たな読書体験ができると思います。 文章が流れるようで読みやすく、幅広いジャンルの本が取り上げられていますので、ワクワクします。
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今日の花を摘む(双葉社) 田中兆子
¥1,505
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2023/6/24 発行 田中兆子:1964(昭和39)年、富山県生まれ。8年間のOL生活を経て、専業主婦となる。 (あらすじ) 私の趣味は、男性との肉体を伴ったかりそめの恋。それを、私はひそかに「花摘み」と呼んでいる――。 出版社に勤めるかたわら茶道を嗜む愉里子は、一見地味な51歳の独身女性。 だが人生を折り返し、「今日が一番若い」と日々を謳歌するように花摘みを愉しんでいた。 そんな愉里子の前に初めて、恋の終わりを怖れさせる男が現れた。 20歳近く年上の茶の湯の粋人、万江島だ。だが彼には、ある秘密があった……。 肉体の衰えを感じ始めた世代のリアルな性愛を軸に、自分を偽らずに生きる女たちの姿と、その連帯を描いた著者初の長編小説。 中高年世代の性愛にタブーを怖れず挑んだ衝撃作『今日の花を摘む』(田中兆子著)が、 第3回『本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞』受賞 https://books.bunshun.jp/articles/-/8555
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水都眩光 幻想短編アンソロジー(文藝春秋) 高橋英里、マーサ・ナカムラ、大木美沙子、石沢麻衣、沼田真佑、坂崎かおる、大濱美子、吉村萬一、谷崎由依
¥2,245
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) (ほぼ新品) ≪初版≫ 2023/9/30 発行 ハードカバー 文學界2023年5月号特集12人の“幻想”短篇競作から、9つの短編を収録して2023年9月文藝春秋刊。 ***** それぞれの作家さんの幻想世界が描かれていて、ある意味、ドキドキしながらの読書です。 作家によってその人なりの幻想世界があり、どれもこれも乾いた心が潤った気がしました。 静かな夜に一話ずつ読みたい本です。 【目次】 ラサンドーハ手稿 高原英理 串 マーサ・ナカムラ うなぎ 大木芙沙子 マルギット・Kの鏡像 石沢麻依 茶会 沼田真佑 いぬ 坂崎かおる 開花 大濱普美子 ニトロシンドローム 吉村萬壱 天の岩戸ごっこ 谷崎由依
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ほんとうの花を見せにきた(文藝春秋) 桜庭一樹
¥257
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2014/9/25 発行 ハードカバー ママが死んでいる場面から始まります。次いで姉さんの死体の様子。少年の僕は歯をがちがち鳴らしながら隠れている。 家族を皆殺しにされ、唯一生き残った少年が、吸血鬼の力を借りて生き抜く物語です。 少年と吸血鬼の友情、そして初恋を描いています。 絶望的な状況から救われた少年は、愛しい家族との別れを乗り越え、吸血鬼のバンブーと共に生き抜いていきます。バンブーにとって人間と暮らすことは大きな罪。その罰が下されるときがいずれやってくる。そんな中、出会った少女のバンブーに少年は初めての恋に落ちます。 少年は年を取るけれど、バンブーは年を取らない。120歳まで生きます。 言うなれば吸血鬼の大河ドラマです。バンブーたちが切なくて、美しい物語でした。 私はこういうお話は初めてだったので未知の世界を体験できて楽しかったです。 頭の中がリフレッシュされますよ。
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ルンタ(講談社) 山下澄人
¥825
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪2版≫ 2017/2/6発行 ソフトカバー 人間という暮らしにうんざりした、というわたしは、それでも自殺はせずに「わたし」と呼ぶ装置をもう少し観察してみたいと望み、家を出て山へ向かうことに。ユという女性との記憶と死んだはずの友人の中西を道連れに山を目指し、吹雪の中で出会った黒い馬「ルンタ」に乗り、さらに深い雪の中を進んでいく。 生と死、現在と過去を行き来する人々が、人間の意識や時間の虚構を疑わせながらもまた確かな生を感じさせる。 天性の言語感覚と非凡な着想で書かれた傑作。 デビュー作『星になる』も収録されています。 ****** ふわふわと現実と夢の中を彷徨うような感覚なんだけれど、意識はしっかりしていて、 今、自分がいる場所ややらねばならないことがわかっている。 なのにふわふわして、なにやら悲しいという読後感。 こんな読後感はなかなか得られないなぁと、思います。言葉にしづらい感覚を残すのは、 やはり山下澄人さんだからかもしれません。
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赤泥棒(講談社) 献鹿狸太朗
¥1,137
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) (ほぼ新品) ≪初版≫ 2023/3/27発行 ハードカバー 町田康さん推し! 言葉に幅があり、しかもそれが的確に使用されている。辛辣な個性とその周囲を無情に描いていてよい。(文藝賞選評より) 現役慶応大学院生であり、漫画『踊るリスポーン』の著者・三ヶ嶋犬太朗が鮮烈の文芸デビュー! 「捨てられたものを拾うのは泥棒ではない」と嘯き、女装をして女子トイレに侵入し、捨てられた生理用ナプキンを盗む百枝菊人。女装がバレたら心の性別をたてに被害者ぶろうと思っていたところ、同じ学校の明石睦美に目撃される。彼女は百枝が自分と同じく、性別に違和感を抱いていると思い急速に接近してきた。無理解と偏見がマイノリティを利用し、共感と愛情が暴力を肯定する。 表題作「赤泥棒」に加え、文藝賞最終候補に選ばれた「青辛く笑えよ」 「普通」を唾棄する高校生が才能の塊と出会い自我を崩壊させる「寄食のダボハゼ」をおさめた短編集。 (ebookより) 読まれた形跡がないのでほぼ新品に近い状態です。とてもきれいです。
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ミシンと金魚(集英社) 永井みみ
¥657
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 9版 2022/12/11発行 ハードカバー 永井みみ:ケアマネージャーとして働きながら執筆した本作で第45回すばる文学賞を受賞。 「カケイさんは、今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」 ある日、ヘルパーのみっちゃんから尋ねられた“あたし”は、絡まりあう記憶の中から、その来し方を語り始める。 母が自分を産んですぐに死んだこと、継母から薪で殴られ続けたこと、犬の大ちゃんが親代わりだったこと、亭主が子どもを置いて蒸発したこと。 やがて、生活のために必死にミシンを踏み続けるカケイの腹が膨らみだして…… この世に生まれ落ちて、いつの日か死を迎え、この世を去る。(あらすじより) ***** ラスト数ページは、……ああ、人はこうやって死んで逝くんだな、と。 ホントの死に際なんて誰も知らないけど、そう感じました。 これまでに死んでいった、近くて親しい人たちが、頭に浮かびました。
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生命式(河出書房新社) 村田沙耶香
¥573
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2019/10/30発行 ハードカバー 「生命式」の語り手である私=池谷真保は、30年くらい前、まだ人肉を食べる習慣がなかったころのことを覚えており、人々の価値観の急激な変化に、違和感を覚えながら生きている。鎌倉の海で出会う見知らぬ男性とのやりとりが鮮烈だ。 〈「そのこと、変だって思いますか? 世界はこんなにどんどん変わって、何が正しいのかわからなくて、その中で、こんなふうに、世界を信じて私たちは山本を食べている。そんな自分たちを、おかしいって思いますか?」/男性は首を横にふった。/「いえ、思いません。だって、正常は発狂の一種でしょう? この世で唯一の、許される発狂を正常と呼ぶんだって、僕は思います」〉 物語はこのあと雄大で美しい結末へと向かう。 何が正しくて何が狂っているのか。収録されたどの作品にも答えはない。 読めば読むほど自分の位相が、ただひたすらにずれていくだけだ。 そしてそのことを清々しく感じるのはなぜだろう。(本の雑誌より) ***** ザ村田沙耶香という感じの短編12編が織り込まれている。 村田沙耶香さんの本を読むたびに思うのは、この世の中に間違っていることなんてなくて、反対に正しいものもない。 あるのは自分の意思と価値観ばかり、という非常に個人的な感想を持っています。 これは読者によって違ってきますし、違って当然!その方が断然面白いです。 あなただけの読み方を楽しんで欲しいです( ◠‿◠ )
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グレイスレス(文藝春秋) 鈴木涼美
¥1,089
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) (ほぼ新品) 自筆サイン入り ≪初版≫ 2023/1/14発行 ハードカバー デビュー小説『ギフテッド』に続き、芥川賞候補に選ばれた鈴木涼美の第二作。 主人公はアダルトビデオ業界で化粧師(メイク)として働く聖月(みづき)。 彼女が祖母と共に暮らすのは、森の中に佇む、意匠を凝らした西洋建築の家である。 まさに「聖と俗」と言える対極の世界を舞台に、「性と生」のあわいを繊細に描いた新境地。 (あらすじより)
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風の歌を聴け(講談社) 村上春樹
¥687
【良好】(非常に良い/良好/並) 26版 1988/8/15発行 ハードカバー 群像新人賞受賞。 1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。 2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。 村上春樹の青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作です。
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きれぎれ(文藝春秋) 町田康
¥362
SOLD OUT
【並】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2000/7/10発行 ハードカバー 表紙にスレがありますが、そのほかは良好です。 2000年上半期芥川賞受賞作 バンドをやっている町田康さんならではの芸術的かつ音楽的な作品で、 テンポよくきれぎれに物語にはまってゆきます。 人間とは何か?という問いをずっと突き詰めてゆく感じ。 読後は妙にスラスラ読めてしまった、これでいいのか・と自分を疑いたくなる。 が、しかし、これが町田さんの術だと思う。 初期の代表的な作品です。
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推し、燃ゆ(河出書房新社) 宇佐見りん
¥396
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 45版 2021/3/20発行 ハードカバー 第164回芥川賞受賞作品 推しのアイドルによってちぐはぐな日常の埋め合わせをする、主人公のあかり。 感想を書くとネタばれになってしまいますが、 推しの居る人には理解できる現象だと思います。 ラスト2行に『推し、燃ゆ』のすべてが書かれているようで、 心にぐっと来ます。
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ほしのこ(文藝春秋) 山下澄人
¥581
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2017/8/25発行 ハードカバー わたしはひとりじゃない。 夜、見上げれば、わたしには わたしが生まれた あの赤い星の近くの星が見える。 子どもと、かつて子どもだった人へ贈る物語。 【出てくる人】 天――海辺の小屋で暮らす少女。父は大雨の日、山から星に帰ってしまった。 ルル――その冬はじめての雪が降った日、小屋にあらわれた女の子。 飛行機乗り――山に、飛行機が落ちてくる。飛行機乗りは、ケガをしている。 心がぽわーんと温かくなります! 人間ってこんなに温かいんだなぁと思える作品でした。
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檸檬(乙女の本棚)(立東舎) 梶井基次郎+げみ
¥1,300
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫2018/8/8発行 ハードカバー 梶井基次郎の『檸檬』です。 イラストレーターとコラボレーション!小説としても、画集としても楽しめる一石二鳥です。 主人公ってこんなにイケメンだったのか!?
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密室論(七月堂) 朝吹亮二
¥1,800
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫2017/7/22発行 ソフトカバー 《『密室論』復刊》 指のおもむくままに頁をめくり、 目のおもむくままにそれを読む。 あるいは、任意に開かれた頁に記された文字を、 声に出してみてほしい。 紙と声、また紙と指、指と目とのあいだで執りおこなわれる性愛に、 つかのま溺れるだろう。(本文より)
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自分の感受性くらい自分で守ればかものよ(小学館) 茨木のり子
¥1,000
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) (ほぼ新品) ≪9版≫ 2019/8/25発行 ハードカバー 弱ったこころを勇気づけ、希望に導いてくれる詩人。
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私の生ひ立ち(刊行社) 與謝野晶子
¥1,000
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1990/2/28発行 箱入り ソフトカバー 柄澤齊さんの版画の挿絵も綺麗です。 表紙カバーがリバーシブルになっていて、 裏面(本体)も素敵なデザインになっております。 画:竹久夢二 解説:與謝野光、大庭みな子、上笙一郎 自らの生い立ちについては、ほとんど語りたがらなかったとされる晶子が、大阪・堺の町に暮らした幼き日々を、忘れ得ぬ友を、なつかしき故郷のたたずまいを、エピソードをまじえながら綴った全集未収録の名作。堺での女友だちを回想した「私の見た少女」4編も収録。詩情あふれる夢二の挿絵22点を再録。
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ひつじが丘(主婦の友社) 三浦綾子
¥380
【良好】(非常に良い/良好/並) ハードカバー ≪65版≫1984/2/1発行 愛とはゆるすことだよ、相手を生かすことだよ……つらくよみがえる父母の言葉。良一への失望を胸に、奈緒実は愛することのむずかしさをかみしめる。北国の春にリラ高女を巣立った娘たちの哀歓の日々に、さまざまの愛が芽生え、破局が訪れる。真実の生きかたを真正面から見すえて感動をよぶ「愛」の物語。(あらすじより)
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綴られる愛人(集英社) 井上荒野
¥862
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫2016/10/10発行 帯(正面右上)少し破れあり 愛と出会い、別れを描いたラブストーリー『綴られる愛人』が、あなたの手元に届きます。主人公の妻は、夫に抑圧され、息苦しい毎日を送っていました。一方で、地方に住む大学生は、退屈な日々を送っています。そんなふたりが互いに手紙を書き始めると、想いや気持ちが交わされ、ふたりの距離が徐々に縮まっていくのです。書かれた愛と情熱は、時間や場所を超えて、今もなお多くの人々を魅了し続けています。この物語を読むことで、あなたも恋愛模様に胸を打ち、熱い思いを抱くことができるでしょう。この感動を、ぜひ手元に置いてください。
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不意撃ち(河出書房新社) 辻原登
¥380
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ハードカバー ≪初版≫2018/11/30発行 不意撃ち。それは、運命の悪意か……人生の“予測不可能”な罠。あなたの存在を揺さぶる至極の作品集。(帯文より)
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TIMELESS(新潮社) 朝吹真理子
¥678
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫2018/6/30発行 ハードカバー 空から死は降ってこない。 降ってくるとしたら、 それは人間が落としている――。 恋愛感情も性関係もないまま結婚をした、うみとアミ。高校時代の教室、広島への修学旅行、ともに歩く六本木、そこに重なる400年前の土地の記憶、幾層ものたゆたう時間――。ぎこちない「交配」を経てうみは妊娠、やがてアミは姿を消す。2035年、父を知らぬまま17歳になった息子のアオは、旅先の奈良で、桜を見ていた……。待望の芥川賞受賞第一作。(新潮社より)
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だいちょうことばめぐり(河出書房新社) 朝吹真理子
¥891
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫2021/1/30発行 ハードカバー 「銀座百点」人気連載の単行本化したものです。朝吹さんの生きざまを見られます。彼女はほんとうに美しい。言葉も美しい。美しいものだらけです。花代による幽玄な写真がこの作品をますます盛り上げてます。
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嘘(ポプラ社) 宮沢賢治、与謝野晶子、エロシェンコ
¥470
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪3版≫2012/3/24発行 ソフトカバー 心からこぼれ落ちる その言葉は本物ですか 村の落ちこぼれ少年・斉藤平太は、父の威信で職に就いたものの、間抜けな失敗ばかり。皆の嘲笑に嫌気がさして心機一転上京するが…(宮沢賢治『革トランク』)。級友の作り話遊びに退屈した「私」は、「今迄隠して居ましたけれど」と自らの秘密を語りはじめた(与謝野晶子『嘘』)。「わたしたちは色が白いから、いちばん文明が進んでいるのですか?」――盲目の少年の問いに、大人たちは狼狽する(エロシェンコ『ある孤独な魂』)。曇りなき心で綴られた名篇が、鏡となって虚構を映し出す。(ポプラ社より)