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地底旅行・海底二万里(創元SF文庫) ジュール・ヴェルヌ
¥940
※二冊セットです ●『地底旅行』(創元SF文庫)ジュール・ヴェルヌ/窪田般弥訳 並(非常に良い/良好/並) 27版 1994/1/10発行 ISBN4488606024 『地底旅行』(創元SF文庫)は、ジュール・ヴェルヌの素晴らしい冒険物語。リーデンブロック教授と甥・アクセル、案内人・ハンスが、地球の中心を目指して地下の未知の世界を探検する様子が描かれています。 地下には驚きの光景や不思議な生物が待ち受けていて、思わずワクワクしてしまいますよ。私も初めて読んだ時、その冒険心に心を奪われたほど。科学的な知識や冒険心を育みながら、ヴェルヌの世界観に浸ることができます。もし、あなたが少しでも冒険に心惹かれるなら、この本はきっと心に残る一冊になると思います。 ●『海底二万里』(創元SF文庫) ジュール・ヴェルヌ/荒川浩充訳 並(非常に良い/良好/並) 16版 1994/10/21 発行 ISBN4488517048 『地底旅行』が地球の中心への旅を描いているのに対し、『海底二万里』は海底世界の探索を描いています。 『海底二万里』も同様に冒険の世界へ、あなたも一緒に足を踏み入れることができる一冊です。 海底で繰り広げられる未知の冒険が、きっとあなたの心をわくわくさせてくれると思いますよ。 アロナックス教授や仲間たちが出会う不思議な生き物たちや、深海の神秘的な世界に心奪われること間違いなし。私も初めてこの本を読んだとき、まるで自分が海底にいるような感覚を味わいました。 ヴェルヌの描く未来の技術や、海底の世界に触れることで、少しだけ自分の視野が広がったような気がします。そんな気持ちを皆さんにも感じてもらいたいなぁと思っています。未知の世界への一歩を、ぜひこの本で踏み出してみてくださいね。 <ジュール・ヴェルヌについて> ジュール・ヴェルヌ(1828-1905)はフランスの作家で、科学冒険小説の先駆者。法律を学ぶも文学に転向し、『海底二万里』『八十日間世界一周』などを執筆。未来を予見するような作品でSFに影響を与え、生涯執筆を続けた。
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大庭みな子の雨月物語<わたしの古典19>(集英社) 大庭みな子
¥760
良好(非常に良い/良好/並) ハードカバー ≪初版≫ 1987/6/24 発行 ISBN4081630194C1393 表紙に経年のヤケあり 大庭みな子さんの『雨月物語<わたしの古典19>』は、上田秋成の幻想的な物語を、大庭みな子さんのやさしく繊細なまなざしで読み解いた一冊です。 幽霊や妖しいものたちが登場するけれど、そこにはどこか哀しみや切なさがあって、心の奥にしっとりと染み込んできます。孤独や想いのすれ違い、そんな気持ちに寄り添う物語たち。 今の自分に重なると感じたら、そっと手に取ってみてください。 古典の世界が、静かに心を包んでくれるかもしれませんよ。 <大庭みな子さんについて> 大庭みな子さん(1930-2007)は東京生まれの作家。敗戦を広島で経験し、津田塾大学卒業後、アラスカでの生活を経て作家に。『三匹の蟹』で芥川賞受賞。『津田梅子』などで高評価を得る。芥川賞選考委員を務め、日本文学に大きな足跡を残しました。
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冬の夜ひとりの旅人が(白水社) イタロ・カルヴィーノ/脇功訳
¥1,570
非常に良い(非常に良い/良好/並) 2版 2016/11/25 発行 ISBN9784560072073C0297 寒い夜、そっと本を開く。イタロ・カルヴィーノの『冬の夜ひとりの旅人が』 本書は不思議な読書体験ができます。私はとまどいました。けれど、進まずにはいられない感じなんですよね。ひとことで感想をお伝えするのは難しいので、ちょっと、物語風に内容をお話しますね。 物語に引き込まれそうになったその時、ふと気づきます。 本が乱丁で、続きを読めない……。 そんなもどかしさを抱えた「あなた」は、同じように物語を求める女性・ルドミッラと出会い、一緒に本の続きを探す旅に出ます。 章ごとに異なる物語が紡がれ、読書の意味を問いかけられるような不思議な感覚。 本を読むこと自体が、まるで物語の一部になるような、そんな特別な一冊です。 ページをめくるたび、あなたの中の「本が好き」という気持ちが、静かに、でも確かに満たされていくかもしれません。 読書の魅力を再発見したい方、物語の世界に深く浸りたい方に、そっとおすすめしたい本です。 <イタロ・カルヴィーノについて> イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)はキューバ生まれのイタリアの作家。戦後、トリノ大学で学びながら作家活動を始め、『くもの巣の小道』でデビュー。寓話的な作品や実験的な文学で知られ、『木のぼり男爵』『冬の夜ひとりの旅人が』などを発表。「文学の魔術師」と称されます。
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ちくま日本文学004 尾崎翠(筑摩書房) 尾崎翠
¥710
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2007/11/20発行 ISBN9874480425041C0193 尾崎翠さんは、大正から昭和初期にかけて活躍した作家です。 彼女は鳥取と東京を行き来しながら、たくさんの素敵な作品を生み出しました。『ちくま日本文学004 尾崎翠』は、そんな尾崎翠さんの代表的な作品を集めた一冊で、少し不思議で魅力的な世界を感じさせてくれます。 例えば、『第七官界彷徨』では、現実と幻想が交錯するような感覚に包まれ、まるで夢の中にいるかのような不思議な気持ちが味わえます。また、彼女の作品は、時代の移り変わりや文化の違いを鋭く描き出しており、特に地方と都市の繋がりに興味がある方にはとても面白く感じられると思います。 尾崎翠さんの作品は、読むたびに新たな発見があるので、何度でも手に取りたくなる魅力があるんですよね。読み手の皆さんにとって、きっと心に残る作品になることだと思います。 私自身も、彼女の作品に触れたとき、その深さと美しさに感動しました。 本書を手に取ることで、あなたもその魅力に引き込まれること間違いなしです! <尾崎翠さんについて> 尾崎翠さんは1896年、鳥取で生まれ、1916年頃から本格的に文学活動を始めました。1920年に大学を退学後、雑誌に短編や映画評論を寄稿し、1931年に代表作『第七官界彷徨』を発表。神経を病み筆を折り、1971年に逝去しました。
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東京奇譚集(新潮文庫) 村上春樹
¥360
再入荷です。 【並】(非常に良い/良好/並) 表紙にスレあり。 ≪初版≫2007/12/1発行 村上春樹さんの『東京奇譚集』は、予期しない出来事に翻弄される人々の不思議な体験を描いた短編集です。 5つの物語には、偶然の出会いや喪失、心の奥に潜む孤独が繊細に描かれています。 例えば、「偶然の旅人」では、ピアノ調律師が過去との和解を果たす瞬間に心が動かされたり、「ハナレイ・ベイ」では、亡き息子を思う母親が遭遇する奇妙な出来事が胸に残るんです。 この本を読むことで、日常の中に潜む不思議さに気づき、喪失や孤独と向き合うという新たな視点を見出すことだと思います。 村上春樹さんの世界観に浸りながら、現実と非現実が交錯する瞬間に引き込まれることでしょう。 この奇妙で美しい物語を、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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いま見てはいけない(東京創元社) ダフネ・デュ・モーリア/務台夏子訳
¥850
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 再版 2016/12/9発行 ダフネ・デュ・モーリアの『いま見てはいけない』は、じわじわと心を締めつけるような、不思議な怖さのある短編集です。 表題作では、幼い娘を亡くした夫婦が旅先のヴェネチアで、盲目の老姉妹と出会います。その出会いをきっかけに、次第に現実と幻が入り混じるような奇妙な出来事が起こり始めるのです。まるで目には見えない「何か」に導かれているかのような展開です。 デュ・モーリアの物語は、ただ怖いだけではないんです。読んで行くと、人の心の奥にひそむ不安や、逃れられない運命のいたずらが、ひっそりと描かれています。 彼女の言葉は静かで穏やかなのに、読んでいるうちに少しずつ心がざわめいてくる。短編だからこそ、そのスリルをギュッと詰め込んだ物語が味わえます。そして読み終えたあとには、何とも言えない余韻が残るんですよね。 もし、いまこの本に目がとまったのなら、それはきっと偶然ではないのかもしれません!ページを開けば、あなたも物語の中へと引き込まれてしまうかも…。そんな一冊です。ぜひ、読んでみてくださいね。 <ダフネ・デュ・モーリアについて> ダフネ・デュ・モーリアは1907年ロンドン生まれ。祖父が高名な作家で画家、父が舞台俳優兼演出家、母が舞台女優という芸術家一家の三人姉妹の次女として生まれる。1931年作家デビュー、1938年の『レベッカ』が世界的なベストセラーとなった。コーンウォールの荒々しい自然を愛し、夫との間に三人の子供をもうけた。1989年没。
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夜の樹(新潮文庫) トルーマン・カポーティ/川本三郎訳
¥400
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪25版≫2018/1/10発行 O・ヘンリ賞受賞作「ミリアム」を含む傑作短編集。 夜の樹 夢を売る女 最後の扉を閉めて 無糖の鷹 誕生日の子どもたち 銀の壜 ぼくにだって言いぶんがある 感謝祭のお客 『夜の樹』は、トルーマン・カポーティの素晴らしい短編集。 彼が描く人間の心の奥深さに触れることで、心がじんわりと温かくも、少し切なくなるような感覚になります。 この本には、孤独を抱えた老婦人の不思議な出会いや、奇妙な夜の出来事を描いた話が収められています。カポーティの文体はとても洗練されていて、登場人物の心情やその背後にある感情が、まるで目の前に見えるように浮かび上がるんですよね。 私も何度かこの本に触れ、その深さに心を奪われましたよ。 もし、少しでも人間の複雑な感情や心の奥を覗いてみたくなったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。心に残る素敵な読書体験ができると思いますよ!
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文身(祥伝社) 岩井圭也
¥750
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2020/3/20 発行 ハードカバー 『文身』は、現実と虚構が交錯する、不思議で深い物語です。 物語は、私小説作家・須賀庸一の死後、長い間会っていなかった娘・明日美のもとに届いた遺稿から始まります。 遺稿には、庸一の全作品が実は弟・堅次の手によるもので、庸一はその内容を現実に実行していたという驚きの事実が記されているんです。 この本を読んでいくと、私小説の奥深さや、創作と現実の関係について、考えさせられることがたくさんあります。 登場人物の心理や、兄弟の複雑な関係に心が引き込まれ、物語が進むたびにどんどん不思議な感覚に包まれていきます。 タイトル『文身』は、消すことのできない運命を意味していて、物語の中でそれがどう絡み合っていくのか、最後まで目が離せません。 『文身』は、あなたの感じる現実を少しだけ変えてくれる一冊。文学の魅力に触れて、新たな発見を楽しんでみませんか? <岩井圭也さんについて> 岩井圭也(いわいけいや)さんは、大阪府枚方市出身の小説家で、北海道大学農学部を卒業後、2018年に『永遠についての証明』で作家デビュー。幅広いジャンルで作品を発表し、『裂果』で小島信夫文学賞、同年には野性時代フロンティア文学賞を受賞しました。現在37歳、神奈川県在住です。さんは、大阪府枚方市出身の小説家で、北海道大学農学部を卒業後、2018年に『永遠についての証明』で作家デビュー。幅広いジャンルで作品を発表し、『裂果』で小島信夫文学賞、同年には野性時代フロンティア文学賞を受賞しました。現在37歳、神奈川県在住です。
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空想動物園 ー神話・伝説・寓話の中の動物たち ー(文化放送) アンソニー・S・マーカタンテ/中村保男訳
¥1,100
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1976/12/25 発行 ハードカバー 『空想動物園 ー神話・伝説・寓話の中の動物たち』は、アンソニー・S・マーカタンテが書き、中村保男さんが翻訳した素敵な本。 ここには、世界中の神話や伝説に登場する空想の動物たちがたくさん登場します。 ユニコーンやドラゴンのような有名なものから、あまり知られていない不思議な生き物まで、それぞれの起源や特徴が丁寧に紹介されていて、まるで自分が異世界に迷い込んだような気分になれますよ。 読んでいくうちに、いろんな文化や物語に触れて、創造力がどんどん広がっていくのを感じますし、文学やアートがもっと楽しく感じられるようにもなるかもしれません。 想像の世界が広がるこの本、ぜひ手に取ってみてくださいね。きっとあなたの心を豊かにしてくれる一冊です。
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夜の光に追われて(講談社文庫) 津島佑子
¥750
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1989/9/10 発行 経年のヤケあります。 読むには全く問題ありません。 1986年第38回読売文学賞受賞作品 『夜の光に追われて』は、津島佑子さんが紡ぐ、心に深く響く小説です。 突然大切な存在を失った語り手が、千年前の平安時代の作家に宛てて書いた手紙を通じて、自分自身の悲しみや喪失を乗り越えていく姿が描かれています。 時間や記憶が交錯する中で、人生の本質について問いかけられるストーリー展開。読んでいくうちに、きっと自分の生き方を見つめ直すことができるはずなんです。 深い共感と癒しが得られるこの作品、ぜひ手に取って、津島佑子の繊細で力強い言葉に触れてみてください。 きっと心に残る感動的な読書体験が待っていますよ。 <津島佑子さんについて> 津島佑子(つしま ゆうこ)さんは、1947年に東京で太宰治の次女として生まれ、白百合女子大学を卒業後、1969年に『レクイエム――犬と大人のために』で文壇デビュー。その後、多くの受賞歴を重ね、日本文学を代表する作家として国際的に評価されました。2016年に逝去。
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旅のラゴス 改版(新潮文庫) 筒井康隆
¥430
【良好】(非常に良い/良好/並) 31版 2015/10/31 発行 『旅のラゴス 改版』は、SF初心者の方にもぴったりな一冊です。 特にファンタジー色が強い作品から始めるのがオススメ。初めて手に取った瞬間、「これは宝物だ」と心に決めました。 表紙を見た時、古代遊牧民の物語かと思いきや、未来の色が感じられる不思議な世界が広がっているんですよね。 集団で転移できる民族や、壁を通り抜ける力を持った男たちの姿にワクワクが止まりません。 そして、愛馬スカシウマと共にただひたすら旅を続けるラゴス。彼の孤独な旅路にどこか懐かしさと郷愁を感じる、傑作SF小説です。 読んでいるうちに、心の中で一緒に旅をしているような気持ちになります。 あなたもこの物語を手に取ったら、きっとその魅力に引き込まれるはずです。 <筒井康隆さんについて> 筒井康隆さん(1934年生まれ)は、大阪府出身の日本の小説家。同志社大学卒業後、1960年にSF同人誌『NULL』を発刊し創作活動を開始。1965年に初短編集『東海道戦争』を発表し、1960年代後半から人気作家に。1993年に一度断筆を宣言し、1996年に執筆を再開。その後、俳優としても活動。
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楽天記(講談社文庫) 古井由吉
¥1,800
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2022/10/7 発行 『楽天記』は、まるで自分の心の中を静かに覗いてくれるような本なんです。 作家の柿原が夢の中で現れる息子に出会ったり、若い編集者が語る死にまつわる話が、現実と幻想の境界を不思議にぼかしていきます。 これを読んでいると、何気ない日常の中にも、私たちが見逃している深い意味が隠れているような気がしてくるんですよね。生と死、そして「存在とは何か」を問いかけるこの本は、今のあなたの心にぴったり寄り添い、ふっと自分を見つめ直すきっかけを与えてくれるんじゃないかと思います。 あなたもこの物語に包まれて、日々の中で忘れがちな大切なことを感じてみてくださいね。
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幻想の未来(角川文庫) 筒井康隆
¥420
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪改版初版≫ 2017/8/25 発行 『幻想の未来』は、まるで未来の扉を開けたかのような不思議な世界へと導いてくれる一冊です。 核戦争で荒廃した地球、その中で生き残った人々が、想像もつかないような進化を遂げながら必死に生き抜いていくんです。彼らの姿は奇妙で怖いかもしれませんが、その中に隠された人間らしさに、心を揺さぶられますよ。 もし、今、自分の人生や未来について少し不安を感じていたり、何か新しい視点を求めているのであれば、この本があなたにぴったりかもしれません。 生きる力や人間の深い部分に触れ、きっと心が軽くなると思います。 『幻想の未来』を手に取って、あなたもその幻想的な世界を感じてみてくださいね。
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水都眩光 幻想短編アンソロジー(文藝春秋) 高橋英里、マーサ・ナカムラ、大木美沙子、石沢麻衣、沼田真佑、坂崎かおる、大濱美子、吉村萬一、谷崎由依
¥1,500
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) (ほぼ新品) ≪初版≫ 2023/9/30 発行 ハードカバー 『水都眩光 幻想短編アンソロジー』は、9人の作家による幻想的な物語が詰まった一冊です。それぞれが描く世界には、私たちの日常とは少し違った不思議な感覚が広がっているんですよね。 例えば、古びた団地での回想や、架空の犬を巡る物語、爆発する世界といった、現実の枠を超えたストーリーに心を奪われるかもしれません。 忙しい毎日から少しだけ離れて、別の世界に飛び込んでみませんか? あなたの中に眠っている想像力を刺激し、新たな視点を与えてくれるこの本は、きっと今の自分にぴったりな一冊です。 きっと、心に深く残る物語が待っていますよ。 【目次】 ラサンドーハ手稿 高原英理 串 マーサ・ナカムラ うなぎ 大木芙沙子 マルギット・Kの鏡像 石沢麻依 茶会 沼田真佑 いぬ 坂崎かおる 開花 大濱普美子 ニトロシンドローム 吉村萬壱 天の岩戸ごっこ 谷崎由依
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好き好き大好き超愛してる(講談社文庫) 舞城王太郎
¥300
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪7版≫2013/1/21発行 大学読書人大賞受賞作品(2009年) 『好き好き大好き超愛してる』という、心を揺さぶる一冊。この作品は、愛と喪失をテーマに、現実と虚構が入り混じる独特の世界を描いています。 主人公の治は、小説家である自分の人生と創作を通して、恋人・柿緒との恋愛や彼女との別れを振り返ります。 物語は、二人の愛の軌跡を辿る「恋愛パート」と、治の創作した小説が挿入される「小説パート」が交互に進み、現実と虚構が織り成す不思議な構造になっています。 人生の「愛」や「死」といったテーマについて考えさせられるんですよね。 舞城王太郎さん特有のエネルギッシュな文章に引き込まれ、読むたびに新しい発見があるのも魅力です。 複雑でユニークな構造、作家としての葛藤、生と死への深い洞察など、心を揺さぶるテーマが満載。愛と喪失の物語が、きっと心にも響くはずです。 私も読んだ後、心のどこかに静かに残る感情を感じました。「愛すること」についてもう一度考えたいと思ったら、この本をぜひ手に取ってみてくださいね。 <舞城王太郎さんについて> 舞城王太郎さんは1973年福井県生まれの日本の小説家で、2001年『煙か土か食い物』でデビュー。代表作に『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎さんは、覆面作家として知られていて、公の場に姿を現したことがありません。そのため、詳しい経歴も明かされていないんです。また、三島由紀夫賞を受賞した際も授賞式には姿を見せず、式典を欠席した初めての受賞者となりました。
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とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢(河出文庫) ジョイス・キャロル・オーツ/栩木玲子訳
¥860
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2018/1/20発行 ジョイス・キャロル・オーツは現代アメリカを代表する女流作家。 『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』は、ジョイス・キャロル・オーツが紡ぐ、少し不安で不穏な物語たちが集まった短編集です。 7つの物語は、どれも心に強く残るものばかり。 たとえば、「とうもろこしの乙女」では、私立中学校の女子たちが誘拐した金髪の下級生との間に起きる、不可解で怖ろしい出来事が描かれています。怖いだけでなく、人の心の奥深くに触れるようなものがあるんです。 私もこの本を手に取ったとき、思わずその不安定で複雑な感情に引き込まれました。自分が日々考えていることや、ふとした時に感じる心のざわつきが、こうした物語を通じて少し整理されるような気がしたんです。なので、どこか自分と重なる部分があると感じることができるのかもしれません。 読んだ後は、自分自身を見つめ直すきっかけにもなると思います。 この本を読んでみたら、きっとあなたも「あ、これが今の自分にぴったりだ」と感じる瞬間があるのではないでしょうか。心の中のどこかが動かされるような、そんな本です。 目次 ・とうもろこしの乙女 ある愛の物語 ・ベールシェバ ・私の名前を知る者はいない ・化石の兄弟 ・タマゴテングタケ ・ヘルビング・ハンズ ・頭の穴
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谷崎潤一郎 犯罪小説集(集英社文庫) 谷崎潤一郎
¥480
【良好】(非常に良い/良好/並) 2版 2012/6/6発行 ミステリーがお好きな方も、そうでない方も、この本を開けば谷崎潤一郎の世界に引き込まれてしまうかもしれません。 『谷崎潤一郎 犯罪小説集』には、ちょっと不気味で、でもどこか美しい物語が収められています。たとえば、日常のふとした影に潜む狂気や、人間の心の奥にひそむ欲望。そんなものを、谷崎ならではの耽美的な言葉で描いているのです。 現代のミステリー小説に慣れている方なら、「こんな昔に、こんな先駆的なトリックを?」と驚かれるかもしれません。 ミステリーの原点を知ることができるだけでなく、美しい日本語の流れに身をゆだねる贅沢な時間も味わえますよ。 心の奥にそっと灯りをともしてくれる本があるように、時にはこうした影のある物語も、自分の世界を広げるきっかけになるかもしれません。 闇にひそむ美しさを味わうひとときを!
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真夏の夜の夢(研究社) シェイクスピア/大場建二訳
¥1,200
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2010/4/23発行 ハードカバー 『真夏の夜の夢』は、夢のような世界が広がるシェイクスピアの名作。 森の中で繰り広げられる恋の混乱や、妖精たちの魔法が人々を翻弄します。 ハーミアとライサンダー、ディミートリアスとヘレナの恋模様、そして妖精たちの不思議な力が絡み合って、さまざまな誤解や冒険が生まれます。 この本を手に取ったあなたには、きっと「なんだか不思議な感覚」が共鳴する瞬間があるはず。私もこの本を読んだ時、まるで夢の中を歩いているような不思議な気分になりました。 恋愛や人間関係の複雑さを、ユーモアと魔法で描いた作品に、あなたもきっと引き込まれることでしょう。シェイクスピアの言葉の美しさを感じながら、心が軽くなるひとときをぜひ楽しんでくださいね。 「これが今の自分にぴったりだ」と思えるような、そんな一冊に出会えたら嬉しいです。
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死後の恋(新潮文庫) 夢野久作
¥440
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2016/11/1発行 『死後の恋』は、夢野久作が描く、戦争と狂気の狭間で繰り広げられる独特な物語です。 もし今、心の中に少しの空虚さを感じているなら、この作品はまさにあなたにぴったりかもしれません。 コルシコフという人物が語る「死後の恋」、それは単なる奇妙な出来事ではなく、心の深淵に触れるような物語です。 リヤトニコフという少年兵との関係が、次第に明らかになる真実にあなたも驚き、そして心を打たれることだと思います。私も初めてこの本に出会ったとき、どこか心の中でぴったりとはまるものを感じました。 狂気と美が交錯するその世界に引き込まれること間違いなしです。人間の心の奥深くに触れたくなった時、この本があなたの手に導いてくれるかもしれません。 『目次』 ・死後の恋 ・瓶詰地獄 ・悪魔祈祷書 ・人の顔 ・支那米の袋 ・白菊 ・いなか、の、じけん ・怪夢 ・木魂 ・あやかしの鼓
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青春は再び来らず デュ・モーリア作品集2(三笠書房) ダフネ・デュ・モーリア/大久保康雄
¥2,450
絶版 箱あり、本にカバーあり、箱の経年劣化、傷、ズレあり ≪2版≫1967/3/10発行 『青春は再び来らず デュ・モーリア作品集2』は、ダフネ・デュ・モーリアの深い人間ドラマが描かれた作品です。彼女の小説は、ただのサスペンスやロマンスにとどまらず、登場人物たちの心の動きや複雑な関係性を丁寧に描いているんですよね。 読むことで、私たちが普段見過ごしがちな感情や微細な心の変化に気づかされますよ。 もし、あなたが少しミステリアスで、心に残るような物語を求めているなら、この本はぴったり。 デュ・モーリアが描く世界には、心理的な緊張感と美しい人間模様に満ちています。 どうしても心に残る登場人物がいる。あなたもきっとそう感じるはず。
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人体模型の夜(集英社) 中島らも
¥450
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪13版≫1994/7/19発行 『人体模型の夜』は中島らもさんの描く、怖いのに、なぜかクセになる不思議な物語です。 夜、ひとり静かに本を開く時間——そんなときに、この本はいかがでしょうか。 少年が「首屋敷」の地下室で出会った人体模型。その胸に耳を当てると、眼、脚、胃……体の部位にまつわる12の奇妙な物語が囁かれます。 どこか不気味なのに、くすっと笑ってしまう瞬間もあって、読んでいるうちに、じわじわと“らもワールド”に引き込まれていくのです。 まるで夜の静けさの中、誰にも言えない秘密をそっと打ち明けられるような気持ちになりますよ。 怖い話が苦手な方も大丈夫。むしろ、日常のふとした違和感や、言葉にできない気持ちを抱えている人にこそ、そっと寄り添ってくれる本かもしれません。私も気後れしがちな性格ですが、この本を読んで「人間って、不完全でおかしくて、それでも生きていくんだな」と思えました。 ちょっと不気味で、ちょっと可笑しい。そんな物語を、今のあなたにおすすめします。
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溺レる(文春文庫) 川上弘美
¥320
【並】(非常に良い/良好/並) ≪9版≫2005/8/5発行 第11回伊藤整文学賞受賞作品 第39回女流文学賞受賞作品 川上弘美の『溺レる』は、幻想的で少し不安定な世界を描いた短編小説集です。 表題作『溺レる』では、逃避行を続けるコマキとモウリさんという男女が描かれ、二人の間に漂う不安定ながら深い愛情が、読み手の心に強く残ります。彼らの関係が「愛欲に溺れ」ながらも変化し、主人公・コマキは徐々に自分を見つけていきます。 川上弘美特有の独特な文体と美しい日本語が、日常の中に非日常的な美しさを見出す力を与えてくれるんです。 人間関係の複雑さや自己内省を促されるこの作品は、読むことで自分の感情や行動を見つめ直すきっかけにもなります。 文学的感性を深めたいあなたに、ぜひ読んでほしい一冊です。
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蛇を踏む(文春文庫) 川上弘美
¥350
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪23版≫2014/7/25発行 第115回芥川賞受賞作品(1996年) 川上弘美さんの『蛇を踏む』は、心の奥深くに触れるような物語です。 元理科教師のヒワ子が偶然踏んだ「蛇」が、女性に変身して「私はあなたの母親よ」と語りかけ、非現実的な世界へと誘うところから始まります。 この作品を読み進めると、内面に隠された欲望や衝動に向き合うことになり、自分自身との向き合い方に気づくはずです。 それに、川上弘美さんが描く「うそばなし」は、どこか気持ち良さと薄気味悪さが混じり合って、特に3篇目では現実との境界線が完全に崩れ、知らない世界に引き込まれる感覚にとらわれますよ。 物語の中で「踏まれたらおしまいですね」という言葉が示すように、もはや戻れない場所に足を踏み入れてしまったような、不思議な感覚を味わえる一冊です。 川上弘美さんの柔らかな文体で、心に深く響き、心地よくも不安な世界へと導かれていく、そんな魅力に満ちた作品です。
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オウィディウス 変身物語(上・下)(岩波文庫) オウィディウス/中村善也訳
¥1,100
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 上:≪32版≫2021/12/6発行 下:≪27版≫2021/8/25発行 古代ローマの詩人オウィディウスが描いた傑作『変身物語』は、ギリシャ・ローマ神話の美しい物語がぎゅっと詰まった、心に響く一冊なんです。 この作品は、世界の創造からローマ帝国の時代まで、約250もの神話を「変身」というテーマでつないでいます。たとえば、美しい青年ナルキッソスが水面に映る自分の姿に恋をしてしまう物語や、カエサルが神として崇められる話などが登場します。 人間の欲望や悲しみ、そして自然の不思議な美しさを感じられるのが魅力です。また、神話を知ることで西洋文化への理解が深まり、アートや文学の世界もより楽しめるようになりますよ。 何といっても、登場人物たちが動物や植物に変身する姿が生き生きと描かれているところです。読みながら、あなた自身の感情や経験にも重ね合わせてしまうかもしれません。 この一冊を手に取れば、きっと日常から離れた神秘的な旅に出かけられるはず。私もこの本に救われたことがあって、自宅の本を何度も読み返しているほど。 少し疲れた時や心が迷った時に、そっと寄り添ってくれる物語です。 「オウィディウス 変身物語」、ぜひ読んでみませんか?あなたの感性を豊かにしてくれる、そんな一冊ですよ。 <オウィディウスについて> オウィディウスはローマ時代の詩人ですが、彼の作品にはギリシャ神話がたくさん取り入れられています。そのため、ギリシャ神話を知るうえで、オウィディウスの詩はとても役立つんです。 彼は貴族の家に生まれ、幼いころから詩の才能を発揮していました。でも、その恋愛詩が原因で、ローマの皇帝アウグストゥスの怒りを買ってしまい、遠い土地に追放されることになたんですよね。 追放先で彼は生涯を終えましたが、彼が残した詩は今でも高く評価されています。オウィディウスの作品には、人間の欲望や残酷さ、虚栄心、そして人生の儚さや悲しみが繊細に描かれています。 彼の詩を読むと、人間の感情や行動について、改めて深く考えさせられることが多いんです。