-
【良好・初版】『シュンポシオン』倉橋由美子|福武書店|幻想と哲学の長篇小説|古本
¥1,450
『シュンポシオン』倉橋由美子|幻想・哲学・文学|福武書店|古本・初版良好|978482882166 ≪初版≫1985/11/15発行 考えすぎてしまう夜、心が静かに沈んでいくとき── 倉橋由美子『シュンポシオン』は、そんな瞬間に寄り添う一冊です。 舞台は核戦争の予兆をはらむ未来、海辺の別荘で繰り広げられる饗宴と対話。 現実と夢、理性と欲望、平和と破滅が交錯する中で、登場人物たちの言葉は哲学的でありながら、不思議な官能と静謐さを帯びています。 この本を仕入れたのは、「沈黙の中にある思考の美しさ」に惹かれたから。 読み終えるころ、理解ではなく“感じる”ことの大切さが胸に残りました。 自分の内側とゆっくり向き合いたい方、静かな時間に深く沈みたい方、読むというより、“潜る”ような読書体験を味わいたい方にこそふさわしい一冊です。 もし今、あなたの中にこの言葉が響くなら──どうぞ、そっとページを開いてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバー・帯ともに揃っており、表紙はグラシンペーパーで保護されています。本文もきれいな状態です。 ※本書は厚みのあるハードカバーのため、追跡可能な「レターパックプラス」にて丁寧にお届けいたします。安心してお受け取りいただける方法を選ばせていただきました。丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。
-
【並/創元SF文庫27・16版】『地底旅行/海底二万里』ジュール・ヴェルヌ|東京創元社|SF冒険・名作|古本2冊セット
¥1,000
『地底旅行/海底二万里』ジュール・ヴェルヌ|SF名作冒険|創元SF文庫|2冊セット・並 ●『地底旅行』(創元SF文庫)ジュール・ヴェルヌ/窪田般弥訳 並|27版|1994/1/10発行|ISBN4488606024 ●『海底二万里』(創元SF文庫) ジュール・ヴェルヌ/荒川浩充訳 並|16版|1994/10/21発行|ISBN4488517048 ▶未知の世界を旅するような読書体験を、ふたつ分お届けします。 どちらも「時を超えて心に残る本」──そんなセットになりました。 少し退屈な夜でも、ページをめくれば不思議な冒険が始まる── ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』と『海底二万里』を組み合わせたこの二冊は、未知の世界へ心を連れていってくれる贈り物のような本です。 『地底旅行』では、地球の中心を目指す旅の中で見える未知の鉱山、生き物、重力の変化…心臓が少し早くなるような緊張と発見があります。 『海底二万里』では、ネモ船長とノーチラス号が海の深みを翔ける旅。暗く静かな海底に光る生物たち、海流の音、そして海底の神秘が想像力をくすぐります。 わたしがこのセットを仕入れたのは、「冒険=遠くへ飛ぶことではなく、心を震わせる未知と向き合うことだ」と改めて感じたから。 夜、静かな空間でこれらを読むと、自分がこの地底や海底を旅しているような錯覚がして、日常の些細なことが少しだけ鮮やかに思えてくるのです。 読後には、「まだ知らない世界がある」という好奇心と、自分の小さな冒険でもいいから、未知を恐れずに歩いていきたいと思えるような余韻が残ります。 最近、心が同じルーティンに疲れを感じている方へ。静かな冒険がほしい方へ。 もし今、あなたの心に“遠い場所への扉”が見えるなら──そっとこの本を棚から手に取ってみてくださいね。 ※状態は「並」です。カバー・本文に多少の使用感が見られますが、破れや書き込みはなく読みやすい状態です。 2冊とも創元SF文庫で発行されており、27版/16版とやや古めですが、それゆえの風合いが漂っています。 丁寧に梱包し、クリックポスト等でお届けいたします。 <ジュール・ヴェルヌについて> ジュール・ヴェルヌ(1828-1905)はフランスの作家で、科学冒険小説の先駆者。法律を学ぶも文学に転向し、『海底二万里』『八十日間世界一周』などを執筆。未来を予見するような作品でSFに影響を与え、生涯執筆を続けた。
-
【非常に良い・初版】『おどるでく 猫又伝奇集』室井光弘|中公文庫|妖たちが紡ぐ幻想譚|古本
¥1,070
『おどるでく 猫又伝奇集』室井光弘|幻想×妖の短編集|中公文庫・初版・古本 室井光弘 著/中公文庫/2023年6月25日 初版発行/ISBN9784122073838 「人ならざるもの」の哀しみや優しさに、そっと心を寄せてみませんか? 明治・大正の東京を舞台に、猫又をはじめとする妖たちが人の世を生きる姿を描いた、静かで不思議な幻想譚です。 おかしみの中に切なさがあり、懐かしさの中に胸を打つ情がある──そんな一冊。 この本を選んだのは、見えないものに宿る温もりが、ページのすき間からふわりと伝わってきたから。 妖たちの姿を借りて描かれる人生の機微は、喪失や孤独を抱える心にも、静かにやさしく寄り添ってくれます。 夢と現のはざまで、やわらかく揺れるような読書体験を、どうぞゆっくり味わってみてくださいね。 巻末には多和田葉子さんによるエッセイも収録されています。 ※非常に良い状態です(カバー・本文ともにきれいで使用感少なめ)。初版・中公文庫。 巻末に多和田葉子さんの寄稿エッセイあり。 丁寧にクリーニング・梱包し、心を込めてお届けいたします。 この本は、ただ妖怪を描いた物語ではなく、「誰にも言えない想い」や「心の奥の静かな孤独」を映し出す鏡のような一冊です。 どうぞ、疲れた日の夜にでも、そっとページをめくってみてくださいね。 <室井光弘さんについて> 室井光弘(むろい・みつひろ)さんは、日本の翻訳家・詩人。特にスペイン語圏の現代文学を中心に、多くの優れた翻訳を手がけています。繊細で詩的な訳文に定評があり、グアダルーペ・ネッテルやサマンタ・シュウェブリンなど、ラテンアメリカの注目作家の紹介に尽力しています。
-
【良好・初版】『東京奇譚集』村上春樹|静かに揺らぐ心と、不思議な出来事をめぐる5つの物語|新潮文庫|古本
¥380
『東京奇譚集』村上春樹|不思議と孤独をめぐる短編集|新潮文庫・初版・良好 「これは現実? それとも、どこか夢の中──?」 村上春樹さんの短編集『東京奇譚集』には、日常の中にふいに現れる“奇譚”が、静かに、でも確かに心を揺らしてくる5つの物語が収められています。 息子を亡くした母の旅、記憶のなかに現れる見知らぬ女性──。 どれも説明のつかない不思議さを孕みながらも、ふとした瞬間に、自分の心の奥と呼応してくるのです。 私がこの本を選んだのは、「喪失」や「孤独」を描きながら、それでもなお、何かがそっと灯るような読後感があったから。 最近、心が少し静まりたい方へ。 もし今、何かを失ったあとに立ち止まっているのなら──この物語が、やさしく寄り添ってくれるかもしれません。 ふとした違和感が、あなたの心と深くつながるかもしれません。 今のあなたの静けさに寄り添う一冊、そっと開いてみませんか? ※【良好】状態(表紙にスレあり/中身はきれいです) 新潮文庫・2007年 初版 クリーニング・丁寧な梱包のうえ、心を込めてお届けいたします。
-
【良好・文春文庫】『溺レる』川上弘美|愛と喪失の掌編集|静かな余韻を残す文学
¥320
『溺レる』川上弘美|短編集・恋と孤独の物語|女流文学賞受賞作品 「逃げても、愛は消えない。息苦しさも、愛しさも、すべて抱きしめて。」 そんな言葉が、ふと胸に沁みる夜に──この短編集をそっと手に取ってみてください。 川上弘美さんの『溺レる』は、第11回伊藤整文学賞・第39回女流文学賞を受賞した名作。 表題作をはじめ、曖昧な関係や満たされない想いを描いた8つの物語が、静かに心を揺らします。 この本を選んだのは、“言葉にならない感情”の居場所を与えてくれるから。 派手さはないけれど、丁寧に紡がれた日本語の美しさと余韻が、読後にそっと残りました。 恋に傷ついた方、理由のない孤独を抱えている方へ。 あなたの中の静かな揺れに、そっと灯りをともしてくれる一冊です。 ※【良好】(経年のわずかな使用感あり。中面きれい) 文春文庫・第9刷(2005年8月5日発行) 清掃・除菌済み、丁寧に梱包してお届けします。 誰にも話せない感情に、そっと言葉を添えたくなった夜に。 この物語が、あなたの心に静かな居場所をつくってくれることを願っています。
-
【良好】『旅のラゴス 改版』筒井康隆|新潮文庫|SF初心者にもおすすめの傑作|古本
¥430
『旅のラゴス 改版』筒井康隆|新潮文庫|SF初心者にもおすすめの名作小説 筒井康隆の『旅のラゴス 改版』は、SF初心者にも安心して楽しめる“やさしい入口”のような物語です。 愛馬スカシウマとともに、ただひたすら旅を続ける青年ラゴス。行く先々で出会うのは、集団で転移できる民族、壁をすり抜ける男たち…不思議な世界が広がっていきます。 未来とも古代ともつかない幻想的な風景の中で、孤独と冒険を抱えながら歩むラゴスの姿は、どこか懐かしく、読者の心に郷愁を呼び覚まします。 読み進めるほどに、自分も一緒に旅をしているような感覚に。 「物語に没入する楽しさ」を改めて思い出させてくれる、傑作SF小説です。 ※【良好】(経年による軽いスレあり、本文はきれいです) 新潮文庫・31版(2015/10/31発行) ISBN:9784101171319 簡易クリーニング済み。丁寧に梱包して発送いたします。 物語の旅路に心をゆだねたい方へ。 ラゴスの孤独な旅は、あなた自身の心の奥にもやさしく響いてきます。 <筒井康隆さんについて> 筒井康隆さん(1934年生まれ)は、大阪府出身の日本の小説家。同志社大学卒業後、1960年にSF同人誌『NULL』を発刊し創作活動を開始。1965年に初短編集『東海道戦争』を発表し、1960年代後半から人気作家に。1993年に一度断筆を宣言し、1996年に執筆を再開。その後、俳優としても活動。
-
【良好・初版】『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』ジョイス・キャロル・オーツ/栩木玲子訳|河出文庫|古本
¥980
『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』ジョイス・キャロル・オーツ/栩木玲子訳|河出文庫 初版・良好 「理由のない不安や、説明できない孤独──」 そんな心の揺らぎを静かに見つめたいときに、そっと寄り添ってくれる短編集です。 『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』(ジョイス・キャロル・オーツ/河出文庫)は、日常の隙間からにじみ出る“心の影”を描いた7つの物語集。たとえば表題作では、少女たちの関係性の中に潜む支配や恐れが、決して大げさではなく、むしろ生々しいリアリティをもって迫ってきます。 柚香の森がこの本を選んだのは、恐怖よりも「人の心をどう描くか」というまなざしに深く惹かれたから。 読み終えたあと、きっと自分の奥に隠れていた感情にふと触れたような、不思議な余韻が残るはずです。 もし今、言葉にならない感覚を抱えているのなら──この本が、その静かな影を照らしてくれるかもしれません。 ※【良好】(表紙に軽いスレあり、本文はきれいです) 初版(2018/1/20発行) ISBN:9784309464596 河出文庫/ソフトカバー 清掃・除菌済み。丁寧に梱包して発送いたします。 不穏なのに、どこか心を照らしてくれるような読書体験を。 静かな夜に、ページをひらいてみませんか。
-
【良好・63版】『小泉八雲集』小泉八雲/上田和夫訳|新潮文庫|日本の怪談再話集|古本
¥50
SOLD OUT
『小泉八雲集』怪談再話集|日本文化と神秘の世界|新潮文庫|古本・良好 『小泉八雲集』は、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が、日本の伝説や怪談を美しい筆致で再話した作品集です。 「こんな日本の美しさを、感じたことがなかった──」 そう思わせてくれたのが、この『小泉八雲集』でした。 外国人として日本に魅せられ、伝説や怪談を繊細な筆で再話した小泉八雲の世界。 「耳なし芳一」や「ろくろ首」など、懐かしいのにどこか新しい物語たちが、幻想と哀しみに包まれて語られます。 この本を仕入れたのは、日本文化の奥行きを、静かに見つめなおすきっかけになると思ったからです。 読むほどに、異文化のまなざしが映す“もうひとつの日本”に気づかされ、自分の中の何かが震える感覚を覚えました。 心が疲れたとき、静かな物語に包まれたい方へ── もし今、この世界に触れてみたくなったら、そっと開いてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバーに若干のスレがありますが、本文はきれいです。新潮文庫/63版(2020年発行)。防水梱包のうえ、丁寧に発送いたします
-
【良好・初版】『寺山修司 ちくま日本文学006』寺山修司|ちくま文庫|詩と幻想の世界|古本
¥670
『寺山修司 ちくま日本文学006』詩と幻想の断章|ちくま文庫|古本・良好 ISBN:9784480425065 「帰る場所」と「家出」のあいだで、心がふわりと揺れているあなたへ── 寺山修司の言葉は、そんな繊細な心にそっと寄り添ってくれます。 『ちくま日本文学006 寺山修司』には、詩・エッセイ・戯曲・短編が贅沢に詰まっていて、彼の原風景である青森や、現実と幻想の境界をたゆたうような物語が展開されます。 「家出のすすめ」や「誰か故郷を想はざる」など、どこにもないけれど確かに“ここ”にある世界が、私たちを静かに迎えてくれるのです。 詩人であり、劇作家であり、時代の異端者でもあった寺山修司の多面性に触れることで、「自分ってなんだろう」「どこへ行けばいいんだろう」と悩む心に、新しい光が差し込むかもしれません。 この本を仕入れたのは、自分と少し距離をとりたいとき、迷いの中で読む言葉としてそっと寄り添ってくれると感じたから。 自分を見つめ直したい方、心に静かな異国を求める方へ── もし今、立ち止まっている自分に気づいたなら、ぜひ手にとってみてください。 この一冊が、あなたの「もうひとつの居場所」になりますように。 ※良好な状態の古本です。カバーにややスレがありますが、本文は通読に支障のないきれいな状態です。ちくま文庫/初版。防水対策を施し、心を込めてお届けします。
-
銀河鉄道の夜(新潮文庫) 宮沢賢治
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 2020/8/15発行(74版) 星空を見上げながら、「誰かの幸せをそっと願いたいな」と思ったこと、ありませんか? 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は、そんな夜に寄り添ってくれる一冊です。 物語は、孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河を走る幻想的な列車に乗るところから始まります。旅の中で出会うさまざまな乗客とのやりとりを通して、「誰かのために生きること」や「本当の幸せとは何か」を、静かに、そして深く問いかけてくれるんです。 読み終えたあと、心にふわりと残るのは、他者を思いやるやさしさ。そして、寂しさの中にも確かな光を感じられるような、不思議な温かさなんですよね。 私自身、この本を読むたびに「本には、こんなふうに心を癒し、気づきをくれる力があるんだ」と実感します。 もし今、ほんの少しでも心が疲れていたら──この物語を、そっと手に取ってみてくださいね。 <宮沢賢治について> 宮沢賢治(1896〜1933)は岩手県花巻市出身の詩人・童話作家です。盛岡高等農林学校を卒業後、教師や農業指導者としても活動し、「羅須地人協会」を設立しました。法華経の信仰が作品に強く影響し、生前は『春と修羅』『注文の多い料理店』の2冊のみ出版。『銀河鉄道の夜』『雨ニモマケズ』などは没後に評価され、日本を代表する作家となりました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
-
【非常に良い・初版】『夢の本』ホルヘ・ルイス・ボルヘス|河出文庫|幻想と夢の逸話集|古本
¥1,100
『夢の本』ボルヘス|幻想文学の迷宮へ誘う逸話集|河出文庫|古本・美品 ISBN9783094648555 眠りの中で、「これは現実? それとも夢…?」と、ふと戸惑ったことはありませんか。 『夢の本』は、幻想文学の巨匠ボルヘスが編んだ、夢にまつわる古今東西の物語集。 『千夜一夜物語』や『聖書』など、時を超えて語り継がれてきた夢の逸話が、静かに、そして妖しく心に降り積もっていきます。 私がこの本を仕入れたのは、日常のなかの“見えないもの”に、そっと目を向けたくなったから。 同じく幻想的な『砂の本』を読んだ方にも、きっと忘れられない読書体験になると思います。 現実と非現実の境界が少しだけほどけて、心がゆるやかに揺れるようなひとときを──。 まずは、気になる一編から旅してみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。河出文庫/初版(2019年発行)。カバー・本文ともにきれいに保管されており、通読に支障はありません。防水梱包にて、丁寧にお届けいたします。 <ホルヘ・ルイス・ボルヘスについて> ホルヘ・ルイス・ボルヘス(1899–1986)はアルゼンチン出身の作家・詩人。幻想文学の巨匠として『伝奇集』『エル・アレフ』『砂の本』などで知られます。夢や迷宮、無限といったテーマを通して、現実と虚構の境界を揺さぶる独自の作風を確立。図書館司書としての経験や重病をきっかけに短編を執筆し、ポストモダン文学に大きな影響を与えました。エルサレム賞ほか国際的受賞多数。
-
【良好・10版】『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ|岩波文庫|死と記憶の幻想小説|古本
¥900
『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ|死と記憶の幻想譚|岩波文庫|古本・良好 ISBN4003279115 静かな町・コマラに足を踏み入れたとき、不思議な感覚に包まれました。 それはまるで、生と死の境界に身をゆだねるような読書体験。 フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』は、亡き母の言葉に導かれ、父を探す青年フアンが、やがて“語り手”となるまでを描いた物語です。 生者と死者、記憶と現実が交錯するその世界に、私は何度も立ち止まりながらページをめくりました。 断片的な語りの中にひそむ深い余韻──この本を仕入れたのは、一度読んだだけでは終われない、そんな言葉の力に心を打たれたからです。 人生の意味を問い直したくなったとき、そっと寄り添ってくれる一冊。 静けさのなかにこだまする死者の声に、どうか耳をすませてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。岩波文庫/10版(2021年発行)。表紙にヨレがありますが、本文は通読に問題のないきれいな状態です。書影をご確認ください。防水梱包にて、丁寧にお届けいたします。 <フアン・ルルフォについて> フアン・ルルフォ(1917–1986)は、メキシコ・ハリスコ州生まれの小説家・写真家です。幼くして両親を亡くし、苦しい境遇の中で育ちながらも文学への情熱を抱き続けました。代表作『燃える平原』『ペドロ・パラモ』はいずれも少ない発表作ながら、ラテンアメリカ文学に深い影響を与え、20世紀スペイン語文学を代表する作家と評されています。写真家としても高い評価を受けました。
-
現代の世界文学 砂の本 新装版(集英社) ホルヘ・ルイス・ボルヘス/篠田一士訳
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 8版 1988/8/15発行 ソフトカバー ISBN4087730891C0397 一度開いたら、もう元には戻れない――ボルヘスの短編集『砂の本』は、現実と幻想の境をゆらす13の物語を収め、なかでも「同じページに二度と戻れない」奇書をめぐる表題作は、読むことの魔力と孤独を静かに描き出しているんです。 無限や運命といった抽象が、ぞっとするほど身近に感じられ、読むほどに現実の輪郭がぼやけていくこの本は、物語の深淵に心を預けたい方にこそおすすめ。 静かな夜、砂の本”のページをそっとめくってみませんか? <ホルヘ・ルイス・ボルヘスについて> ホルヘ・ルイス・ボルヘス(1899–1986)はアルゼンチン出身の作家・詩人・評論家。幻想文学や哲学的テーマを探求し、20世紀文学に大きな影響を与えました。晩年は視力を失いながらも創作を続けました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
-
【良好・初版】『犬の人生』マーク・ストランド|中公文庫|村上春樹訳|古本
¥480
『犬の人生』マーク・ストランド|村上春樹訳の短編集|中公文庫|初版・良好|古本 ISBN4122039282 「ときどき、現実がふわっと浮かび上がるように感じること、ありませんか?」 詩人マーク・ストランドが紡ぎ、村上春樹が訳す短編集『犬の人生』は、そんな感覚をそっと思い出させてくれる一冊です。 「昔、自分は犬だった」と語る男の話や、死者の記憶をたどる幻想的なエピソードなど──この本には、不思議なのにどこか切実な、心の奥に触れる物語が詰まっています。 柚香の森がこの本を手にしたのは、静かな午後にぱらぱらと読み進めていたとき、不意に胸がじんわりと温まったから。現実の少し隣にあるような、小さな異界がこの本にはあるんです。 ふだん言葉にできない気持ちを、そっと見つけたいあなたに。 もし今、ほんの少しの「違和感」や「優しさ」を感じたい気分なら──どうぞ、ページをめくってみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバーの角にわずかなスレ・背にシール跡がありますが、本文は通読に支障なくきれいです。 丁寧に梱包し、心を込めて発送いたします。 <マーク・ストランドについて> マーク・ストランド(1934–2014)はカナダ生まれのアメリカ詩人・翻訳家で、孤独や喪失を繊細に描く作風で知られます。詩人桂冠を務め、ピューリッツァー賞など多数の文学賞を受賞しました。
-
【良好・初版】『花月幻想』稲垣足穂|立風書房|幻想文学|古本
¥2,540
『花月幻想』稲垣足穂|幻想文学・父子愛・少年飛翔|立風書房|古本 「空を飛べたら…」そんな幼い頃の夢を、覚えていますか。 『花月幻想』は、天狗に連れられ空を飛ぶ少年・花月と、彼の父親との再会を描いた幻想文学です。夢と現実のあわいをたゆたうようなこの物語に、私は静かな衝撃を受けました。 山々の上を飛ぶ描写には、足穂ならではの“天体的な憧れ”と“超現実的なやさしさ”が宿っています。読み進めるうちに、物語の中の空気に心ごと包まれるような不思議な感覚になりました。 この本を仕入れたのは、忘れかけていた“想像することの自由さ”を思い出させてくれたからです。幻想の中で出会う父子のつながり、そして叶わぬ憧れの切なさ。 最近、心が現実に少し疲れている方へ。 もし今、あなたの中にこの世界が響くなら──そっと、ページをめくってみてくださいね。 ※1994年初版・ハードカバー・ISBN: 4651680089 ※良好な状態の古本です。背表紙にヤケ、カバーにややスレと角の傷みがありますが、本文はきれいです。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。 <稲垣足穂について> 稲垣足穂(1900年生まれ)は、モダニズム文学の作家で、飛行願望やエロティシズムをテーマにした作品を多く発表しました。代表作に『一千一秒物語』や『少年愛の美学』があります。晩年に再評価され、1969年に『稲垣足穂大全』が刊行されました。1977年10月25日、京都市東山区の京都第一赤十字病院で結腸がんと急性肺炎により76歳で死去しました。
-
【良好・初版】『雨月物語<わたしの古典19>』大庭みな子|集英社|日本文学・古典読み解き|古本
¥870
『雨月物語<わたしの古典19>』大庭みな子|古典幻想の読み解き|集英社|古本・良好 ISBN9784081630194 夜風が少し肌寒く感じるとき、幽かな声が耳に届くような気がする──そんな夜にはこの本が手元にあるといいと思います。 大庭みな子さんによる『雨月物語<わたしの古典19>』は、上田秋成の幽玄な古典を、作家の繊細なまなざしで読み解いた作品集です。 幽霊や妖しいものが姿を見せるたびに、哀しみや切なさが静かに胸に染み込んできます。 私がこの本を仕入れたのは、幻想の向こう側に隠れていた「人の想いの揺れ」が、現代にも確かに生きていると感じたから。 孤独やすれ違いが、ただの過去ではなくて、自分自身の心とも重なることがある──その気づきが怖くて、でも嬉しかったのです。 読後には、幻想と現実とのあいだにあるあたたかな余白を見つけ、自分の中の寂しさや葛藤にも、やさしく手を伸ばせそうな気持ちになれるでしょう。 最近、心にぽっかりと隙間を感じている方へ。幻想の世界をそっと感じたい方へ。 もし今、この本の言葉があなたの中に響くなら──どうぞ、静かにこのページを開いてみてくださいね。 ※状態は良好です。初版、1987年6月発行。ハードカバー。表紙に経年のヤケがあります。 本文は読みやすく、破れや大きな汚れは見られません。 丁寧にクリーニング・梱包し、心を込めてお届けいたします。 <大庭みな子さんについて> 大庭みな子さん(1930-2007)は東京生まれの作家。敗戦を広島で経験し、津田塾大学卒業後、アラスカでの生活を経て作家に。『三匹の蟹』で芥川賞受賞。『津田梅子』などで高評価を得る。芥川賞選考委員を務め、日本文学に大きな足跡を残しました。
-
【非常に良い・2版】『冬の夜ひとりの旅人が』イタロ・カルヴィーノ|白水Uブックス|海外小説・読書の冒険|古本
¥1,700
『冬の夜ひとりの旅人が』イタロ・カルヴィーノ|読書の魔術師による海外小説|白水Uブックス|古本・非常に良い ISBN9784560072073C0297 夜、ページをめくる指がふと止まることがあります。 「この物語は、本が乱れている」──そんな不思議な状況から始まるカルヴィーノのこの本は、あなた自身が物語の一部になるような読書体験をくれます。 『冬の夜ひとりの旅人が』は――あなたが読み始めたはずの本が、途中で止まってしまう。 続きが読めず、読み手の「探したい」という気持ちが芽生え、ルドミッラという女性読者と出会い、本の続きと真実を探し歩く旅へと誘われます。 章ごとに世界が変わり、読書とは何か、本とは何かをそっと問いかけてきます。 私がこの本を仕入れたのは、「本を読む」という行為そのものに胸がざわめいたからです。 物語を追いたくなる気持ちと同時に、「完璧でなくても、本を愛すること」は豊かなことだと気づかされる。 そんな読後感を、あなたにも味わってほしいのです。 誰かの声を感じたい夜に。 物語の余白に想像を重ねたい方へ。 もし今、あなたの中にこの旅人の探求がひそかに囁くなら──そっと、ページをひらいてみてくださいね。 ※少し迷いましたが、「この本にぴったりの方と出会えますように」と願いを込めて、この価格にいたしました。 読む時間ごと、そっとお届けできたら嬉しいです。 ※非常に良い状態の古本です。2版・2016年発行。帯あり。表紙・カバーに目立つ汚れはほとんどなく、ページにも大きなダメージなし。 丁寧にクリーニングし、梱包材を使って大切にお届けします。 <イタロ・カルヴィーノについて> イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)はキューバ生まれのイタリアの作家。戦後、トリノ大学で学びながら作家活動を始め、『くもの巣の小道』でデビュー。寓話的な作品や実験的な文学で知られ、『木のぼり男爵』『冬の夜ひとりの旅人が』などを発表。「文学の魔術師」と称されます。
-
【良好・初版】『ちくま日本文学004 尾崎翠』尾崎翠|筑摩書房|幻想・日本文学|古本
¥830
『ちくま日本文学004 尾崎翠』尾崎翠|幻想文学・日本文学|筑摩書房|古本・良好 ISBN9874480425041 窓の外の風景が、いつもとほんの少しだけ違って見える瞬間があります。それはきっと、心が静かにゆらいでいるからかもしれません。 尾崎翠さんの『ちくま日本文学004』は、幻想と現実の境界をするりと横切るような物語たちが集まった一冊です。たとえば『第七官界彷徨』では、現実に囚われた思考が夢と交差し、読む者を鳥取や東京の街角へと連れ出します。時代の匂い、地方と都市のあいだの距離感、人と人の繊細なズレが、いつも心にずっと響くのです。 私がこの本を仕入れたのは、尾崎翠さんの文章が「見落としていた世界」に光を当ててくれるから。読むたび、新しい感覚が目覚める気がして――あの不思議な夢をもう一度見てみたくなるような。 読後には、日常のすれ違いや静かな孤独も、「美しいものの一部」として抱きしめられるような気持ちが残ると思います。思慮深く、本が心の奥にひそむものを覗かせてくれる余韻をお楽しみください。 最近、世界が少しだけ硬く感じる方へ。感受性を取り戻したい方へ。 もし今、この言葉があなたの中で小さな灯りを灯すなら──そっと、このページをひらいてみてくださいね。 ※状態は良好です。2007年11月初版発行。表紙に経年のヤケがありますが、本文はきれいで読みやすい状態です。 丁寧にクリーニングを行い、静かに梱包してお届けいたします。 <尾崎翠さんについて> 尾崎翠さんは1896年、鳥取で生まれ、1916年頃から本格的に文学活動を始めました。1920年に大学を退学後、雑誌に短編や映画評論を寄稿し、1931年に代表作『第七官界彷徨』を発表。神経を病み筆を折り、1971年に逝去しました。
-
【非常に良い・再版】『いま見てはいけない』ダフネ・デュ・モーリア/務台夏子訳|東京創元社|短編集・幻想文学|古本
¥1,100
『いま見てはいけない』ダフネ・デュ・モーリア|幻想短編集|東京創元社|古本・再版 再版 2016/12/9発行 ISBN9784488206048 夜の読書は、ふだん見えない心の奥を映し出すことがあります。 デュ・モーリア『いま見てはいけない』は、そんな体験を運んでくれる短編集です。 ヴェネチアを舞台にした表題作では、老姉妹との邂逅から、夫婦の日常が静かに崩れていきます。 ほかの物語も、現実と幻想の境界がにじむ瞬間を描き出し、読んでいると自分の中の不安や記憶がひそかに揺さぶられるのです。 私も読み終えたあと、しばらく窓の外を眺め、言葉にならない感情を抱えていました。 怖いのに、美しい──そんな余韻を味わわせてくれる一冊。 心のざわめきを感じたい方や、日常の裏側に潜む“何か”に触れてみたい方におすすめです。 もし今、あなたの心が動いたなら──そっとページを開いてみませんか。 ※非常に良い状態の古本です。カバーや本文に目立つ傷みはなく、きれいに保たれています。丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。 <ダフネ・デュ・モーリアについて> ダフネ・デュ・モーリアは1907年ロンドン生まれ。祖父が高名な作家で画家、父が舞台俳優兼演出家、母が舞台女優という芸術家一家の三人姉妹の次女として生まれる。1931年作家デビュー、1938年の『レベッカ』が世界的なベストセラーとなった。コーンウォールの荒々しい自然を愛し、夫との間に三人の子供をもうけた。1989年没。
-
【非常に良い・25版】『夜の樹』トルーマン・カポーティ/川本三郎訳|新潮文庫|短編集|古本
¥900
『夜の樹』トルーマン・カポーティ|孤独と癒しの短編集|新潮文庫|古本・状態付き ≪25版≫2018/1/10発行 ISBN9784102095058 誰にも言えない孤独を抱えた夜、ふと本を開きたくなることはありませんか。 カポーティ『夜の樹』(新潮文庫)は、そんな心に静かに寄り添ってくれる短編集です。 未亡人の前に現れる少女「ミリアム」、夜汽車で出会う奇妙な夫婦、夢を売る女の淡い日常……どの物語も、都市の影を背景に、人の心の奥に潜む不安や切なさを浮かび上がらせます。 私は読みながら、自分の中の弱さや孤独に、ほんの少しやさしい眼差しを向けられるようになりました。 短編なので、少しの時間でも心を整える読書ができるのも魅力です。 最近、気持ちがざわついて眠れない夜に──そんな方に手に取っていただきたい一冊です。 もし今、この物語があなたを呼んでいる気がしたら、そっとページをめくってみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。カバーにわずかな経年のスレがありますが、本文はきれいです。丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。 <トルーマン・カポーティについて> トルーマン・カポーティ(1924–1984)は、アメリカ・ルイジアナ州生まれの小説家。孤独な幼少期に培われた感性をもとに、11歳から執筆を始め、19歳で短編「ミリアム」がO・ヘンリー賞を受賞。『遠い声、遠い部屋』『ティファニーで朝食を』『冷血』など革新的な作品で現代文学に大きな影響を与えました。
-
【良好・初版】『文身』岩井圭也|祥伝社|現実と虚構の境界を描く小説|古本
¥1,000
『文身』岩井圭也|現実と虚構の境界を描く小説|祥伝社|古本・状態付き ≪初版≫ 2020/3/20 発行 ISBN9784396635848 「現実と虚構のあいだに、自分の“ほんとう”はどこにあるのだろう」──そんな問いかけをしたくなるときがあります。 岩井圭也さんの『文身』は、作家の死をきっかけに明かされる、兄弟の約束と“物語の呪縛”をめぐる物語です。 小説に書かれたことは必ず現実になるべきだ、と信じて生きた兄弟。 その姿に、私は「書くこと」の力と危うさに胸を揺さぶられました。 読み進めるうちに、現実と物語の境がゆらぎ、自分のなかの「真実」も静かに問い直されるような余韻が残ります。 人生の分岐点にいる方、また心の奥にある思いを見つめ直したい方にそっと手渡したい一冊です。 もし今、あなたの中で言葉の力にふれたい気持ちが芽生えたなら──どうぞページをひらいてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレがありますが、本文はきれいです。丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。 <岩井圭也さんについて> 岩井圭也(いわいけいや)さんは、大阪府枚方市出身の小説家で、北海道大学農学部を卒業後、2018年に『永遠についての証明』で作家デビュー。幅広いジャンルで作品を発表し、『裂果』で小島信夫文学賞、同年には野性時代フロンティア文学賞を受賞しました。現在37歳、神奈川県在住です。さんは、大阪府枚方市出身の小説家で、北海道大学農学部を卒業後、2018年に『永遠についての証明』で作家デビュー。幅広いジャンルで作品を発表し、『裂果』で小島信夫文学賞、同年には野性時代フロンティア文学賞を受賞しました。現在37歳、神奈川県在住です。
-
【良好・初版】『空想動物園』アンソニー・S・マーカタンテ|文化放送|幻想動物図鑑|古本
¥1,100
『空想動物園』アンソニー・S・マーカタンテ|神話伝説の動物図鑑|文化放送|古本 ≪初版≫ 1976/12/25 発行 子どものころ、ユニコーンやドラゴンの物語に胸をときめかせたことはありませんか。 『空想動物園―神話・伝説・寓話の中の動物たち』は、古代から人々が思い描いてきた不思議な生き物たちを集めた一冊です。 世界各地の神話や伝承を背景にした物語は、ただの空想ではなく、人の心の願いや畏れが形を変えて生まれたものだと気づかされます。 私自身もこの本を開いたとき、「人はどうして動物に夢を託してきたのだろう」としみじみ思いました。 読み進めるうちに、現実の疲れを忘れて心が自由に遊び始める感覚に包まれます。 創作のヒントを探している方、眠る前に少し気持ちをほぐしたい方にぴったりです。 もし今、あなたの想像力に羽を広げたくなったなら──そっとページを開いてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。カバーに経年によるわずかなスレがありますが、本文はきれいです。丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。
-
【良好・初版】『夜の光に追われて』津島佑子|講談社文庫|読売文学賞受賞作|古本
¥1,200
『夜の光に追われて』津島佑子|講談社文庫|読売文学賞受賞作|古本 ≪初版≫ 1989/9/10発行 ISBN9784061960547 1986年第38回読売文学賞受賞作品 大切な人を失ったとき、心に残るのは、言葉にはできないような痛みではないでしょうか。 津島佑子さんの『夜の光に追われて』は、その深い悲しみに静かに寄り添ってくれる物語です。 9歳で亡くなった息子を想うひとりの女性が、平安時代の物語『夜の寝覚』の作者に手紙を綴る──そんなかたちで進む、少し変わった構成。 現代と古典が静かに交差しながら、読む人の心にそっと灯をともしてくれます。 ある静かな夜、ページをめくりながら私はふと、「悲しみは決して、一人きりのものではないのだ」と感じました。 物語の中で語られる祈りや言葉が、誰かの痛みとそっとつながり合っていく。 津島さんが紡いだこの作品は、まるで手紙のように、読む人の心に届いてくれます。 初版第1刷の文庫本で、時の重みを感じる一冊です。 もし今、あなたの中に響くものがあるなら── 静かな夜に、この本をそっと開いてみてくださいね。 そこに、小さな希望の光が、きっと灯っています。 ※良好な状態の古本です。カバー背にやけ、天・小口にやけやしみがありますが、本文はきれいです。丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。 <津島佑子さんについて> 津島佑子(つしま ゆうこ)さんは、1947年に東京で太宰治の次女として生まれ、白百合女子大学を卒業後、1969年に『レクイエム――犬と大人のために』で文壇デビュー。その後、多くの受賞歴を重ね、日本文学を代表する作家として国際的に評価されました。2016年に逝去。
-
【非常に良い・初版】『楽天記』古井由吉|講談社文庫|幻想×内省小説|古本
¥1,700
『楽天記』古井由吉|幻想と内面を描く文学作品|講談社文庫|古本・初版|ISBN9784065298568 ≪初版≫ 2022/10/7発行 ときどき、自分の心の奥をのぞきたくなる夜があります。 でも、誰かに話すでもなく、ただ静かに耳を澄ませたい──そんなときにそっと手に取ってほしいのが、この『楽天記』です。 夢に現れる息子、語られる死の話。幻想と現実のあわいをゆらめきながら、ひとりの作家の内面を旅するような物語です。 この本を仕入れたのは、読んだあと、しんとした余韻が心に残ったから。自分の存在が、日々のどこに漂っているのか、思わず問い返したくなりました。 強いドラマがあるわけではありません。でも、目に見えない感情にそっと触れることで、自分の輪郭が少しだけやさしくなります。 もし今、言葉にならない思いを抱えているなら── この静かな物語を、そっとひらいてみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。カバー・本文ともに未読の状態に近いです。ページのヨレや書き込みもなく、美しい状態を保っています。丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。

