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愛の重さ(ハヤカワ文庫) アガサ・クリスティー/中村妙子訳
¥711
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪2版≫ 2010/11/15 発行 アガサ・クリスティーがアリ・ウェストマコット名義で書いた小説の一つで非探偵小説になります。 主人公・ローラの兄・チャールズが小児麻痺で死んだことで、両親は悲しみに明け暮れていた。ローラは、これまで兄・チャールズが独り占めしていた両親の愛情を、今度は自分に注がれるべきだと願っていた。 そんな矢先、母親が妊娠した。10才年の離れた妹ができるが、両親の愛情は妹・シャーリーへ注がれているのを疎ましく思ったローラは教会で「どうか妹が死にますように」と祈る。 しかし、両親の留守の間に、家が火事になり、ローラは妹のシャーリーを助け出す。と同時に、妹への嫉妬がなくなり”この子を守る”という新たな気持ちが芽生えた。 月日は経ち、両親が事故で死に、妹と二人っきりになったローラはシャーリーの節目節目で妹を思いやり、心配し、進路を決めてきた。ローラのすべてをささげてシャーリーを守ってきたのだった。 知らず、知らずにシャーリーに与えるばかりの愛情は皮肉なものだった。 後に、妹・シャーリーが先に死ぬのですが、死んでからシャーリーの全容が明らかになったとき、ローラは人から与えられる愛情の重さを測ることができたのです。 幼くして両親をなくしたローラとシャーリーの姉妹の物語は、 姉妹ほど興味深い人間関係はないように思いました。
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愛の重さ(ハヤカワ文庫) アガサ・クリスティー/中村妙子訳
¥378
SOLD OUT
【並】(非常に良い/良好/並) 3版 1976/11/15 発行 背表紙イタミあり、経年のキズ、ヤケあり 読むには問題ありません(装丁絶版) アガサ・クリスティーがアリ・ウェストマコット名義で書いた小説の一つで非探偵小説になります。 幼くして両親をなくしたローラとシャーリーの姉妹の物語。 姉妹ほど興味深い人間関係はないように思いました。 (以下、あらすじより抜粋) ローラは妹・シャーリーを深く愛し、あらゆる害悪から守ろうとした。しかしかえってそのことが、妹の一生を台無しにしていたことを知り、愕然とする。 人間の与える愛の犯し得る過ちと、その途方もない強さを描きだしたクリスティーの 愛の小説。
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文体練習(朝日出版社) レーモン・クノー/朝比奈弘治訳
¥2,760
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 初版第13版 2020/5/18 発行 前人未到のことば遊び。他愛もないひとつの出来事が、99通りもの変奏によって変幻自在に書き分けられてゆく。 『地下鉄のザジ』の作者にして20世紀フランス文学の急進的な革命を率いたレーモン・クノーによる究極の言語遊戯がついに完全翻訳。 (目次) メモ 複式記述 控え目に 隠喩を用いて 遡行 びっくり 夢 予言 語順改変 虹の七色 以下の単語を順に用いて文章を作れ ためらい 厳密に 主観的な立場から〔ほか〕
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地下鉄のザジ(中央公論文庫) レーモン・クノー/生田耕作訳
¥387
SOLD OUT
【並】(非常に良い/良好/並) 10版 1984/8/30 発行 経年によるヤケ、下小口にシミがあります。 地下鉄に乗ることを楽しみにパリを訪れたお転婆少女ザジ。あいにくのストで念願かなわず、街へさまよい出たザジは奇妙な大人たちと一夜を過ごす。俗語満載の会話ときわどい笑い、そして斬新な実験的表現の数々に世界が度肝を抜かれたフランス前衛小説の名作
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人形(創元推理文庫) ダフネ・デュ・モーリア/務台夏子訳
¥560
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2017/1/13 発行 ダフネ・デュ・モーリア 1907年ロンドン生まれ。祖父が高名な作家で画家、父が舞台俳優兼演出家、母が舞台女優という芸術家一家の三人姉妹の次女として生まれる。1931年作家デビュー、1938年の『レベッカ』が世界的なベストセラーとなった。コーンウォールの荒々しい自然を愛し、夫との間に三人の子供をもうけた。1989年没。 (内容) 島から一歩も出ることなく、判で押したような平穏な毎日を送る人々を突然襲った狂乱の嵐「東風」。 海辺で発見された謎の手記に記された、異常な愛の物語「人形」。 上流階級の人々が通う教会の牧師の徹底した俗物ぶりを描いた「いざ、父なる神に」「天使ら、大天使らとともに」。 独善的で被害妄想の女の半生を独白形式で綴る「笠貝」など、短編14編を収録。 平凡な人々の心に潜む狂気を白日の下にさらし、人間の秘めた暗部を情け容赦なく目の前に突きつける。『レベッカ』『鳥』で知られるサスペンスの名手、デュ・モーリアの幻の初期短編傑作集。 ***** 短めの作品が多くて読みやすい。 男女物は結末が暗いものでもコミカルな感じが多いのですが、これはデュ・モーリアの特徴なんだと思います。 サスペンスと心理描写が得意な文学を味わいたい方におすすめです。
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ヴィオルヌの犯罪(河出文庫) マルグリット・デュラス/田中倫郎訳
¥556
【並】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1996/1/9 発行 経年のヤケ、表紙にスレあります。 人体の多くの断片が、ほとんどフランス全土にわたって、さまざまな貨車の中から発見された。被害者は極度の肥満体の女性、そしてこれらの断片を運んだ列車は同一地点―ヴィオルヌの陸橋を通過していることが判明した。だが、いまだに頭部のみは発見されていない…。デュラスが実際の事件に取材し、十年の歳月をかけて結実させた「狂気」をめぐる凄絶な物語。 ***** これはモデルとなった殺人事件があります。 1949年に、アメリー・ラビューが夫を殺害し、遺体をバラバラにして陸橋を通る貨物列車に少しずつ投げ込んだ「ラビュー事件」です。 全てがノンフィクションではなく、実際の事件にインスピレーションを受けたフィクションと言う方が良いかもしれません。 本書の形式はすべてインタビュー記事を模しているので、戯曲のように仕上がっており、インタビュー形式なので対話によって殺人事件の真相が明らかになってゆくところがゾクゾクしました。
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ピエドラ川のほとりで私は泣いた(角川文庫) パウロ・コエーリョ/山川紘矢・亜希子訳
¥323
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2000/6/25 発行 スペインの田舎で平凡に暮らしている女性が長いこと会っていなかった幼馴染の男性と旅に出る話です。 宗教色が強いようで、歯がゆい部分もありますが、燃えるような恋愛ではなく、静かに冷静に相手のこと(幼馴染みの男性)をみる恋愛です。 パウロ・コエーリョ(作者)は女性の心情を描くのがとても上手だと思います。 そのほか『11分間』という作品も女性を主人公とした興味深いものでした。 海外文学>単行本
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ペンギンの憂鬱(新潮クレストブックス) アンドレイ・クルコフ/沼野恭子訳
¥1,643
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪17版≫ 2023/2/15 発行 ソフトカバー アンドレイ・クルコフ ウクライナのロシア語作家。クルコフの名を一躍有名にしたのが本書『ペンギンの憂鬱』(1996年)である。約20カ国語に訳され、国際的なベストセラーとなる。 キエフ在住。妻はイギリス人。 恋人に去られ孤独なヴィクトルは売れない短篇小説家。ソ連崩壊後、経営困難に陥った動物園から憂鬱症のペンギンを貰い受け、ミーシャと名づけて一緒に暮らしている。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたヴィクトルだが、身辺に不穏な影がちらつく。他人の死が自分自身に迫ってくる。ロシアの新鋭による傑作長編小説。 ***** 読んでいると動物園から引き取ったペンギン(ミーシャ)がだんだん可愛くなってゆきます。売れない短編作家(ヴィクトル)には死亡記事を書くオファーが来るのですが、それとともに、舞台であるソ連崩壊後の新生国家ウクライナには不穏な影が忍び寄り始めます。 ヴィクトルの苦悩(売れない短編作家)と舞台背景もあり、 今、起こっている戦争と同時進行で考えてしまいがちでした。 一日も早く戦争が終わることを祈ります。
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11分間(角川書店) パウロ・コエーリョ/旦敬介訳
¥396
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2004/3/1 発行 ソフトカバー 経年のヤケありますが、他はきれいな状態です。 パウロ・コエーリョはブラジルはリオデジャネイロ出身の小説家 ***** 本書『11分間』ではとてもデリケートに主人公の女性の内面を扱っています。 主人公は娼婦なのですが、常に自分の気持ちと対峙しながら、娼婦という仕事を真面目に考えます。出会う男性によって変わる性の嗜好やそれに対する自分の気持ち、体の反応を真摯に受け止めます。 田舎で育った彼女には夢がありました。そんな彼女が都会(スイス)に出て、紆余曲折して娼婦になる。 お金が貯まったら田舎に帰ろうと、常に考えているものの、帰れません。 そんななか、ひとつ名言がありました。 「今や彼女は失うものは何もはなくなった。彼女は自由だった。」 これはこの文章の通りなのですが、もはや何もかもなくなったのだから、彼女は自由であり、 自由とは選ぶ道が多岐に渡るということで、彼女にとって人生のチャンスになるのです。古臭いものを捨て去ると、そこに新しいものを入れることができるからです。 つまるところ本書は、男女間で行われる『11分間』の意味を描いています。 捉え方は人それぞれ。 単なるセックスの話ととるのか、娼婦の話ととるのか、価値観を覆すものとなるのか、読んでみなければわかりません。 それでいい。 みんな違うのだから…。 ラストはとても切なく響きました。
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恋愛論(新潮文庫) スタンダール/大岡昇平訳
¥418
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪55版≫ 2012/1/30 発行 スタンダール (1783-1842) 東南フランス、ドーフィネ地方のグルノーブルに生れる。 本名はアンリ・ベール。 1818年~1820年にかけて、スタンダールは生涯の大恋愛をしていました。 彼はナポレオンの没落と共に、軍人としての経歴を終わり、母の遺産から上がるわずかな年金で、イタリアのミラノに滞在し、気ままな生活を送っていた。 ミラノで土地の将軍の妻、メチルド・デンボースキーに恋をしたのです。 メチルドは二人の子供を連れて夫と別居中だった。スタンダールはその少し冷たい美貌と「不在の幸福」を想うような眼差しに憧れたが、なかなか反応はなかった。 そのころイタリアでは外国人が街中をうろうろ歩き回るのは厄介なことだった。スタンダールにとってますます身動きが取れず、思うように行動できない苛立ちから彼女への想いが募るのだった。 本書『恋愛論』は、 思い通りに動けないスタンダールが苦しい恋をしながら「頭がはっきりしたときに」書き散らした断片から成り立っているのです。 ***** ありとあらゆる国、土地、人、環境、時代などからの恋愛を織り交ぜながら、恋愛論を書いています。 膨大な恋愛の質のようなものを感じ、読み進めるのに時間がかかりますが、 この際、じっくりとスタンダールの恋愛論に向き合って、さらに自論を重ねて読み進めてはいかがでしょうか。
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外套・鼻(岩波文庫) ゴーゴリ/平井肇訳
¥265
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪5版≫ 2009/6/15 発行 内容紹介 ある日、鼻が顔から抜け出してひとり歩きを始めた…写実主義的筆致で描かれる奇妙きてれつなナンセンス譚『鼻』。 運命と人に辱められる一人の貧しき下級官吏への限りなき憐憫の情に満ちた『外套』。 ゴーゴリ(1809‐1852)の名翻訳者として知られる平井肇(1896‐1946)の訳文は、ゴーゴリの魅力を伝えてやまない。 ***** 新調したばかりの外套を盗まれた下級官吏の絶望のなかに、ロシア人の無意識が顔を出します。 外套を探しまわる主人公は無意識にペテルスブルグの街を測量していました。けれど、そこには思想もなければ、崇高な理想もない。外套を盗まれたという現実だけが無意味に投げ出されているばかりです。 その現実に押しつぶされて幽霊になった下級官吏は永遠に外套に執着し続けるのです。 この下級官吏を笑いながら、わたしたちははふと気づきます。これはわたしのことだと。 ロシア文学の傑作なのでご一読あれ!
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たったひとつの冴えたやりかた(早川書房) ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/朝倉久志訳
¥453
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪27版≫ 2017/2/15 発行 やった!これでようやく宇宙に行ける! 16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたちます。 だが冷凍睡眠から覚めた彼女を、意外な驚きが待っていました。 頭の中に「イーア」というエイリアンが住みついてしまったのです。 しかし、ふたりは意気投合して探険にのりだします。 けれどこの脳寄生体には恐ろしい秘密がありました。。。 元気少女の愛と勇気と友情を描いたさわやかな感動が残りました。 その他、二作も宇宙に繰り広げられる壮大なドラマに、未知の経験をさせてくれました。 第一話:たったひとつの冴えたやりかた 第二話:グットナイト・スィートハーツ 第三話:衝突
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かもめのジョナサン(新潮文庫) リチャード・バック/五木寛之訳
¥223
【並】(非常に良い/良好/並) ≪57版≫ 1999/6/5 発行 飛び立つ自由を追い求めるかもめのジョナサン。 この小説は、飛ぶことの喜びや自由の大切さを教えてくれます。 物語は、かもめのジョナサンが他のかもめたちとは異なる飛び方を追求し、新たな高みへと挑戦する姿を描いています。食べることよりも飛ぶことに生きるジョナサンの姿勢は、私たちも吸収すべきことがたくあります。 かもめのジョナサンは、リチャード・バックの名作。 五木寛之による見事な訳文で、原作の魅力をそのままに再現しています。この物語は自分自身の可能性に向かって突き進む勇気や、他者とのつながりを大切にする心を養ってくれると思います。 カモメの写真入りです。
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あたしの一生 猫のダルシ―の物語 a CAT’S life(飛鳥新社) ディー・レディー/江國香織訳
¥584
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2000/7/19発行 ハードカバー 背表紙ヤケあり その他は良好です 猫のダルシ―が死ぬまでの17年間、人間に飼われながら思う事。 ひたすらぶれることなくダルシ―の本音、愛が語られている。 私たち人間のお手本であるダルシ―。 猫の生涯を全うしたダルシー。 あらすじも訳者の江國香織さんのあとがきもドンピシャとはまっている。 江國香織さんの訳だからこそダルシ―が活きたのかもしれない。 この深い感動を共有できると嬉しいと思います。
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緩やかさ(集英社) ミラン・クンデラ/西永良成訳
¥1,393
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1995/10/10 発行 ハードカバー パリ郊外の城で一夜を過ごすことになったクンデラと思しき作家夫妻。折しも城では国際昆虫学会が開催される。パリから集った男女、テレビクルー、政治家、解放後のチェコの学者もからんでの愛の非喜劇がくりひろげられ、夫妻は眠りを妨げられるのだが。―一方、200年の時空を超えて、18世紀のもっとも美しい短編小説「明日はない」の主人公の騎士がたちあらわれ、城館の貴婦人と愛の一夜を明かす。その振舞いの雅さに心奪われる作家は、朝霧のなかを立ちさる騎士の足どりの緩やかさのなかに、幸福のしるしを見る。なぜなら幸福はそれを味わい楽しむために、ひとを緩やかにするから。クンデラは、二つの世紀のヨーロッパの精神状況を、かろやかに、優雅に、重奏的かつ哲学的に描いた。さながらワトーの絵のように、またモーツァルトのように。本書はクンデラ初のフランス語執筆による小説。(集英社より) ***** クンデラの文学と哲学が混ざりあったという感じ。 1995年当時、クンデラは齢65才にしてこの作品を書いたことの意味を、読後に本を閉じてもなお探し続けている。
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女の一生(新潮文庫) モーパッサン/新庄嘉章訳
¥212
【並】(非常に良い/良好/並) ≪83版≫1986/5/30発行 モーパッサンの傑作長編作 フランス自然主義の代表的作家の一人。 夢見がちな女の人生を描く、リアリズム文学の傑作。 修道院で教育を受けた清純な貴族の娘ジャンヌは、幸福と希望に胸を踊らせて結婚生活に入ります。 だが、彼女の一生は、夫の獣性に踏みにじられ、裏切られ、最後には最愛の息子にまで裏切られる悲惨な苦闘の道のりであります。
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ジェーン・エア(上下セット)(新潮文庫) シャーロット・ブロンテ/大久保康雄訳
¥765
SOLD OUT
再入荷です。 【並】(非常に良い/良好/並) (上)85版 2000/8/25発行 (下)83版 2000/8/20発行 経年ヤケ、シミ、汚れ少々ありますが、 読むには問題ありません。 シャーロット・ブロンテはイギリスの女流作家。 三姉妹の長女と弟がひとり。 シャーロットは『ジェーン・エア』を執筆 弟(長男)ブランウェルは31歳で死亡 次女のエミリーは『嵐が丘』を執筆 三女のアンは『ワイルドフェル・ホールの住人』を執筆しました。 『ジェーン・エア』はシャーロットの自伝的な作品。青春文学。 女性のひたむきな情熱を描いたものです。
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天使の恥部(国書刊行会) マヌエル・プイグ/安藤哲行訳
¥976
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版第2版≫ 1989/10/20発行 ハードカバー 丸印少しの凹みあり 経年の汚れ少々あり 読むには問題ありません。 マヌエル・プイグはアルゼンチン出身の作家 本作は過去・現在・未来、繰り返す哀しい愛の物語です。 ウィーン近郊の楽園のような島に軍需産業王の夫によって閉じ込められた世界一の美女。 映画スターの彼女には出生にまつわる秘密があった。 それは死者との契約により、30歳になった時から他人の思考が読めるようになるというもの。 地軸変動により気候が激変し、多くの土地が水没した未来の地球。 性的治療部で働く女性W218はある日理想の男と出会う。隣国からやってきたその男と、彼女は夢のような一夜を過ごすが、男にはある目的があった。 1975年のメキシコシティ、病院のベッドでアナは語る。アルゼンチンでの過去の生活、政治について、男性至上主義(マチスモ)について、愛について。 過去・現在・未来で繰り返される、女たちの哀しい愛と数奇な運命の物語を、メロドラマやスパイ小説、SFなど、さまざまなスタイルと声を駆使して描き、新境地を切り開いたプイグの傑作といわれています。 『蜘蛛女のキス』の次に出版された小説になります。
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エーミールと探偵たち(岩波書店) エーリヒ・ケストナー/高橋健二訳
¥588
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪53版≫ 2013/5/24発行 ハードカバー 函あり おばあちゃんをたずねる途中の列車で、大切なお金を盗られてしまったエーミール。 ベルリンの街を舞台に、少年たちが知恵をあわせて犯人をつかまえる大騒動がくりひろげられます。 すべてにカナが打たれてます。 対象は小学校3、4年生から中学生と明記されておりますが、読者の年齢を選びません。 大人になっても愉快で楽しいものは文字を読むだけで脳がくすぐられますね。 気晴らしにエーミール達と楽しい時間をお過ごしください。
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ユードルフォの謎Ⅰ・Ⅱ(大阪教育図書) アン・ラドクリフ/惣谷美智子・堀田知子訳
¥6,311
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ユードルフォの謎Ⅰ・Ⅱ共に≪初版≫1998/4/28発行 ハードカバー 1794年に出版された『ユードルフォの謎』 アン・ラドクリフの長編小説の要約、論文です。 小説ではありません。 この物語をお読みになった方には理解できるだろうと思われます。 小説の概要 1584年のフランス、ガスコーニュ地方、ガロンヌを舞台に話は始まる。母親の死後にエミリーと父親は地中海へ向けて旅行する。彼女はそこでヴァランクールという若い男性と知り合い恋に落ちる。その後父親は死亡、孤児となったエミリーは叔母の所に預けられるが、恋仲にあった二人の仲を義理の叔父モントーニ伯爵が無理矢理引き裂いて、エミリーをユードルフォ城に監禁してしまった。そのカラクリ屋敷で彼女は様々な奇怪現象に襲われる。その後に逃亡して、かつての恋人と再会し、結婚します。 ***** 因みにジェーン・オースティンはこの作品を参考に『ノーサンガー僧院(アビー)』を書いきました。ジェインオースティンとの比較も楽しめます。 18世紀の女性ゴシック作家として有名なアン・ラドクリフの代表的小説『ユドルフォの謎』の内容の要約と、訳著者による論文2本を掲載したものです。
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結婚式のメンバー(新潮文庫) カーソン・マッカラーズ/村上春樹訳
¥421
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2016/4/1発行 再入荷しました 著者であるカーソン・マッカラーズはアメリカの女流作家。 少女の心理を丁寧に描いている。 そういえば12歳ってこんなかんじだったな、と思わせてくれる。 社会に適応できなかったり、自分の世界を大切にする主人公。 彼女はカーソンの半自伝的小説であり、自分を投影したような物語だ。 何度読んでも飽きず、読むたびに感銘を受ける部分が異なるから不思議だと思います。
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朗読者(新潮文庫) ベルンハルト・シュリンク/松永美穂訳
¥268
SOLD OUT
【並】(非常に良い/良好/並) 背表紙スレあり。経年ヤケあり。その他は良好な状態です。 ≪16版≫2009/6/15発行 第54回 毎日出版文化賞 特別賞受賞作品 15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほど年上の女性と恋に落ちた。「なにか朗読してよ、坊や!」──ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。人知れず逢瀬を重ねる二人。だが、ハンナは突然失踪してしまう。彼女の隠していた秘密とは何か。二人の愛に、終わったはずの戦争が影を落していた。現代ドイツ文学の旗手による、世界中を感動させた大ベストセラー。(あらすじより)
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世界の文学37 ヘッセ (中央公論社) ヘルマン・ヘッセ
¥362
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) カバー、箱なし ハードカバー ≪初版≫1964/10/12発行 ヘルマン・ヘッセの自伝的小説とも言われている「車輪の下」が収録されています。 皆の期待を一身に背負って、ひたすら猛勉強し、神学校に合格したハンスの人生が描かれいている。風景描写が素晴らしい一冊です。 「車輪の下」 「デーミアン」 「聖母の泉」
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マディソン郡の橋(文春文庫) ロバート・ジェームズ・ウォラー/松村潔訳
¥221
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪11版≫2019/9/25発行 屋根付きの橋を撮るため、アイオワ州の片田舎を訪れた写真家ロバート・キンケイドは、農家の主婦フランチェスカと出会う。漂泊の男と定住する女との4日間だけの恋。時間にしばられ、逆に時間を超えて成就した奇蹟的な愛―じわじわと感動の輪を広げ、シンプルで純粋、涙なくしては読めないと絶賛された不朽のベストセラー。ロバート・キンケイドと譜フランチェスカ・ジョンソンの話を書き進めていくうちに、わたしはキンケイドという人物にますます興味を持つようになったが、彼がどんな人間で、どんな一生を送ったのかについては、あまりにもわずかしかわからなかった。この本が印刷所にまわされる二、三週間前、わたしはシアトルに飛んで、彼についてもっとわからないかどうか、もう一度調べてみることにした。(あとがきより)