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ある犬の飼い主の一日(新潮クレストブックス) サンダー・コラールト/長山さき訳
¥1,500
非常に良い(非常に良い/良好/並) ソフトカバー 初版 2023/4/25発行 ISBN9784105901882 ◆2020年 リブリス文学賞受賞作品 『ある犬の飼い主の一日』は、サンダー・コラールトが紡ぐ、静かでやさしい物語。 老犬スフルクと暮らすヘンクの一日は、何気ないけれど、心にしみる時間の連なり。小さな出来事が、人生の輝きをそっと照らします。 大切な存在を愛おしく思う気持ち、あなたにもきっと伝わるはずです。 オランダ固有の犬種コーイケルホンディエのスフルクを溺愛するヘンクの姿に、私も胸が温かくなりました。どうぞ、じんわりと心に染みる読書を。 <リブリス文学賞とは?> リブリス文学賞は、Twitterの投票で決まる読者が選ぶ文学賞です。対象は、国内の新作小説と海外の初めて翻訳された小説。投票はハッシュタグをつけて行い、「国内部門」「海外部門」のどちらかだけでもOK。本好きの声が反映される、ちょっと特別な文学賞です。 <サンダー・コラールトさんについて> サンダー・コラールトさんはオランダ出身の小説家。代表作『ある犬の飼い主の一日』はオランダでベストセラーとなり、日本でも新潮クレスト・ブックスから翻訳出版された。生と死を巧みに描き、人生の意味を探求する作風が特徴。
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地底旅行・海底二万里(創元SF文庫) ジュール・ヴェルヌ
¥940
※二冊セットです ●『地底旅行』(創元SF文庫)ジュール・ヴェルヌ/窪田般弥訳 並(非常に良い/良好/並) 27版 1994/1/10発行 ISBN4488606024 『地底旅行』(創元SF文庫)は、ジュール・ヴェルヌの素晴らしい冒険物語。リーデンブロック教授と甥・アクセル、案内人・ハンスが、地球の中心を目指して地下の未知の世界を探検する様子が描かれています。 地下には驚きの光景や不思議な生物が待ち受けていて、思わずワクワクしてしまいますよ。私も初めて読んだ時、その冒険心に心を奪われたほど。科学的な知識や冒険心を育みながら、ヴェルヌの世界観に浸ることができます。もし、あなたが少しでも冒険に心惹かれるなら、この本はきっと心に残る一冊になると思います。 ●『海底二万里』(創元SF文庫) ジュール・ヴェルヌ/荒川浩充訳 並(非常に良い/良好/並) 16版 1994/10/21 発行 ISBN4488517048 『地底旅行』が地球の中心への旅を描いているのに対し、『海底二万里』は海底世界の探索を描いています。 『海底二万里』も同様に冒険の世界へ、あなたも一緒に足を踏み入れることができる一冊です。 海底で繰り広げられる未知の冒険が、きっとあなたの心をわくわくさせてくれると思いますよ。 アロナックス教授や仲間たちが出会う不思議な生き物たちや、深海の神秘的な世界に心奪われること間違いなし。私も初めてこの本を読んだとき、まるで自分が海底にいるような感覚を味わいました。 ヴェルヌの描く未来の技術や、海底の世界に触れることで、少しだけ自分の視野が広がったような気がします。そんな気持ちを皆さんにも感じてもらいたいなぁと思っています。未知の世界への一歩を、ぜひこの本で踏み出してみてくださいね。 <ジュール・ヴェルヌについて> ジュール・ヴェルヌ(1828-1905)はフランスの作家で、科学冒険小説の先駆者。法律を学ぶも文学に転向し、『海底二万里』『八十日間世界一周』などを執筆。未来を予見するような作品でSFに影響を与え、生涯執筆を続けた。
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星の王子さま(岩波書店) サン・テグジュペリ/内藤濯訳
¥590
良好(非常に良い/良好/並) 18版 2004/7/7発行 ハードカバー ISBN4001156768C8097 『星の王子さま』は、心の奥にそっと語りかけてくる物語。 サハラ砂漠に不時着した「ぼく」は、小さな星から来た王子さまと出会います。 旅の中で、王子さまは「大切なものは目に見えない」と気づくんです。 その言葉は、私たちの日常にも響くもの。忙しさの中で忘れかけていた大切な気持ちを、この本は優しく思い出させてくれます。 人生に迷ったとき、不安なとき、そっと開いてみてください。きっと、あなたの心をあたたかく照らしてくれるはずです。 心に残る名言と深い洞察が詰まったこの一冊、あなたの人生を豊かに彩ってくれることだと思いますよ。 <サン・テグジュペリについて> サン・テグジュペリ(1900年生まれ)は、航空隊の操縦士としての経験を基に文学を執筆。1929年に『南方郵便機』を発表し、1931年に『夜間飛行』でフェミナ賞を受賞。第二次世界大戦中に自由フランス空軍に参加し、1944年に行方不明となりました。代表作『星の王子さま』は世界中で愛されています。 ※ショップカテゴリー海外文学>文庫本>『夜間飛行』
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カモメに飛ぶことを教えた猫(白水社) ルイス・セプルベダ/河野万里子訳
¥1,000
良好(非常に良い/良好/並) 17版 1999/9/20 発行 ハードカバー ISBN4560046530C0097 表紙にスレ、汚れあり 『カモメに飛ぶことを教えた猫』は、ルイス・セプルベダが描く、やさしくてあたたかい物語です。 黒猫ゾルバが、母を失ったカモメの雛に寄り添い、飛ぶことを教えようとする姿は、「できるはずがない」と思うことにも、一歩踏み出してみようと思わせてくれるんです。 種を超えた友情や、約束を守ることの大切さに、じんわりと心があたたまる一冊。 読後、そっと背中を押されるような気持ちになるかもしれません。 <ルイス・セプルベダさんについて> ルイス・セプルベダさん(1949-2020)はチリ生まれの作家。社会主義運動に関わり、ピノチェト政権下で投獄・国外追放を経験。欧州で執筆を続け、『ラブ・ストーリーを読む老人』で世界的に注目される。代表作『カモメに飛ぶことを教えた猫』はロングセラーに。
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冬の夜ひとりの旅人が(白水社) イタロ・カルヴィーノ/脇功訳
¥1,570
非常に良い(非常に良い/良好/並) 2版 2016/11/25 発行 ISBN9784560072073C0297 寒い夜、そっと本を開く。イタロ・カルヴィーノの『冬の夜ひとりの旅人が』 本書は不思議な読書体験ができます。私はとまどいました。けれど、進まずにはいられない感じなんですよね。ひとことで感想をお伝えするのは難しいので、ちょっと、物語風に内容をお話しますね。 物語に引き込まれそうになったその時、ふと気づきます。 本が乱丁で、続きを読めない……。 そんなもどかしさを抱えた「あなた」は、同じように物語を求める女性・ルドミッラと出会い、一緒に本の続きを探す旅に出ます。 章ごとに異なる物語が紡がれ、読書の意味を問いかけられるような不思議な感覚。 本を読むこと自体が、まるで物語の一部になるような、そんな特別な一冊です。 ページをめくるたび、あなたの中の「本が好き」という気持ちが、静かに、でも確かに満たされていくかもしれません。 読書の魅力を再発見したい方、物語の世界に深く浸りたい方に、そっとおすすめしたい本です。 <イタロ・カルヴィーノについて> イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)はキューバ生まれのイタリアの作家。戦後、トリノ大学で学びながら作家活動を始め、『くもの巣の小道』でデビュー。寓話的な作品や実験的な文学で知られ、『木のぼり男爵』『冬の夜ひとりの旅人が』などを発表。「文学の魔術師」と称されます。
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トマシーナ(創元推理文庫) ポール・ギャリコ/山田蘭訳
¥690
非常に良い(非常に良い/良好/並) 初版再版 2004/6/25 発行 ISBN4488560016C0197 『トマシーナ』は、猫好きなあなたにぜひ読んでほしいお話です。 主人公の少女と猫が織りなす、心温まる物語は、まるで心の中に優しい灯りをともすよう。 特に、何気ない日常に癒しを求めている時、この本を開くときっとほっとする気持ちが広がるんですよね。 小さな奇跡や深い絆が心に残って、気づけば本を閉じる頃には、まるで優しさに包まれたような気持ちになるんじゃないかなと思います。 自分を少しだけ大切にして、心が軽くなる感覚を味わえる一冊です。 <ポール・ギャリコについて> ポール・ギャリコは1897年にニューヨークで生まれ、スポーツライターとして成功後、1930年代後半に小説家に転身しました。代表作『ポセイドン・アドベンチャー』や『まぼろしのトマシーナ』などがあり、動物ファンタジーや愛の物語を得意とし、多くの作品が映画化されました。1976年にモナコで亡くなりました。
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友だち(新潮社) シーグリット・ヌーネス/村松潔訳
¥1,300
【非常に良い】(非常に良い/良好/並)) ソフトカバー ≪2版≫2020/4/15発行 2018年全米図書賞受賞作品 『友だち』はシーグリット・ヌーネスによる深い思索と感動を呼ぶ作品。 ニューヨークを舞台に、初老の女性作家が親しい男性の友人を自殺で失い、その後、亡き友人が飼っていた巨大な老犬アポロを引き取ります。 物語は、彼女とアポロとの日々を通じて、愛や友情、老い、人生の意味について深く考えさせられます。 この本を読むと、人生や愛、死についてじっくり考え、自分の感情や思考に向き合う時間が持てます。 特に、作家としての視点から文学の本質を掘り下げたり、人間と動物との関係を再考することができる点が魅力です。 静かに心に残るこの物語を、ぜひ手に取ってみてください。
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記憶の中の一番美しいもの(講談社) カレル・ファン・ローン/長山さき訳
¥660
【良好】(非常に良い/良好/並) 表紙にスレあり ハードカバー ≪初版≫2002/11/30発行 世界の18カ国に翻訳された世界的ベストセラー小説。 『記憶の中の一番美しいもの』はカレル・ファン・ローンによる父と子の物語です。 妻を亡くしたアーミンは、自分が子どもを作れない病気であり、息子ボウが実は誰の子かという疑問に悩みます。 ボウへの深い愛情と血のつながりがないことへの葛藤が丁寧に描かれています。 この本を読むと、家族の絆が血縁を超えてどれほど強いものであるかを改めて感じます。 記憶と現実の間で揺れる登場人物たちの心情に触れ、愛と責任、人間関係の複雑さについても深く考えさせられます。 親子のつながりについて考えたい方にぴったりの作品です。静かな感動が心に残りますよ。
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奇妙な遺言100(ちくま文庫) ロバート・S・メンチン/中西秀男訳
¥430
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1993/10/21 発行 ISBN4480027807C0198 『奇妙な遺言100』は、ロバート・S・メンチンさんが収集した、ユニークな遺言のエピソードをまとめた本です。意外な財産の分配、復讐心を感じるもの、そして温かい愛情が込められたものまで、遺言を通じて垣間見える人々の人生や思いが描かれています。読んでいると、遺言とは単に財産を分けるだけでなく、故人の心の声や個性が現れる特別な手段だと感じます。 私はこの本を読みながら、人が何を最後に残したいと思うのか、その背景にあるドラマに心を動かされました。「もし自分ならどんな言葉を遺すだろう」と考えさせられる一冊です。ぜひページをめくりながら、さまざまな人生に触れてみてくださいね。
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あなたの人生の物語( ハヤカワ文庫) テッド・チャン
¥820
非常に良い(非常に良い/良好/並) 20版 2017/5/10 発行 ISBN9784150114589C0197 『あなたの人生の物語』は、テッド・チャンの名作SF短編集(全8編)で、その表題作は映画『メッセージ』の原作でもあります。 宇宙人との交信に挑む言語学者ルイーズの物語が、彼女の娘との思い出と交差しながら進んでいく作品。 読み進めるうちに、時間や言語、人生の意味についてじっくり考えたくなります。 科学的なテーマがありながら、どこか温かさや切なさがにじむ物語は、読む人の心にそっと寄り添ってくれます。 私も初めて読んだとき、こんなにも心を揺さぶられる本があるのだと感動したほど。 言語が私たちの考え方や世界の捉え方にどれほど深く関わっているのか…それを知ると、何気ない日常さえ少し特別に思えてきます。 「これから先の自分の物語」を考えたくなる、そんな1冊。ぜひ、お手に取ってみてくださいね。 <テッド・チャンについて> テッド・チャンは1967年にニューヨーク州で生まれ、台湾系アメリカ人です。ブラウン大学卒業後、SF作家としてデビュー。短編『バビロンの塔』でネビュラ賞を受賞し、その後も多数の賞を受賞。寡作ながら、現代SF界で高く評価されている作家です。
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夜間飛行(新潮文庫) サン・テグジュペリ/堀口大學訳
¥430
並(非常に良い/良好/並) 79版 2001/5/30発行 ISBN 410212201X 経年のヤケと表紙、小口等に擦れや傷みあり。読むには問題ありません。 この物語、『夜間飛行』は、暗い空を飛ぶ郵便飛行士たちの勇気と責任を描いた物語となっています。 飛行機がまだ新しい時代、危険な空を飛び続ける彼らの姿に、きっと共感するはず。 怖さや孤独を感じながらも、大切な使命を果たそうとする彼らの姿勢は、私たちにも「前に進む勇気」を教えてくれます。 詩的な文章とリアルな飛行シーンに心を動かされるので、日々の生活でも自分の価値を見つめ直すヒントが見つかるかもしれませんね。 この一冊で、あなたの心にも何か新しい風が吹くはずです! <サン・テグジュペリについて> サン・テグジュペリ(1900年生まれ)は、航空隊の操縦士としての経験を基に文学を執筆。1929年に『南方郵便機』を発表し、1931年に『夜間飛行』でフェミナ賞を受賞。第二次世界大戦中に自由フランス空軍に参加し、1944年に行方不明となりました。代表作『星の王子さま』は世界中で愛されています。
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名残の薔薇 アリス・アダムズ短編集(新潮社) アリス・アダムズ/飛田茂雄・高見浩訳
¥50
SOLD OUT
非常に良い(非常に良い/良好/並) ハードカバー ≪初版≫ 1991/10/25発行 ISBN 4105240013 アリス・アダムズについて ❝アリス・アダムスは、1926年アメリカ生まれ。短編の名手として有名な作家。毎年、優秀な短編に与えられるO・ヘンリー賞を20回と特別賞も受賞しています。❞ この短編集は、人々の心の動きや、日常の中にある不条理をとても繊細に描いています。 登場人物たちの人間関係が、どこか空想的で美しく感じられますが、時には冷たい現実に抗うように、自分や大切な人を守りたくなる気持ちが湧いてくるのです。 大人の男女の複雑な心の葛藤や、何度も結婚と離婚を繰り返す登場人物など、どの物語も、切なさとちょっとしたおかしみがあり、特に『嫉妬深い夫』や『モリーの犬』には心温まる一面が感じられました。 短いながらも、感情がふわっと湧き上がる、深い魅力を持った作品です。 アリス・アダムズを初めて読む方にはぴったりな一冊!おすすめです。
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サキ短篇集(新潮文庫) サキ/中村能三訳
¥480
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪67版≫2020/9/20発行 『サキ短篇集』(新潮文庫)は、英国作家サキ(本名ヘクター・ヒュー・マンロー)の代表作を収めた短編集。 ブラックユーモアと鋭い諷刺が特徴で、たとえば「開いた窓」の意外な結末や、「おせっかい」に潜む皮肉は、読んだ後に「ふふっ」と笑ってしまうような独特の味わいがあります。 短い物語の中に、予想外の展開や人間の本質を描き出すサキの腕前には驚かされますよ。 この本を読むと、ユーモアの中に隠れた人生の機微を感じ取る力が磨かれる気がします。 「一見おかしいけれど、どこか鋭く刺さる」そんな物語が読みたい時、この本はぴったりです。 日常の隙間時間に読めるので、忙しいあなたにもおすすめですよ。 ちょっと変わった視点で世界を見てみたくなったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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若草物語(新潮文庫) オールコット/松本恵子訳
¥380
良好(非常に良い/良好/並) 22版 2020/3/5 発行 ISBN9784102029039 『若草物語』は、心温まる家族の絆と成長の物語。 4人姉妹が困難に立ち向かいながらも、お互いを支え合い、夢を追いかける姿に胸が熱くなりますよ。 私も初めて読んだとき、ジョーの強い意志に共感し、彼女が作家として成長する姿に励まされました。たまに涙もありましたが、それ以上に温かい気持ちで満たされたのです。 この本を手に取ったとき、きっとあなたも、自分自身の成長を見つめ直すきっかけになると思います。 家族や友人との絆を再認識できる、そんな一冊です。 読むたびに心がほっこりするこの名作、ぜひ手に取って、あなた自身の「若草物語」を感じてみてくださいね。 また、この本は150年以上も読み継がれている名作で、時代を超えて愛され続けている理由がここにあります。家族や友情の大切さ、そして自分を大切にしながら周りを思いやる心を教えてくれますよ。 きっと、あなたの心に寄り添い、人生の指針となる一冊になるはずです。 <ルイーザ・メイ・オルコットについて> ルイーザ・メイ・オルコット(1832年生まれ)は、アメリカの作家で、代表作『若草物語』で有名です。家計を支えるために執筆を始め、1860年代に作家として成功。ペンネームA・M・バーナードでスリラーも執筆し、生涯で30冊以上の本と300篇以上の作品を残しました。
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マルテの手記(新潮文庫) リルケ/大山定一訳
¥50
SOLD OUT
非常に良い(非常に良い/良好/並) 60版 2014/6/20 発行 ISBN9784102175033 『マルテの手記』は、リルケが描いた作品で、私たちが普段感じる孤独や不安、そして死について深く考えさせられます。 主人公のマルテは、パリでの生活を通して自分自身と向き合い、現代社会の中で人間の存在がどう意味を持つのかを問いかけます。 この物語を読んでいると、マルテの孤独に共感したり、自分の内面に触れたりする瞬間があるはずです。リルケの美しい言葉が心に響き、読後には、自分や他の人との関係を新しい視点で見つめ直すことができるかもしれません。
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セロトニン(河出書房新社) ミシェル・ウエルベック/関口涼子訳
¥1,340
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2019/9/30 発行 ハードカバー ISBN9784309207810 ミシェル・ウエルベックの『セロトニン』は、現代社会の孤独や絶望をテーマにした物語です。 主人公フロラン=クロードが抱える生きづらさや悩みを通じて、人間関係のもろさや、自分自身の生き方について、私たちも深く考えさせられる一冊。 フランスの農業や消費社会といったリアルな背景が描かれ、読んでいると、自分のことのように感じる場面がたくさんあります。 ウエルベックの言葉には、どこか共感できる部分があり、心にしみるんですよね。 この本を読んで、現代社会で生きることの意味や、人間関係の本質について考えることができると同時に、自分自身の価値観や過去の選択を振り返るきっかけにもなるんじゃないかと思いました。 少し暗いテーマではありますが、その美しい愛の物語には心を打たれ、あなたの世界観を豊かにしてくれるはず。ぜひ手に取って、あなた自身の感じるままに物語を堪能してみてくださいね。 <ミシェル・ウエルベックについて> ミシェル・ウエルベックは1956年生まれのフランスの小説家、詩人で、現代社会への鋭い批判が特徴です。幼少期は共産主義者の祖母に育てられ、1985年から詩作を始め、1991年に第一詩集を出版。『闘争領域の拡大』(1994)で注目され、代表作『素粒子』(1998)で成功を収め、2010年には『地図と領土』でゴンクール賞を受賞しました。
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襲撃(河出書房新社) ハリー・ムリシュ/長山さき訳
¥1,690
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2023/6/30 発行 ハードカバー ISBN9784309208855 ハリー・ムリシュの『襲撃』は、第二次世界大戦が終わる直前のオランダを舞台にした物語です。 主人公のアントンは、家族を失う大きな事件をきっかけに、過去とどう向き合っていくのかを考える日々を送ります。 この本を読むと、戦争の悲しみや、その後も続く影響について、自然と自分のことのように感じてしまうんです。物語の中で出てくるさまざまな問いかけが、私たち自身の価値観や歴史の見方を見つめ直すきっかけにもなると思います。 読み終えるころには、心が少し軽くなるような、不思議な感覚になるので救われます。 <ハリー・ムリシュについて> ハリー・ムリシュは1927年オランダ生まれの作家で、20世紀後半のヨーロッパ文学を代表する人物です。第二次世界大戦後に作家として活動を開始し、2000年には『天国の発見』が世界で150万部を売り上げました。彼の作品は30か国以上で翻訳され、国際的に高い評価を受けています。2010年に83歳で逝去。
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ティファニーで朝食を(新潮社) トルーマン・カポーティ/村上春樹訳
¥830
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2008/2/25 発行 ソフトカバー トルーマン・カポーティによる中編小説。1961年にオードリー・ヘプバーン主演で映画化されましたよね。映画の印象が強いですよね。 『ティファニーで朝食を』は、トルーマン・カポーティの名作。 本書は新潮社から村上春樹による新訳版です。 物語は、華やかな社交界に生きるホリー・ゴライトリーが、自らの孤独や過去と向き合い、真の幸福を見つけ出す過程を描いているんです。 ニューヨークの1940年代を舞台に、カポーティの精緻な筆致と魅力的な登場人物たちが心に残りますよね。 自由と愛の本質を考えさせられ、あなたの心に深く響く一冊です。 人生を見つめ直したくなる、そんな気持ちを抱きながらページをめくりたくなりますよ。 他、 ・花盛りの家 ・ダイアモンドのギター ・クリスマスの思い出 収録されています。 <カポーティについて> トルーマン・カポーティは、1924年にニューオーリンズで生まれました。幼少期は母親とともにアメリカ南部を転々とし、17歳で「ザ・ニューヨーカー」で働き始めました。19歳でオー・ヘンリー賞を受賞、23歳で初の長編小説を発表し、作家として注目を浴びました。代表作に『ティファニーで朝食を』や『冷血』があります。1984年に59歳で亡くなりました。
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父と子(新潮文庫) ツルゲーネフ/工藤精一郎訳
¥450
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪2版≫1998/11/10発行 『父と子』(新潮文庫)は、ツルゲーネフの名作で、親子の愛情だけでなく、新旧世代間の価値観の対立を深く描いています。 大学を卒業したアルカージーと彼の友人バザーロフの物語は、当時のロシア社会の変化を背景にしながらも、現代にも通じるテーマを含んでいます。 冷静で虚無主義者のバザーロフが恋愛に揺れる場面や、父世代との意見のぶつかり合いには、「私たちも同じだな」と感じることが多いかもしれません。どんなに強い理念を持っていても、人間の弱さや感情は切り離せない――そんな深いメッセージが込められているんですよね。 読むことで、家族や世代間の関係、自分自身の信念について改めて考えるきっかけになる一冊です。 ロシアの美しい農村風景が織り交ぜられた描写も素晴らしいので、ぜひページをめくってみてくださいね!
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愛について語るときに我々の語ること(村上春樹 翻訳ライブラリー)(中央公論社) レイモンド・カーヴァー/村上春樹訳
¥850
非常に良い(非常に良い/良好/並) 6版 2020/3/31 発行 ソフトカバー レイモンド・カーヴァーの短編集(1981年)は、村上春樹さんが「作風の変化を感じられる」と紹介している本です。 『愛について語るときに我々の語ること』は、レイモンド・カーヴァーの深い洞察を感じさせる短編小説集で、村上春樹がその微妙なニュアンスを日本語に優しく訳しています。 物語の中では、二組のカップルが愛の意味を語り合いながら、愛とは何かを少しずつ紐解いていきます。シンプルながらも心に響くその言葉たちは、あなた自身の愛や人間関係についても考えさせてくれるはずなんですよね。 もし、あなたが「愛」についてじっくりと考え、心の中で少し立ち止まってみたいと思うなら、この本はまさにぴったりです。 カーヴァーの素朴でありながら深い言葉を、村上春樹の優しい訳で味わうことで、きっと自分にとっての「愛」というものがもっと鮮明に見えてくると思います。 私もこの本を読み返すたびに、「愛って一体何だろう?」と考えさせられます。 あなたも、きっと同じように感じるはずだと感じます。手に取って、その心に響く一節を味わってみてくださいね。 <レイモンド・カーヴァーについて> レイモンド・カーヴァー(1938年生まれ)は、アメリカの短編小説作家で、労働者階級の生活を描いた現実主義的な作風で知られます。カリフォルニアで創作を学び、1970年代から80年代に名声を確立。アルコール依存症を克服し、1988年に肺がんで死去しました。代表作に『愛について語るときに我々の語ること』があります。
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絵のない絵本(新潮文庫) アンデルセン/矢崎源九郎訳
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 103版 2008/6/15 発行 この物語は、貧しい絵描きが主人公です。 友達もおらず、窓からは灰色の煙突しか見えません。ところが、ある晩、お月さまが話しかけてきて、いろんな話をしてくれるのです。お月さまは、ヨーロッパの人々の生活や悩みを話したり、時にはインドや中国、アフリカといった遠い国の不思議なお話をしてくれるんです。 本書は、アンデルセンの作品の中でも少し変わった内容で、月が絵描きに毎晩違うお話をしてくれる構成です。なかには結末がはっきりしない話もありますが、それが逆にいろんな解釈ができる楽しさを感じさせてくれます。まるで詩のような作品で、アンデルセンの心の中を描いた絵のように感じる部分もあり、「絵のない絵本」というタイトル通り、頭の中で美しい風景が広がる作品です。
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人形の家(新潮文庫) イプセン/矢崎源九郎訳
¥390
非常に良い(非常に良い/良好/並) 97版 2021/5/20 発行 イプセンの名を世界的ならしめたものがこの『人形の家』です。 ヘンリック・イプセンの『人形の家』は、ただの物語ではなく、私たちの心に深く響く一冊なんです。 家族や社会の中で自分を犠牲にして生きることに悩む女性、ノラが主役です。 夫のために秘めた借金が明らかになり、彼女は「人形のように扱われている」と気づくのです。 この作品を読み進めるうちに、私たちも自分自身が大切にされているか、自由に生きられているかを考えさせられます。 私も最初は、この本が描く時代背景や状況に圧倒されてしまいました。でも、読み進めるうちにノラの決断に勇気づけられ、心の中で応援している自分に気づくんです。 現代の私たちにもつながる普遍的なテーマが描かれているからこそ、深く心に残る物語でした。 イプセンの言葉に触れることで、もしかしたら、あなた自身も新たな気づきがあるかもしれません。 『人形の家』は、きっと大切な一冊になると思います。 読んだことのない方は、一度読んでみてくださいね! <ヘンリック・イプセンについて> ヘンリック・イプセン(1828年–1906年)は、ノルウェー出身の劇作家・詩人で、近代リアリズム演劇を確立しました。20歳で戯曲を自費出版し、劇場での経験を積んだ後、海外で27年間暮らしました。代表作『人形の家』(1879)で名声を得、社会問題を扱った作品で影響を与えました。
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赤い唇(集英社文庫) マヌエル・プイグ/野谷文昭訳
¥1,000
並(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1994/11/25 発行 表紙の背に劣化。天、地、小口に汚れアリ。 それ以外は読書には全く問題ありません。 プイグの第二作目が本書『赤い唇』です。 この作品は発売後たちまち大ベストセラーとなり、それまで無名に近かったプイグは一躍人気作家となり、専業作家としてスタートしたのです。 『赤い唇』は、マヌエル・プイグが描く、アルゼンチンの青春と恋愛が絡み合う物語です。 手紙をきっかけに広がる過去の記憶や、人々の心の葛藤が繊細に描かれ、読んでいるうちにその世界に引き込まれていきます。 プイグ独特の文体と、多様な形式で進むストーリーが新鮮で、思わず文章追ってしまうほど。 最初は少し難しく感じるかもしれませんが、物語が進むにつれて徐々に繋がっていくので、読み進める楽しみがありますよ。複数の男女が絡むドロドロした関係や都会と田舎、病気や信仰など、テーマが深くて考えさせられるんですよね。 読んだ後、何かを感じ取りたくなる、そんな一冊ですよ。 私も手に取った時、まるで自分の過去に触れるような不思議な感覚を覚えました。『赤い唇』、きっとあなたの心にも響くはずです。 <マヌエル・プイグについて> マヌエル・プイグは、1932年アルゼンチン生まれの作家です。映画に夢中だった少年時代を経て、映画監督を目指しましたが、小説家に転身。1960年代から作家として名を馳せ、『赤い唇』や『蜘蛛女のキス』で国際的に評価されました。政治的理由で亡命を余儀なくされ、1990年にメキシコで亡くなりました。独自の文体と現代的なテーマでラテンアメリカ文学に大きな影響を与えました。
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大聖堂(村上春樹 翻訳ライブラリー)(中央公論社) レイモンド・カーヴァー/村上春樹訳
¥1,200
非常に良い(非常に良い/良好/並) 8版 2021/12/20 発行 ソフトカバー 『大聖堂(村上春樹 翻訳ライブラリー)』は、レイモンド・カーヴァーが描く短編の数々が詰まった一冊です。 この本は、質の高い文学作品が集められたカーヴァーの短編小説集で、その中でも表題作「大聖堂」は、妻の盲目の友人を家に迎える夫の物語です。 当初、夫は盲目の男性に対して偏見を抱いていましたが、大聖堂を一緒に描くという体験を通じて、互いの理解を深めていきます。普段見えないものが見えてきたり、逆に見えているはずのものが見えなくなるような不思議な体験が描かれており、その最後の一文が、物語のすべてを語り尽くすほど印象的です。 村上春樹の手による翻訳も、原作の深みを余すところなく伝えており、ページをめくるたびにその魅力に引き込まれます。 カーヴァーの作品は、日常の中に潜む小さな感動に気づけるようになり、心の中が少しあたたかくなる本です。 解説も丁寧で、お得感があり、より深くこの作品を楽しむことができます。 もしも、少しだけ心の中で迷っていることがあるなら、この本がきっと優しく寄り添ってくれるはずです。 ぜひ、この物語に触れてみてくださいね。 <レイモンド・カーヴァーについて> レイモンド・カーヴァー(1938年生まれ)は、アメリカの短編小説作家で、労働者階級の生活を描いた現実主義的な作風で知られます。カリフォルニアで創作を学び、1970年代から80年代に名声を確立。アルコール依存症を克服し、1988年に肺がんで死去しました。代表作に『愛について語るときに我々の語ること』があります。