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私という小説家の作り方(新潮文庫) 大江健三郎
¥330
良好(非常に良い/良好/並) 2版 2006/11/10発行 表紙折れアリ ISBN4101126216 「小説家はどうやって“私”をつくるのか――」 そんな問いかけに、思わず自分のことを重ねてしまいました。『私という小説家の作り方』は、大江健三郎さんが、自らの創作の秘密や葛藤を静かに語る十章の自伝です。幼い頃の記憶、家族との日々、詩や神話、恩師の言葉……ひとつひとつの出会いが「小説家・大江健三郎」を育てていく姿に、私は心を掴まれてしまいました。物語を紡ぐことは、自分を探し続ける旅なのだと、あらためて気づかされます。誰かの言葉に励まされ、読み重ねた一冊一冊が、やがて「私」をつくっていく。その大切さを、そっと思い出させてくれる本です。 自分の物語を見つめ直したくなったら、ぜひ気軽に開いてみてくださいね。 <大江健三郎さんについて> 大江健三郎さん(1935-2023)は愛媛県生まれの小説家です。東大在学中に文壇デビューし、『飼育』で芥川賞を受賞。戦後日本や社会問題を見つめ続け、『万延元年のフットボール』など多くの話題作を発表しました。1994年にはノーベル文学賞を受賞。日本文学を世界に広げた作家として、多くの読者に影響を与え続けました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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無知 (集英社) ミラン・クンデラ/西永良成訳
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2001/3/31発行 ハードカバー ISBN4087733408 表紙の背によれあり 「過去の選択が、今の自分を形作っている。」 そんな言葉が心に響いた方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊が、ミラン・クンデラの小説『無知』です。 長い間、故郷を離れて暮らしていたイレーナとヨゼフ。彼らが帰国を決めたとき、待っていたのは懐かしさではなく、記憶とのズレや、居場所のなさでした。 この物語は、ふるさとや過去の自分とどう向き合うかを静かに問いかけてくれます。誰しもにある“昔の選択”が、いまの自分にどうつながっているのか…。そんなことを考えながら読むと、心がじんわり温かくなります。 海外生活の経験がある方や、自分自身を見つめ直したい方にもおすすめなんです。 どうぞ『無知』を通して、あなたの「今」と「これから」に、小さな気づきが生まれますように。 <ミラン・クンデラについて> ミラン・クンデラは1929年生まれのチェコ出身の作家で、政治や哲学をテーマにした作品で知られています。1975年にフランスへ亡命し、『存在の耐えられない軽さ』など多くの名作を残しました。2023年、パリで逝去。
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くじけないで(飛鳥新社) 柴田トヨ
¥530
非常に良い(非常に良い/良好/並) 15版 2010/10/5発行 ハードカバー ISBN9784870319929 詩集『くじけないで』は、なんと98歳で詩を書き始めた柴田トヨさんの作品集です。 新聞「朝の詩」に掲載されたものを中心に、全部で42編の詩が収められています。日々の何気ない出来事や、ふり返る人生のひとこまを、トヨさんはやわらかな言葉でつづっています。 戦争や貧しさ、いじめなど、たくさんの困難を経験してきたトヨさん。でもその心には、やさしさと前向きな力があふれていて、「人生は、いつからでも始められるんですよ」と、そっと教えてくれるような詩ばかりです。 詩を読むのが初めての方にも、とても読みやすく、心にすっと入ってきます。迷いや不安を感じている方、あたたかい言葉に触れたい方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。 きっと、明日を少しやさしく迎えられるようになると思いますよ。 <柴田トヨさんについて> 柴田トヨさんは、1911年6月26日生まれ、2013年1月20日に101歳で亡くなった日本の詩人です。90歳を過ぎてから詩作を始め、日常の出来事や感情を率直に表現した詩が多くの人々の共感を呼びました。彼女の詩集『くじけないで』はベストセラーとなり、多くの人々に勇気と感動を与えました。
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贅沢貧乏(新潮社) 森芽莉
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 15版 1995/9/15発行 ハードカバー ISBN4103215038 函背ヤケ、シミあり 『贅沢貧乏』、森芽莉さんのこの作品には、私も心から共感してしまいました。日々、生活が苦しくても、心の中で「贅沢」を大切にして生きようとする主人公・牟礼魔利の姿に、あたたかさを感じるんです。 牟礼魔利は経済的には困窮しているけれど、日常の中で美しいものを見つけたり、ちょっとした工夫で生活を贅沢に変えていこうとする力強さを持っているんです。 牟礼魔利が下北沢の小さなアパートで、愛猫とともに暮らすその姿を想像するだけで、なんだか心がほっとするんですよね。物質的な贅沢ではなく、精神的な贅沢を追い求めるその心意気が、私たちにもとても大切だということを気づかせてくれるんです。 読んでいるうちに、私たちの日常でも少しの工夫や思い込みで、もっと心豊かに生きられるんじゃないかと思わせてくれる一冊です。この本を読むと、無理に豪華なものを求めなくても、日々の生活にこそ本当の贅沢があるんだな、と思えるようになります。 私も、この本に出会えてから、少しだけ贅沢な気分を味わっています。日常の中で、ちょっとした美しいものを見つけては心が温かくなる。そんな気持ちが、まさに「贅沢」だと思うんです。 もし、今あなたが少し疲れた気持ちでいるなら、この本がきっと心を癒してくれると思います。心の豊かさを大切にしたいと思っている方に、ぜひおすすめしたい一冊です。 <森芽莉さんについて> 森茉莉(1903年1月7日 - 1987年6月6日)は、日本の小説家・エッセイストで、森鷗外の長女として生まれました。50歳を過ぎて本格的に文学活動を開始し、代表作に『贅沢貧乏』や『恋人たちの森』があります。彼女の作品は耽美的で幻想的な世界観を持ち、精神的な贅沢を重視しました。晩年は東京都世田谷区で一人暮らし、1987年に心不全で亡くなりました。
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春の庭(文藝春秋) 柴崎友香
¥820
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2014/7/30 発行 ISBN4163901015 ◆2014年 第151回芥川賞受賞作品 『春の庭』は、静かな時間の中で、ふと心を揺らすような物語です。取り壊しが決まった古いアパートに暮らす太郎と、隣の「水色の家」に心惹かれる西。二人がその家の記憶をたどるうちに、過去と現在がゆるやかにつながっていきます。 この小説には、大きな事件は起こりません。でも、その分、登場人物それぞれの視点で世界を見つめるやわらかな時間が流れています。読んでいると、自分自身の記憶や感情と自然に重なり、「これはわたしの物語かもしれない」と感じる瞬間があるかもしれません。 何気ない日常の中にも、気づかなかった物語がそっと潜んでいる、そんなことを教えてくれる一冊です。いつもの景色を、もう少し丁寧に眺めたくなるような本なので、ゆっくりとページをめくりながら、楽しい読書時間を過ごしてくださいね。 <柴崎友香さんについて> 柴崎友香(1973年生)さんは大阪府出身の小説家。1999年に作家デビューし、『きょうのできごと』が映画化。『その街の今は』で織田作之助賞大賞などを受賞。2014年『春の庭』で芥川賞受賞。2024年には『続きと始まり』で谷崎潤一郎賞などを受賞。
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軽いめまい(講談社) 金井美恵子
¥2,500
非常に良い(非常に良い/良好/並) 初版 1997/4/8 発行 ISBN4062043084 金井美恵子の『軽いめまい』(講談社)は、何気ない日常の中にふっと忍び込む違和感を繊細に描いた物語。 専業主婦の夏実が感じる「軽いめまい」は、どこか他人事ではなく、私たちの心にもそっと寄り添ってくるんです。満たされているはずなのに、ふとした瞬間に揺らぐ気持ち、そんな経験のある方には、きっと響く一冊。 2023年には英訳され、ニューヨークタイムズやアトランティック誌でも書評されるなど、国際的にも高く評価されています。 静かに、でも確かに心の奥を揺さぶるこの物語を、ぜひ味わってみませんか? <金井美恵子について> 金井美恵子(1947年生)は、高校卒業後、作家活動を開始し、1967年『愛の生活』で文壇デビュー。『タマや』で女流文学賞受賞など、多くの作品を発表。映画評論や対談集も手がけ、東京・目白で姉と暮らしている。
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星の王子さま(岩波書店) サン・テグジュペリ/内藤濯訳
¥590
良好(非常に良い/良好/並) 18版 2004/7/7発行 ハードカバー ISBN4001156768C8097 『星の王子さま』は、心の奥にそっと語りかけてくる物語。 サハラ砂漠に不時着した「ぼく」は、小さな星から来た王子さまと出会います。 旅の中で、王子さまは「大切なものは目に見えない」と気づくんです。 その言葉は、私たちの日常にも響くもの。忙しさの中で忘れかけていた大切な気持ちを、この本は優しく思い出させてくれます。 人生に迷ったとき、不安なとき、そっと開いてみてください。きっと、あなたの心をあたたかく照らしてくれるはずです。 心に残る名言と深い洞察が詰まったこの一冊、あなたの人生を豊かに彩ってくれることだと思いますよ。 <サン・テグジュペリについて> サン・テグジュペリ(1900年生まれ)は、航空隊の操縦士としての経験を基に文学を執筆。1929年に『南方郵便機』を発表し、1931年に『夜間飛行』でフェミナ賞を受賞。第二次世界大戦中に自由フランス空軍に参加し、1944年に行方不明となりました。代表作『星の王子さま』は世界中で愛されています。 ※ショップカテゴリー海外文学>文庫本>『夜間飛行』
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一房の葡萄(ハルキ文庫) 有島武郎
¥320
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫2011/4/15発行 有島武郎さんの『一房の葡萄』は、心温まる成長物語です。 物語の主人公「僕」は、絵を描くのが好きな内向的な少年。 ある日、憧れの西洋人のジムが持っていた絵具を衝動的に盗んでしまいます。発覚してしまい、憧れの女性教師に連れて行かれますが、先生は優しく許してくれ、代わりに一房の葡萄を「僕」に渡します。 翌日、ジムとも仲直りし、二人は葡萄を分け合います。 この物語を読んで、罪と赦しについて考えるとともに、人とのつながりがどれほど大切かを感じることができます。 小さな失敗から学び、成長する主人公に共感できることでしょう。こんな温かい気持ちを感じたくなりませんか? <有島武郎さんについて> 有島武郎さん(1878-1923)は白樺派の中心人物として活躍した明治・大正期の小説家。札幌農学校や海外で学び、社会主義思想や人道主義に傾倒。代表作に『或る女』『生れ出づる悩み』など。
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終点のあの子(文春文庫) 柚木麻子
¥400
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪4版≫2014/8/25発行 収録作品「フォーゲットミー、ノットブルー」第88回オール讀物新人賞受賞作品(2008年) 史上最強の「ガールズ系小説」 『終点のあの子』は、柚木麻子さんが描く、女子高生たちの青春と成長をテーマにした連作短編集です。 物語は、入学式の日に出会った希代子と朱里の交流から始まります。 朱里は芸術的な家族背景を持ち、独特な個性を放つ少女で、二人の関係は少しずつ変化していきます。作品の中では、複数の女子高生たちがそれぞれの思いを抱えながら成長していく様子が描かれているんです。 思春期ならではの揺れ動く感情や人間関係が繊細に描かれ、読むと自己理解が深まり、他者への共感力も自然に育まれます。 学校生活のリアルな空気感や、少しずつ変わっていく人々の心情に共感しながら、自分の成長と重ね合わせて読むことができるはず。 もしもあなたが、自分と同じように悩みながら成長していく登場人物たちに心を寄せたくなったら、この本はぴったりです。
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友だち(新潮社) シーグリット・ヌーネス/村松潔訳
¥1,300
【非常に良い】(非常に良い/良好/並)) ソフトカバー ≪2版≫2020/4/15発行 2018年全米図書賞受賞作品 『友だち』はシーグリット・ヌーネスによる深い思索と感動を呼ぶ作品。 ニューヨークを舞台に、初老の女性作家が親しい男性の友人を自殺で失い、その後、亡き友人が飼っていた巨大な老犬アポロを引き取ります。 物語は、彼女とアポロとの日々を通じて、愛や友情、老い、人生の意味について深く考えさせられます。 この本を読むと、人生や愛、死についてじっくり考え、自分の感情や思考に向き合う時間が持てます。 特に、作家としての視点から文学の本質を掘り下げたり、人間と動物との関係を再考することができる点が魅力です。 静かに心に残るこの物語を、ぜひ手に取ってみてください。
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その姿の消し方(新潮社) 堀江敏幸
¥50
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) 表紙にスレあり。他は至極良好。 ソフトカバー ≪3版≫2016/11/25発行 第69回野間文芸賞受賞作品 『その姿の消し方』は、堀江敏幸さんが描く記憶と不在をテーマにした静かな物語です。 主人公の「私」がフランスの古物市で見つけた一枚の絵はがき。 その消印と詩が導く探索の旅は、数十年にわたり、様々な出会いや別れを通じて進みます。 主人公の内面の変化とともに、不在が持つ意味や時間の流れの中で変わる解釈に気づかされます。 この本は、失われたものや出会いの価値をそっと教えてくれるんです。そして、今ここにある人や出来事を大切にする気持ちをそっと育んでくれる一冊です。
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「心の病」と生きた12人の偉才たち 不安なモンロー、捨てられないウォーホル (NATIONAL GEOGRAPHIC) クラウディア・カルプ/葉山亜由美訳
¥1,710
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2022/11/21 発行 ソフトカバー ISBN9784863135406C0023 この本では、マリリン・モンローやアンディ・ウォーホル、ドストエフスキー、アインシュタインといった、誰もが知る偉大な人たちの人生が描かれています。彼らが残した素晴らしい成果の裏側には、実は心の悩みや生きづらさがあったんです。 著者のクラウディア・カルプは、その悩みを現代の医学や専門家の知識をもとにわかりやすく解き明かしているんです。 「成功している人もこんな苦しみを抱えていたんだ」と知ることで、私たちも元気をもらえるような内容です。 天才と「心の病」との関係は、私たちの日常にも通じるテーマ。 心の健康や自己理解のヒントが詰まっています。 「悩みがあっても前を向ける」そんなメッセージに心が温まります。ぜひ手に取ってみてください。 <クラウディア・カルプさんについて> クラウディア・カルプさんは香港生まれのアメリカ人科学ジャーナリストで、『ニューヨークタイムズ』ベストセラー作家。『ニューズウィーク』で17年間シニアライターを務めた後、独立して科学や心理学、人間行動学をテーマに執筆。『ナショナルジオグラフィック』『スミソニアン』などの著名メディアに寄稿するほか、テレビや講演でも活躍中。
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立原正秋 珠玉短篇集二 辻が花(イディア総合研究所) 立原正秋
¥550
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1998/4/11 発行 ハードカバー ISBN494412058C0093 天、地、小口に小さなシミあり 表紙(背)ヤケ 読むには問題なく、きれいな状態です。 儚くも鮮烈な愛に、心がふっと揺れたことはありませんか。 『立原正秋 珠玉短篇集二 辻が花』は、そんな一瞬の愛にすべてを賭けた物語なんです。主人公・四郎が出会ったのは、まるで幻のような女性・夕子。ふたりが共に過ごしたのは、たった四日間。それでも、その短く濃密な時間が、人生を大きく変えてしまうほどの力を持っていたんですよね。 読んでいると、「出会いって、こんなにも胸を締めつけるんだ」と感じてしまいました。 立原正秋さんの繊細な筆は、情景だけでなく、人の心の揺れまで静かに描いていて──読み終えたあと、心にそっと余韻が残るんです。 この一冊は、日常にひっそりと潜む「かけがえのなさ」を思い出させてくれる本。 静かな夜、灯りの下でそっと開いてみてくださいね。心の奥に、辻が花のようなやさしい記憶が咲くかもしれません。 <立原正秋さんについて> 立原正秋(1926年1月6日生まれ)さんは、朝鮮生まれの日本の小説家。父親の死後母親とともに日本へ渡り、早稲田大学専門部国文科に在籍するも中退しました。1947年に日本に帰化し、同年「立原正秋」のペンネームで創作活動を開始。「白い罌粟(けし)」で直木賞を受賞するなど、日本の古典文学や能楽に影響を受けた独自の世界観で知られます。編集者としても活躍し、多くの文学者を育成しました。1980年、食道癌で54歳の生涯を閉じました。
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奇妙な遺言100(ちくま文庫) ロバート・S・メンチン/中西秀男訳
¥460
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1993/10/21 発行 ISBN4480027807C0198 「遺言って、こんなに人間くさいものだったのか…」──ページをめくるたび、そんな気持ちが湧いてくるんです。 『奇妙な遺言100』は、ちょっと風変わりで、どこか切なくて、時には笑ってしまうような遺言のエピソードが詰まった一冊。条件つきの遺産や、言葉にならなかった最期の願い、愛と怒りが交差する夫婦の駆け引きなど、人間の本音がにじみ出ています。 読んでいるうちに、「もし自分だったら、どんな言葉を遺すだろう?」と、ふと立ち止まってしまいました。 死を見つめることで、生がくっきりと輪郭を持つようになる──そんな不思議な読書体験なんですよね。 死にゆく人の言葉には、時として、生きる人の背中をそっと押す力があります。 気負わずに、でも心を開いて、ぜひのぞいてみてくださいね。 <ロバート・S・メンチンさんについて> ロバート・S・メンチンは、『奇妙な遺言100』の著者として知られる人物ですが、その詳しい経歴は明らかにされていません。生没年や出身地、職業などの情報も公表されておらず、英語圏を含めた資料でも詳細は不明です。わかっているのは、世界中のユニークな遺言を収集・編集した編集者的存在であるということのみです。
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茨木のり子詩集(岩波文庫) 谷川俊太郎選
¥570
非常に良い(非常に良い/良好/並) 15版 2022/2/4発行 ISBN 4003119518 茨木のり子詩集(岩波文庫)は、茨木さんの力強さと優しさが詰まった一冊です。 谷川俊太郎さんが選んだ詩には、戦争を生き抜いた女性の切なさや未来への希望、自分らしく生きる大切さが込められています。 たとえば『自分の感受性くらい』では、自分を信じる勇気をそっと後押ししてくれる言葉が胸に響きます。この詩はこれだけで、自己啓発に匹敵しますし、自分に喝を入れられるんです。素晴らしい詩だと思います。いっそのこと暗記してもいいくらい! そして『わたしが一番きれいだったとき』 この詩には、一番きれいだった青春時代に戦争があったという、その切なさがぎゅっと詰まっています。個人的にもこの詩が大好きです。一番きれいなときが戦争なんて…と思うと、女性ならではの感覚として共感できる部分が多いのではないでしょうか。 そんな茨木のり子さんの言葉は、忙しい日々でもふと立ち止まり、自分と向き合うきっかけをくれるはず。 この詩集が、あなたの心にそっと寄り添う存在になりますように。ぜひ手に取ってみてくださいね。 <茨木のり子さんについて> 茨木のり子(いばらぎ のりこ)さんは1926年、大阪で生まれ、医薬系の学校を卒業後、1949年に医師と結婚。1950年に詩人としてデビューし、1955年に第一詩集『対話』を刊行しました。韓国現代詩の紹介にも尽力し、1991年には『韓国現代詩選』で読売文学賞を受賞。2006年に79歳で逝去しました。
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運転者(㈱ディズカバー・トゥエンティワン) 喜多川泰
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪10版≫2022/1/14発行 ハードカバー 喜多川泰さんの『運転者』は、人生に行き詰まりを感じている人にぴったりの物語です。 主人公の修一は中年で転職し、順調に進まない日々に苦しみながら、妻や娘との関係もうまくいかず、精神的にも金銭的にも追い詰められています。でも、そんな修一に現れたのは、不思議なタクシー。乗車してから彼の人生は少しずつ変わり始めます。 この物語はファンタジーの要素を取り入れつつ、「人生の良し悪しは自分の受け取り方次第だ」と気づかせてくれるんです。 どんな状況にも、自分の歩むべき道は必ずあると教えてくれる、心温まる内容です。 私は、読んだ後、心がスーッと軽くなりまたよ。 少しでも迷っているなら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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ティファニーで朝食を(新潮社) トルーマン・カポーティ/村上春樹訳
¥700
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2008/2/25 発行 ソフトカバー 「自分らしく生きるって、どこまで自由でいられるんでしょうね」 そんな問いが、静かに心に灯る一冊をご紹介します。 舞台は第二次大戦下のニューヨーク。夜の街を自由に歩くホリー・ゴライトリーは、明るく奔放で、でもどこかさみしげな女性。ティファニーのショーウィンドウの前で「ここなら、自分でいられる」とつぶやく彼女の姿に、胸が締めつけられるんです。 原作では恋愛よりも、「自分らしさ」や「自由とはなにか」がテーマになっていて── 読んでいくうちに、自分の中の“本当に安らげる場所”について、ふと考えたくなります。 わたしもこの本を読んで、「誰かに合わせすぎて、疲れてない?」と、自分に問いかけたくなりました。 心の奥の声を、そっとすくい上げてくれるような一冊なんですよね。 村上春樹さんによる新訳で、今の感性にもすっとなじむこの物語。 どうか、あなたのそばにも届きますように。 他、 ・花盛りの家 ・ダイアモンドのギター ・クリスマスの思い出 収録されています。 <カポーティについて> トルーマン・カポーティは、1924年にニューオーリンズで生まれました。幼少期は母親とともにアメリカ南部を転々とし、17歳で「ザ・ニューヨーカー」で働き始めました。19歳でオー・ヘンリー賞を受賞、23歳で初の長編小説を発表し、作家として注目を浴びました。代表作に『ティファニーで朝食を』や『冷血』があります。1984年に59歳で亡くなりました。
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人形の家(新潮文庫) イプセン/矢崎源九郎訳
¥370
非常に良い(非常に良い/良好/並) 97版 2021/5/20 発行 「幸せなはずの毎日なのに、なんだか息苦しい──」そんな風に感じること、ありませんか? ノルウェーの劇作家・イプセンが描いた『人形の家』の主人公・ノラも、きっと同じような思いを抱えていたのだと思います。愛されているようで、どこか“自分”が置き去りにされている日々。その静かな違和感が、大きな決断へと彼女を導いていくんです。 読んでいて、私も思わず胸が詰まってしまいました。でも同時に、「自分を大切にしてもいいんだ」と背中を押された気がしたんです。 本って、こうして心にそっと触れて、気づきをくれるものなんですよね。 今の暮らしに少しでも違和感を抱いているなら──ノラの物語に、あなたの気持ちを重ねてみてください。ページをめくるたび、きっと、やさしい勇気がそっと湧いてきますよ。 <ヘンリック・イプセンについて> ヘンリック・イプセン(1828年–1906年)は、ノルウェー出身の劇作家・詩人で、近代リアリズム演劇を確立しました。20歳で戯曲を自費出版し、劇場での経験を積んだ後、海外で27年間暮らしました。代表作『人形の家』(1879)で名声を得、社会問題を扱った作品で影響を与えました。
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余命一年、男をかう(講談社文庫) 吉川トリコ
¥690
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2024/5/15発行 もし、余命一年と告げられたら——あなたは、誰と、どう生きますか? 主人公の片倉唯は、40歳。日々を静かに積み重ねてきた女性です。けれど、ある日突然「余命一年」と宣告され、彼女の心に大きな波が立ちます。 そんな唯が選んだのは、お金で「男をかう」という、思いもよらぬ決断。 でもそれは、ただの破天荒な選択ではなくて──誰かと心を通わせたい、自分の人生にちゃんと向き合いたい、そんな切実な願いから始まるんです。 読んでいて、思わず胸がぎゅっとなりました。笑って泣いて、そして最後にはあたたかいものが残る、そんな物語でした。 人生に迷いがあるとき、自分の本音に向き合いたくなったとき。この本の言葉が、そっと背中を押してくれるかもしれません。 一緒に、“本当の自分”を探す旅に出てみませんか? <吉川トリコさんについて> 吉川トリコさん(1977年生まれ、静岡県浜松市出身)は、愛知淑徳短期大学文芸学科を卒業後、2004年に『ねむりひめ』でデビュー。以後、『グッモーエビアン!』や『戦場のガールズライフ』などがドラマ化され、映画化もされています。2021年には「流産あるあるすごく言いたい」でジャーナリズム大賞を受賞し、2022年には『余命一年、男をかう』で島清恋愛文学賞を受賞。女性や少女をテーマにした作品で注目されています。
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不倫(角川書店) パウロ・コエーリョ/木下眞穂訳
¥980
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2016/4/30 発行 ハードカバー 心がぽっかり空いたような日、ありませんか? 日常には何ひとつ不満がないはずなのに、なぜか満たされない──そんなとき、ふと入り込んでくるのが“魔”のようなロマンスなのかもしれません。 『不倫』(角川書店)は、そんな空白を抱えた主人公リンダが、かつての恋人と再会し、禁断の関係に落ちていく物語です。刺激と孤独、情熱と罪悪感。彼女がたどり着いた“真実”には、思わず息をのんでしまいました。 読み終えたあと、私もふと考えさせられたんです。「愛って何だろう」「自分が本当に欲しいものって…?」と。 この本には、人間の弱さや葛藤を描いたリアルな痛みがあります。でも同時に、「愛すること=生きること」だと、やさしく教えてくれるんです。 もし、今あなたの心にも小さな空白があるなら──この物語が、そっと癒しと気づきを運んできてくれるかもしれませんよ。 <パウロ・コエーリョについて> パウロ・コエーリョは1947年にブラジルで生まれ、若い頃はヒッピーとして世界を放浪した後、作詞家として成功。1987年に作家デビューし、1988年に『アルケミスト』が世界的ベストセラーに。多くの作品を発表し、累計1億7500万部以上を売り上げ、数々の文学賞を受賞。現在はリオ・デ・ジャネイロで妻と共に暮らしています。
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嘘(ポプラ社) 宮沢賢治、与謝野晶子、エロシェンコ
¥640
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪3版≫2012/3/24発行 ソフトカバー 広島の街には、今もそっと語りかけてくる記憶があります。 『嘘』(ポプラ社)は、そんな街を舞台にした、やさしくて切ない物語なんです。 主人公のリョウタは小学生。原爆で亡くなった大伯父のことを知り、ヒロシマの歴史や人々の思いに少しずつ目を向けていきます。そして、彼が憧れる先輩レイは、原爆で息子を失い、今もその子を探し続ける曾祖母のために何かできないかと願っています。 ふたりの心が交わる中で、リョウタが選んだ“ひとつのうそ”──それは誰かを守るための、やさしいうそでした。その瞬間、長い時を止めていた心が、ふっとほぐれていくんです。 わたしも読後、静かに胸があたたかくなるのを感じました。 「うそって、こんなふうに誰かを救うことがあるんだな」って。 本は、ときに気づきをくれて、心をそっと癒してくれるんですよね。 この物語が、あなたの心にもやさしい光をともしますように。
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愛の重さ(ハヤカワ文庫) アガサ・クリスティー/中村妙子訳
¥820
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪2版≫ 2010/11/15 発行 『愛の重さ』は、アガサ・クリスティーが「メアリー・ウェストマコット」の名で書いた最後の作品。 ミステリーとは異なり、心にそっと寄り添うような物語です。 主人公ローラは、両親の愛を感じられず、妹シャーリーに愛を注ぐことで自分の存在価値を見出します。でも、愛しすぎることで相手を縛ってしまうこともあるのですね。 愛することと愛されることのバランス、家族との関係など。 私も、ふと立ち止まって考えさせられました。もしかしたら、私の愛情も誰かにとって重すぎるものかもしれないし、わかってもらえてないんじゃないか?って。そんな不安を感じたとき、この本はそっと答えをくれる気がするんですよね。 何より、この物語は自分自身と向き合える時間を与えてくれますよ。 静かで温かな余韻を、あなたも感じてみませんか?
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めし(新潮文庫) 林芙美子
¥50
SOLD OUT
並(非常に良い/良好/並) ≪35版≫ 1975/4/30発行 経年のヤケあり。ビニールカバーしてあります。 林芙美子の『めし』は、結婚生活に消耗し、希望を失っていく三千代と、人生に積極的な里子の姿を描いた物語です。 二人はそれぞれ、愛する人から離れようとしています。 里子は父母から背を向け、三千代は夫・初之輔から距離を取ろうとします。初之輔や里子の両親が三千代や里子を愛していることは確かですが、それでも心の隙間は埋まらず、切ないほどの孤独を感じるのです。 「どうせ、私は、馬鹿ですよッ。」と三千代が自分を責め、家事に追われる日々の不満をぶつけても、夫には理解されません。別れを決意し、夜中に暗い階段を昇り降りしながら思いあぐねる三千代。その姿に漂う虚無感や、心細さは女性ならではのものだと感じさせられて胸がしめつけられるんですよね。 林芙美子は、女性の心に秘めた哀しみや切なさを、細やかに描き続けてきました。彼女の作品に触れることで、きっとその深い人間ドラマに共感して、心が動かされることだと思います。 この本を通じて、時代を超えて共鳴する女性の孤独を感じ、物語に登場する大阪の名所や地名を楽しみながら、心に残るひとときを過ごせるはずです。 『めし』は、あなたにとっても、新たな視点を与えてくれる作品になることでしょう。ぜひ手に取って、林芙美子の世界に浸ってみてくださいね。 <林芙美子について> 林芙美子(1903年生まれ)は、山口県出身の作家で、庶民の生活を共感を込めて描いたことで知られています。学生時代から文学に情熱を注ぎ、1928年には『放浪記』で作家として注目を集めました。戦後も『うず潮』や『浮雲』など、庶民の心情を描いた作品を発表し、昭和を代表する作家となりました。
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すべて真夜中の恋人たち(講談社文庫) 川上未映子
¥720
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2014/10/15 発行 孤独も、夜の静けさも、誰かと出会うことで“光”に変わる── そんなやさしい希望を描いた物語が、川上未映子さんの『すべて真夜中の恋人たち』です。 人と関わるのが苦手な冬子は、誰にも気づかれないように生きてきた女性。けれどある日、年上の男性・三束さんと出会い、静かに言葉を交わす時間が、少しずつ彼女の心にあたたかさを灯していきます。 読んでいて感じたのは、「変わる」ことが必ずしも大きな出来事じゃなくて、ほんの小さな一歩でも、心がほどける瞬間があるんだということ。夜の街を歩くような静かな物語なのに、ふしぎと心がやさしく明るくなる一冊でした。 もし今、あなたが言葉にできない思いを抱えていたなら──この本が、そっとその隣にいてくれるかもしれません。 よろしければ、静かな読書の時間に手に取ってみてくださいね。 <川上未映子さんについて> 川上未映子さんは1976年、大阪で生まれました。高校卒業後、本屋でアルバイトをしながら高級クラブで働き、2002年には歌手デビュー。2007年、小説『わたくし率 イン 歯ー、または世界』で文壇デビューし、2008年には『乳と卵』で芥川賞を受賞。その後も数々の文学賞を受け、今では詩人、小説家として国内外で高く評価されています。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。