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恋(新潮文庫) 小池真理子
¥480
良好(非常に良い/良好/並) 6版 2004/8/5発行 ISBN4101440166 ◆第114回直木賞受賞作品 誰もが一度は落ちる、抗えない“恋”の深淵。 小池真理子さんの『恋』は、静かに心を締めつけるような切なさと、ふと胸をよぎる虚無感を描いた物語です。 浅間山荘事件の影で起きた発砲事件を背景に、大学生の布美子が巻き込まれる、倒錯した三角関係。25年後の布美子の回想から語られるこの物語には、人間の弱さや欲望、そして孤独が、静かに、でも確かに流れています。 読んでいると、自分の心の奥底に眠る“何か”をそっと揺さぶられるようで、登場人物たちに共感できなくても、どこかで自分自身を重ねてしまう瞬間がありました。 「人を想う」という行為の純粋さと危うさに、気づかされる一冊です。 切ない恋愛や複雑な人間模様に心惹かれる方に、ぜひ手に取っていただきたいです。静かに胸に残る、忘れられない読書体験になりますように。 <小池真理子さんについて> 小池真理子さん(1952年生・東京出身)は、エッセイ集『知的悪女のすすめ』でデビュー後、小説『恋』で直木賞を受賞。恋愛や心理サスペンスを得意とし、多くの文学賞に輝く実力派作家です。人間心理を鋭く描く筆致が魅力です。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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サキの忘れ物 (新潮社) 津村記久子
¥1,100
非常に良い(非常に良い/良好/並) 4版 2020/9/30発行 ISBN9787103319825 ソフトカバー 人生って、思いがけない小さな出来事で、ふっと動き出すことがあるんですね。 『サキの忘れ物』は、高校を中退し、毎日をなんとなく過ごしていた18歳の千春が、ある日、喫茶店で見つけた一冊の本をきっかけに、少しずつ世界が変わっていく物語です。 誰かが忘れていった本を手にしたことで、はじめて本を読み通し、はじめて誰かと心を通わせる──そんな静かな出来事が、彼女の中にやさしい光を灯していきます。 読んでいて、私も気づかされました。何気ない日々のなかでも、ほんの少しの出会いや言葉が、心をあたためてくれることがあるのだと。 人との関係や自分の居場所に悩んでいる方、ちょっと気持ちが疲れている方に、ぜひそっと手に取っていただきたい短編集です。 千春と一緒に、小さな一歩を踏み出してみませんか? <津村記久子さん> 津村記久子さんは1978年大阪生まれの小説家。会社員として働きながら執筆を始め、2005年に太宰治賞でデビュー。芥川賞ほか多数の文学賞を受賞し、2012年より専業作家に。温かな視点で日常を描く作品に定評があります。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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生きて行く私(上・下)(毎日新聞社) 宇野千代
¥1,250
【上下セット】 (上):良好(非常に良い/良好/並) 16版 1982/9/12発行 ISBN4620306304 ハードカバー 天、地、小口に経年のヤケあり (下):良好(非常に良い/良好/並) 22版 1983/9/20発行 ISBN4620306312 ハードカバー 表紙、天地小口にヤケ、キズ、シミ、汚れあり 「魂を売らずに、私らしく生きる」──この言葉に、どこか心がふっと動いた方へ。 宇野千代さんの『生きて行く私』は、ご自身の半生を綴った自伝的小説。山口の生家での幼少期から、初恋や結婚、作家としての栄光と挫折、そしてさまざまな愛のかたち……ひとつとして穏やかではなかった日々を、千代さんは自分の足でしっかりと歩んできました。 この作品は上下巻になっていて、通して読むことで、彼女の生きざまがより深く、静かに心に沁みてきます。どんな困難にも負けず、自分らしく生き抜こうとする姿に、私は何度も励まされました。 もし今、自分の道に迷いがあるなら──きっとこの物語が、そっと背中を押してくれると思います。どうか、ご自分のペースで、ゆっくり読んでみてくださいね。 <宇野千代さんについて> 宇野千代さん(1897–1996)は山口県生まれの作家・随筆家。恋愛や結婚を繰り返しつつ自由な生き方を貫き、『おはん』『生きて行く私』などで高く評価された。編集や着物デザインでも活躍し、多才な女性として知られる。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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あたりまえのこと(朝日新聞社) 倉橋由美子
¥1,300
良好(非常に良い/良好/並) 2版 2001/11/30発行 ISBN4022576790 ハードカバー 表紙スレあり、地キズ少あり 「“あたりまえ”って、本当にそうかしら…?」 ふと、そんな思いがよぎることはありませんか。 倉橋由美子さんの『あたりまえのこと』は、小説を読む人、書く人、どちらにもそっと差し出される、小さな問いが詰まった一冊です。40代と60代、人生の節目で綴られた小説論エッセイは、「正しさ」や「常識」によりかかることなく、文学の根っこを静かに掘り起こしてくれます。 読んでいて、「何を書くか」より「どう書くか」がこんなにも大切だったんだ…と、私は思わず胸が熱くなりました。目に見えないところに宿る“ことばの力”に、そっと背中を押されるような気がしたんです。 創作にたずさわる方も、本を深く味わいたい方も。まずは気軽にページをめくってみてくださいね。 倉橋さんのまなざしが、きっと新しい読書の扉を開いてくれるはずです。 <倉橋由美子さんについて> 倉橋由美子さん(1935–2005)は、高知県生まれの小説家・翻訳家。明治大学でフランス文学を学び、「パルタイ」で文壇デビュー。実存主義の影響を受けた寓話的な作風で知られ、多くの文学賞を受賞しました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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銀河鉄道の夜(新潮文庫) 宮沢賢治
¥370
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 2020/8/15発行(74版) 星空を見上げながら、「誰かの幸せをそっと願いたいな」と思ったこと、ありませんか? 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は、そんな夜に寄り添ってくれる一冊です。 物語は、孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河を走る幻想的な列車に乗るところから始まります。旅の中で出会うさまざまな乗客とのやりとりを通して、「誰かのために生きること」や「本当の幸せとは何か」を、静かに、そして深く問いかけてくれるんです。 読み終えたあと、心にふわりと残るのは、他者を思いやるやさしさ。そして、寂しさの中にも確かな光を感じられるような、不思議な温かさなんですよね。 私自身、この本を読むたびに「本には、こんなふうに心を癒し、気づきをくれる力があるんだ」と実感します。 もし今、ほんの少しでも心が疲れていたら──この物語を、そっと手に取ってみてくださいね。 <宮沢賢治について> 宮沢賢治(1896〜1933)は岩手県花巻市出身の詩人・童話作家です。盛岡高等農林学校を卒業後、教師や農業指導者としても活動し、「羅須地人協会」を設立しました。法華経の信仰が作品に強く影響し、生前は『春と修羅』『注文の多い料理店』の2冊のみ出版。『銀河鉄道の夜』『雨ニモマケズ』などは没後に評価され、日本を代表する作家となりました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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今夜もそっとおやすみなさい(出版藝術社) 小手鞠るい
¥900
非常に良い(非常に良い/良好/並) 初版 2021/10/5発行 ソフトカバー ISBN9784882935421 眠れない夜、ふと心がざわつくとき──そんなときにそっと寄り添ってくれる本があります。 小手鞠るいさんの『今夜もそっとおやすみなさい』は、まるでやさしい毛布のような短編エッセイ集。 日々の忙しさや、言葉にできない寂しさを、そっと包み込んでくれるんです。 私も、慌ただしい一日の終わりにこの本を開くと、静かな言葉の中に癒され、自分の気持ちにふわっと灯がともるような感覚になりました。 読後には、自分を少しだけ好きになれたり、日常の小さな幸せに気づけたり。 そんな“心の静けさ”を思い出させてくれる一冊なんです。 もし今、ほんの少しでも心を休めたい夜があるなら──この本が、あなたのそばでやさしく寄り添ってくれるかもしれません。 <小手鞠るいについて> 小手鞠るい(こでまり・るい)さんは、1956年岡山県生まれの小説家・詩人・エッセイスト。同志社大学卒業後、出版社勤務などを経てアメリカに移住。1981年に詩人としてデビューし、1993年に「海燕新人文学賞」受賞。恋愛小説から児童書まで幅広く手がけ、代表作に『美しい心臓』『アップルソング』など。現在はニューヨーク州在住。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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あなたの正しさと、僕のセツナさ(講談社) 三輪太郎
¥380
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2010/6/15発行 ISBN9784062766791 「正しさ」と「切なさ」――誰もが一度は胸に抱くこの問いに、あなたはどう向き合いますか? 1985年、バブルの熱気に沸く東京。株のディーラーとして駆け抜けた「ぼく」が追い続けたのは、永遠のライバル・修一の背中でした。しかし、運命の日を境に彼は姿を消し、カンボジアへと旅立ってしまいます。 何を求めて――何を確かめたくて――彼は命を懸けたのか。 その答えを探して「ぼく」もまた、歴史に刻まれた痛みの地へ向かいます。 この本を閉じたとき、わたしは束の間、深呼吸しました。すぐには言葉にできないほど、胸の奥がざわついて。 「正しさ」ってなんだろう……そんな問いが、静かに心に残ります。 迷いや葛藤を抱えるあなたにこそ、そっと手に取ってほしい一冊です。どうぞ、あなた自身の答えを探してみてくださいね。 <三輪太郎さんについて> 三輪太郎さん(1962年生)は名古屋市出身の小説家・文芸評論家。三島由紀夫と村上春樹研究を専門とし、東海大学教授として教育・執筆に携わる。小説・評論で多数受賞歴を持つ現代文学の第一人者です。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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私という小説家の作り方(新潮文庫) 大江健三郎
¥330
良好(非常に良い/良好/並) 2版 2006/11/10発行 表紙折れアリ ISBN4101126216 「小説家はどうやって“私”をつくるのか――」 そんな問いかけに、思わず自分のことを重ねてしまいました。『私という小説家の作り方』は、大江健三郎さんが、自らの創作の秘密や葛藤を静かに語る十章の自伝です。幼い頃の記憶、家族との日々、詩や神話、恩師の言葉……ひとつひとつの出会いが「小説家・大江健三郎」を育てていく姿に、私は心を掴まれてしまいました。物語を紡ぐことは、自分を探し続ける旅なのだと、あらためて気づかされます。誰かの言葉に励まされ、読み重ねた一冊一冊が、やがて「私」をつくっていく。その大切さを、そっと思い出させてくれる本です。 自分の物語を見つめ直したくなったら、ぜひ気軽に開いてみてくださいね。 <大江健三郎さんについて> 大江健三郎さん(1935-2023)は愛媛県生まれの小説家です。東大在学中に文壇デビューし、『飼育』で芥川賞を受賞。戦後日本や社会問題を見つめ続け、『万延元年のフットボール』など多くの話題作を発表しました。1994年にはノーベル文学賞を受賞。日本文学を世界に広げた作家として、多くの読者に影響を与え続けました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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阪急電車(幻冬舎) 有川浩
¥500
非常に良い(非常に良い/良好/並) 51版 2018/4/20発行 ISBN9784344415133 阪急今津線を舞台に、片道わずか15分の電車の中で、誰もが心に抱える小さな悩みや孤独が、思いがけないやさしさと出会う――そんな物語です。 元カレの結婚式に複雑な思いを抱えるOLの翔子、DV彼氏との関係に悩む女子大生のミサ、ママ友との付き合いに疲れを感じる主婦の康江……。それぞれが抱える心のもやもやが、同じ車両で交わされるささやかな言葉や仕草によって、少しずつ変わっていきます。全16話を通して描かれるのは、「他人の優しさが連鎖する瞬間」のあたたかさ。 たった14分の乗車時間でも、人は誰かの人生のきっかけになれる。そんな気づきが、ふっと胸に残ります。悩みや孤独は、誰もがひそかに抱えているものなのだと、そっと教えてくれるこの本。何気ない日常の出会いや景色が、こんなにも尊いものだったのかと、読み終えたあとに優しい視点が心に芽生えるかもしれません。 もし、今ちょっと人間関係に疲れていたり、誰かの言葉に救われたことがあるなら―― あるいは、通勤電車の中でふと「この人にも物語があるのかな」と想像したことがあるなら―― きっとこの本は、あなたの心の片隅に静かに寄り添ってくれます。 今日の帰り道、いつもの電車の中で、ちょっとだけまわりを見渡してみませんか? この一冊が、その景色にそっと物語を灯してくれるかもしれません。 <有川ひろさんについて> 有川ひろさん(旧名・有川浩)は高知県出身の作家。2003年『塩の街』でデビュー。『図書館戦争』『阪急電車』などで人気を博す。「有川」は書店で棚の前方に並ぶように「あ」行を意識してつけられたペンネーム。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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ぼくの大好きな青髭(中公文庫) 庄司薫
¥1,340
並(非常に良い/良好/並) 改版発行 2002/10/10発行 ISBN4122041031 経年のヤケあり、表紙に折り目あり、読むには問題ありません。 「大人になるって、こんなにも不安で、こんなにも不条理なことだったんですね。」…そんな言葉がふと胸に浮かんだ方へ、お届けしたい一冊があります。 それが、庄司薫さんの『ぼくの大好きな青髭』。 この作品は、自伝的四部作の最終章にあたる物語で、1969年、アポロ11号が月に向かった日、新宿の紀伊國屋書店を舞台に始まります。 高校時代の友人の自殺未遂をきっかけに、主人公「ぼく」は謎めいた人物「青髭」や、得体の知れない組織の存在を知り、その真相を追って新宿の街をさまようことになるのです。 ただの青春ミステリー…ではありません。夢や情熱に満ちていたはずの若者たちが、大人たちの都合や社会の仕組みによって、少しずつ形を失っていく姿。その過程で「ぼく」が感じる虚しさや怒り、そしてほんの少しの希望が、読む人の心にも静かに波紋のように広がっていきます。 もし今、あなたが「自分は何者なんだろう」と迷っていたり、「夢を持っていいのかな」と立ち止まっているなら、この本はきっと、あなたの心にそっと寄り添ってくれるはずです。 それは、50年以上も前に描かれた物語なのに、まるで今の私たちの胸の内をそのまま映しているような、不思議な感覚。 村上春樹さんの世界観がお好きな方や、1960年代の若者文化に興味のある方にもおすすめです。 青春の痛みと輝きが交差する物語に、きっと共感し、少しだけ前を向ける勇気をもらえる…そんな一冊です。 庄司薫さんによる青春小説四部作の完結編となっていますので、気になる方は、どうぞこの本を手に取ってみてくださいね。 静かな夜のお供に、そっとページをめくってみると、きっと何かがあなたの中で動き出すはずです。 <庄司薫さんについて> 庄司薫さん(本名:福田章二)は1937年生まれ。三省堂専務の息子として生まれ、幼い頃から文学に親しみました。東京大学在学中に作家デビューし、1969年『赤頭巾ちゃん気をつけて』で芥川賞を受賞。青春小説四部作で戦後の若者像を描きました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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三匹の蟹(講談社文庫) 大庭みな子
¥1,100
並(非常に良い/良好/並) 第5版 2003/4/21発行 ISBN4061961756 表紙に経年による汚れやヤケ、シミが見られますが、全体的に良好な状態です。 「日常がふと、息苦しく感じられることはありませんか」――そんなとき、ふと手に取っていただきたい一冊があります。 講談社文庫の『三匹の蟹・青い落葉』は、アラスカに暮らす主婦・由梨が人とのつながりに疲れ、静かに現実から逃げ出す姿を描いた短編「三匹の蟹」をはじめ、異文化の中で自我を見つめ直す物語が丁寧に綴られた全7編の短編集なんです。 火草を燃やす母系部族、舟の中で起きた浸水事故など、どれもが日常と非現実のはざまで揺れる人間のこころを、乾いた詩のような文体でそっと描き出していきます。 華やかなパーティーや穏やかな家庭の奥にある孤独や虚しさ、そして文化の違いの中で感じる戸惑いと発見…ページをめくるたびに、胸の奥の静かな場所が震えるような読書体験が待っています。 人間関係に少し疲れてしまったとき、自分を見失いそうになったとき、この本はきっと、何かに気づかせてくれるかもしれません。 1970年代に女性作家が紡いだ繊細な感性と、異文化のリアリティが響き合う物語世界へ、どうぞ足を踏み入れてみてください。 <大庭みな子さんについて> 大庭みな子さん(1930–2007)は東京生まれの作家。アラスカ滞在を基に描いた短編「三匹の蟹」で芥川賞を受賞しデビュー。古典翻案や異文化を主題に多彩な作品を残し、芥川賞初の女性選考委員も務めました。
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愛の生活(新潮文庫) 金井美恵子
¥890
≪初版≫ 1973/11/30発行 古書のため経年劣化によるヤケあり(天、小口、地) 金井美恵子さんの『愛の生活』は、日常の中にひそむ微妙な感情や愛のかたちを、まるで静かな息づかいのように描いた一冊です。 大学教師の夫Fと、少しだけ仕事をしながら小説を書いている「わたし」の、どこにでもありそうな日々。 でも、実はその中には「私はFをどんなふうに愛しているのか?」という問いがずっと浮かんでいます。この本を手に取ると、あたなも自分の中で何かしらの「愛」の形に気づくかもしれません。 読んでいくうちに、きっと心が少し軽くなり、愛や人とのつながりについて思いを巡らせたくなります。そして、金井さんの繊細で深い筆致に触れることで、日常の細かな感情をもっと大切にしたいと思えるかもしれません。 こんなふうに静かに心に響く本を探している方には、ぜひおすすめしたい一冊です。 <金井美恵子さんについて> 金井美恵子さんは1967年、19歳の時にの処女作『愛の生活』が太宰治賞候補となり、雑誌に掲載されたこの作品で注目を受けてデビューするという、非常に若くして幸福な出発をした作家であります。 詩人としても功名高く、現代詩手帖賞を受賞されています。
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くじけないで(飛鳥新社) 柴田トヨ
¥530
非常に良い(非常に良い/良好/並) 15版 2010/10/5発行 ハードカバー ISBN9784870319929 詩集『くじけないで』は、なんと98歳で詩を書き始めた柴田トヨさんの作品集です。 新聞「朝の詩」に掲載されたものを中心に、全部で42編の詩が収められています。日々の何気ない出来事や、ふり返る人生のひとこまを、トヨさんはやわらかな言葉でつづっています。 戦争や貧しさ、いじめなど、たくさんの困難を経験してきたトヨさん。でもその心には、やさしさと前向きな力があふれていて、「人生は、いつからでも始められるんですよ」と、そっと教えてくれるような詩ばかりです。 詩を読むのが初めての方にも、とても読みやすく、心にすっと入ってきます。迷いや不安を感じている方、あたたかい言葉に触れたい方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。 きっと、明日を少しやさしく迎えられるようになると思いますよ。 <柴田トヨさんについて> 柴田トヨさんは、1911年6月26日生まれ、2013年1月20日に101歳で亡くなった日本の詩人です。90歳を過ぎてから詩作を始め、日常の出来事や感情を率直に表現した詩が多くの人々の共感を呼びました。彼女の詩集『くじけないで』はベストセラーとなり、多くの人々に勇気と感動を与えました。
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島崎藤村詩集 世界の詩14(彌生書房) 島崎藤村/山室静編
¥50
SOLD OUT
並(非常に良い/良好/並) 21版 1983/1/20発行 ハードカバー ISBN0392641558525 函傷み少アリ、経年の劣化、ヤケあり。読むには問題ありません。 迷いながらも、美しいものを求めて生きている…。そんなあなたに、そっと手渡したい一冊があります。 それが『島崎藤村詩集:世界の詩14』です。 自然の美しさ、青春の喜びや悩み、人生の深い思いが、やわらかな言葉で綴られた詩が並んでいます。 山室静さんの解説つきで、藤村の心の風景がすっと胸に入ってきます。 忙しい日々の合間に、そっとページを開いてみてください。 言葉の静けさが、心をゆるめてくれるはずです。 詩が好きな方はもちろん、少し立ち止まりたい方にもおすすめです。 藤村のことばが、あなたの心に寄り添ってくれますように。 <島崎藤村について> 島崎藤村(1872–1943)は、長野県生まれの詩人・小説家です。明治期に詩集『若菜集』で新体詩を広め、のちに『破戒』『夜明け前』などの小説でも高い評価を得ました。日本近代文学の先駆者とされています。
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膝小僧の神様(新潮社) 群ようこ
¥570
良好(非常に良い/良好/並) 初版 1993/2/15発行 ハードカバー ISBN4103674040 『膝小僧の神様』は、群ようこさんが描く、小学校時代の純粋で切ない思い出を綴った小説集です。登場人物たちの小さな冒険や恋愛、友情の中には、私たちが忘れがちな感情や成長の瞬間がしっかりと息づいています。 読み進めるうちに、あの頃の自分と再会し、心が温かくなるのを感じます。 少し疲れた心に寄り添いながら、新しい気づきや優しさを届けてくれる一冊。 過去の自分と向き合いたい方にぴったりです。ぜひ、あなたの心にも届きますように。 <群ようこ さんについて> 群ようこ(本名:木原ひろみ)さんは1954年生まれの日本の作家・随筆家。日本大学芸術学部卒業後、6回の転職を経て1978年に本の雑誌社に入社。1984年に『午前零時の玄米パン』で作家デビュー。以後フリー作家として活動を続け、『かもめ食堂』などが代表作です。
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二百回忌(新潮社) 笙野頼子
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 初版 1994/5/25発行 ハードカバー ISBN4103976012 『二百回忌』という本を手に取った時、きっとあなたも感じると思います。どこか不思議で、ちょっと怖いけれど、何だか引き寄せられるような魅力がある本だなと。 この本は、ある一族が二百年を経て再び集まる奇想天外な物語。祖先が蘇り、奇妙な親族たちと交わることで、家族や時間、社会についての深い問いを投げかけてきます。 私もこの本を読んで、ただの物語以上のものを感じました。現実と幻想が交わることで、いつもの考え方や価値観がふっと崩れて、新しい視点を得られる感覚がありました。社会や家族の在り方についても、改めて考えさせられました。どこかで“普通”を求めがちな私たちですが、ちょっと立ち止まって、自分を問い直すような、そんな本だと思います。 普通の物語では味わえないような、不思議で深い感覚。ちょっとした衝撃とともに、心に残る問いを投げかけられることでしょう。笙野頼子さんの描く、独特の世界に触れてみることで、日常に少しだけ新しい風が吹くような気がするんです。 もし、心が少し揺れるような物語を求めているのなら、ぜひ手に取ってみてください。『二百回忌』が、あなたにとっても大切な一冊になるかもしれませんよ。 <笙野頼子さんについて> 笙野頼子(本名:市川頼子)さんは1956年生まれの日本の小説家。立命館大学卒業後、1981年に『極楽』で文壇デビューし、数々の文学賞を受賞。特に『二百回忌』や『タイムスリップ・コンビナート』などが代表作。私小説と幻想小説を融合させた独自の作風で、文学界に強い影響を与えています。
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肉体の学校(ちくま文庫) 三島由紀夫
¥510
良好(非常に良い/良好/並) 10版 2015/9/5発行 ISBN4480026304 この本は、少し複雑で心に残るお話です。 裕福で自立した女性と、若い青年の間で交わされる愛と欲望の物語。年齢や立場、社会的な背景が違う二人がどう関わり合っていくのか、その駆け引きが心を引きます。三島由紀夫の独特な視点で、経済力や性的な自由、ジェンダーの問題を静かに問いかけてくるところが、どこか不思議な感覚を与えてくれるんですよね。 私はこの本を読むたびに、少し不安になることもありますが、同時に自分の中で何かが少しずつ解けていくような、そんな気持ちになります。愛や欲望、そして人間関係の複雑さを、三島の精緻な文章で感じることができます。自分の中で何か新しい気づきが生まれるような、そんな気持ちになれる一冊です。 私のように、日々の小さな悩みや迷いの中で、自分を見つめ直したいと思う方には、この本がきっと心に響くと思います。もし、少しでも気になったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。きっと、新しい発見があるはずです。 <三島由紀夫について> 三島由紀夫(本名:平岡公威)は、1925年東京生まれの作家で、代表作に『金閣寺』『潮騒』『豊饒の海』があります。東京大学卒業後、大蔵省に勤務するも退職し、作家活動に専念。政治的活動も活発で、1970年に自衛隊駐屯地で割腹自殺を遂げました。
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「雨の木」を聴く女たち (新潮文庫) 大江健三郎
¥510
良好(非常に良い/良好/並) 16版 2002/9/5発行 ISBN4101126151 表紙に経年のスレあり。他はきれいな状態です。 「何か心に残る物語を読みたいな」と思ったとき、この本をおすすめします! 大江健三郎の『「雨の木」を聴く女たち』は、5つの短編からなる連作小説集。 「僕」という語り手の視点を通して、人々の孤独や心の奥深くにある思いが、静かに、でも確かに描かれています。舞台はハワイやメキシコなどの異国の地。そこには、死を見つめる人や、誰かとのつながりを求める人たちがいます。 物語全体に流れる「雨の木」の存在が、どこか寂しく、けれど穏やかに心に響いてくるのです。人生のなかで感じる苦しみや希望にそっと寄り添い、「人とは?」「生きるとは?」と、ふと考えさせられるような作品なんです。 大江健三郎の作品は少し難しい印象があるかもしれません。でも、この短編集は比較的入りやすく、彼の文学の世界に触れてみたい方にもおすすめです。読後には、まるで「雨の木」が静かに滴を落とし続けるように、物語の余韻が心に残るんじゃないでしょうか。 ぜひ、静かに心に沁み込むこの一冊を、ゆっくり味わってみてくださいね。 <大江健三郎さんについて> 大江健三郎(1935-2023)さんは、戦後日本を代表する作家。東京大学卒業後、「飼育」で芥川賞を受賞。『万延元年のフットボール』など社会的・哲学的テーマを描き、1994年にノーベル文学賞受賞。晩年まで執筆を続けた。
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贅沢貧乏(新潮社) 森芽莉
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 15版 1995/9/15発行 ハードカバー ISBN4103215038 函背ヤケ、シミあり 『贅沢貧乏』、森芽莉さんのこの作品には、私も心から共感してしまいました。日々、生活が苦しくても、心の中で「贅沢」を大切にして生きようとする主人公・牟礼魔利の姿に、あたたかさを感じるんです。 牟礼魔利は経済的には困窮しているけれど、日常の中で美しいものを見つけたり、ちょっとした工夫で生活を贅沢に変えていこうとする力強さを持っているんです。 牟礼魔利が下北沢の小さなアパートで、愛猫とともに暮らすその姿を想像するだけで、なんだか心がほっとするんですよね。物質的な贅沢ではなく、精神的な贅沢を追い求めるその心意気が、私たちにもとても大切だということを気づかせてくれるんです。 読んでいるうちに、私たちの日常でも少しの工夫や思い込みで、もっと心豊かに生きられるんじゃないかと思わせてくれる一冊です。この本を読むと、無理に豪華なものを求めなくても、日々の生活にこそ本当の贅沢があるんだな、と思えるようになります。 私も、この本に出会えてから、少しだけ贅沢な気分を味わっています。日常の中で、ちょっとした美しいものを見つけては心が温かくなる。そんな気持ちが、まさに「贅沢」だと思うんです。 もし、今あなたが少し疲れた気持ちでいるなら、この本がきっと心を癒してくれると思います。心の豊かさを大切にしたいと思っている方に、ぜひおすすめしたい一冊です。 <森芽莉さんについて> 森茉莉(1903年1月7日 - 1987年6月6日)は、日本の小説家・エッセイストで、森鷗外の長女として生まれました。50歳を過ぎて本格的に文学活動を開始し、代表作に『贅沢貧乏』や『恋人たちの森』があります。彼女の作品は耽美的で幻想的な世界観を持ち、精神的な贅沢を重視しました。晩年は東京都世田谷区で一人暮らし、1987年に心不全で亡くなりました。
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花月幻想(立風書房) 稲垣足穂
¥2,540
良好(非常に良い/良好/並) 初版 1994/3/20発行 ハードカバー ISBN4651680089 背表紙ヤケ 『花月幻想』は、天狗に攫われた少年・花月と、彼の父親が清水寺の桜の下で再会するという幻想的な物語です。足穂は、この物語を通じて、花月が天狗に連れられて日本の山々を飛ぶ体験を青いフィルムで映像化したいと考えていました。この作品は、まるで夢の中を彷徨うような感覚に陥る、不思議で美しい世界が広がっています。 現実と幻想の境界が曖昧になり、花月の飛翔を通じて、足穂は天体や飛行への憧れを巧みに表現しています。花月が天狗に連れられて飛ぶシーンは、ただの冒険にとどまらず、自由への憧れや無限の可能性を象徴しているように感じます。その中で浮かび上がるのは、人間の内面や心の中に秘めた望み、そしてその叶わぬ思いです。 この物語は、読むたびに新たな解釈を生む多層的な魅力を持っています。少年愛や美の儚さ、そして複雑な父子関係に触れ、足穂は人間の深層を描き出しています。また、三島由紀夫をはじめとする作家たちにも大きな影響を与え、日本文学史において重要な位置を占める作品と言えるでしょう。 もしまだ『花月幻想』に触れたことがなければ、ぜひその幻想的な世界を一度体験してみてください。足穂さんが描く夢のような物語が、心に残る深い印象を与えてくれると思います。 <稲垣足穂について> 稲垣足穂(1900年生まれ)は、モダニズム文学の作家で、飛行願望やエロティシズムをテーマにした作品を多く発表しました。代表作に『一千一秒物語』や『少年愛の美学』があります。晩年に再評価され、1969年に『稲垣足穂大全』が刊行されました。1977年10月25日、京都市東山区の京都第一赤十字病院で結腸がんと急性肺炎により76歳で死去しました。
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むかし女がいた(新潮文庫) 大庭みな子
¥410
良好(非常に良い/良好/並) 初版 1998/3/1発行 ISBN4101344124 経年劣化、ヤケ、ムレ、少シミ汚れあり。 『むかし女がいた』という本は、28篇の短編から成る、心に深く残る作品集です。すべての物語が「むかし女がいた」という言葉で始まりますが、どの話も女性たちのさまざまな生き様を描いています。 例えば、戦争を生き抜いた女性、愛人関係に悩む女性、母性や女性性に向き合わせられる女性…。その一つひとつが、彼女たちの強さや弱さ、優しさや痛みを織り交ぜながら、優しく、時には少し切ない形で描かれています。 もし、この本を読んでみたなら、きっと感じることがあると思います。 それは、「女性ってこんなにいろんな面を持っているんだな」と感じられること。それぞれの女性たちがどんな風に生き、どう考えているのかを知ることで、自分自身や周りの人々にも少し優しくなれるような気がするんです。 私がこの本を手にしたときも、過去の女性たちの生き様に触れることで、現代の自分と向き合う気持ちが少しだけ楽になったというか、何だか心が軽くなったような気がしました。 大庭みな子さんの書く言葉には、どうしても引き込まれてしまう不思議な力があるんですよね。少し詩的で、でもとても深い意味が込められているから、何度も読み返したくなるんです。 この本には、女性の持つ多面性や人間性がテーマになっているので、普段考えないようなことや、気づかなかった自分の一面に気づけるかもしれません。どんな形であれ、この本が心の中で何か大切なものを思い出させてくれる、そんな素敵な本だと思います。 もし、あなたも少し立ち止まって自分や周りのことを見つめ直してみたいなと思うのであれば、ぜひ『むかし女がいた』を読んでみてください。きっとあなたの心に何かを残してくれるはずです。 <大庭みな子さんについて> 大庭みな子(1930年-2007年)さんは、東京生まれの小説家で、アラスカ時代に文学デビュー。1968年に『三匹の蟹』で芥川賞を受賞。帰国後も多くの作品を発表し、女流文学賞、谷崎潤一郎賞などを受賞。晩年は脳梗塞により筆記が困難となりながらも執筆を続け、腎不全のため76歳で逝去。
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春の庭(文藝春秋) 柴崎友香
¥820
良好(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2014/7/30 発行 ISBN4163901015 ◆2014年 第151回芥川賞受賞作品 『春の庭』は、静かな時間の中で、ふと心を揺らすような物語です。取り壊しが決まった古いアパートに暮らす太郎と、隣の「水色の家」に心惹かれる西。二人がその家の記憶をたどるうちに、過去と現在がゆるやかにつながっていきます。 この小説には、大きな事件は起こりません。でも、その分、登場人物それぞれの視点で世界を見つめるやわらかな時間が流れています。読んでいると、自分自身の記憶や感情と自然に重なり、「これはわたしの物語かもしれない」と感じる瞬間があるかもしれません。 何気ない日常の中にも、気づかなかった物語がそっと潜んでいる、そんなことを教えてくれる一冊です。いつもの景色を、もう少し丁寧に眺めたくなるような本なので、ゆっくりとページをめくりながら、楽しい読書時間を過ごしてくださいね。 <柴崎友香さんについて> 柴崎友香(1973年生)さんは大阪府出身の小説家。1999年に作家デビューし、『きょうのできごと』が映画化。『その街の今は』で織田作之助賞大賞などを受賞。2014年『春の庭』で芥川賞受賞。2024年には『続きと始まり』で谷崎潤一郎賞などを受賞。
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イエスの生涯(新潮文庫) 遠藤周作
¥480
非常に良い(非常に良い/良好/並) 77版 2024/7/15発行 ISBN4101123165 遠藤周作さんの『イエスの生涯』は、神の子としてではなく、一人の人間としてのイエスを描いた作品です。誤解され、嘲られ、迷いながらも、それでも「愛」と「同苦」を説き続けたイエスの姿に、思わず胸が締めつけられます。 宗教に詳しくなくても、遠藤周作のやわらかな語り口がすっと心に染み込みます。人間の弱さや信じることの意味を、そっと問いかけてくるような一冊です。 読み終えたあと、弱さを抱えながらも、誰かの痛みに寄り添うことの大切さに気づかされるかもしれません。 読書の時間が、そっと心に寄り添ってくれることがあります。この本も、きっとあなたのそばで、静かに語りかけてくれるはず。ぜひ、手に取ってみてくださいね。 <遠藤周作さんについて> 遠藤周作(1923-1996)は、日本の小説家。11歳でカトリックの洗礼を受け、慶應義塾大学卒業後、フランス留学。1955年「白い人」で芥川賞受賞。『沈黙』『海と毒薬』などキリスト教をテーマに執筆。晩年は文化勲章を受章。
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宰相A(新潮文庫) 田中慎弥
¥420
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2017/12/1 発行 ISBN4101334844 『宰相A』(田中慎弥)は、読んでいるうちに、じわりと背筋が冷たくなるような物語です。 主人公Tが故郷に戻ると、そこはまったく別の「日本」になっていました。白人が支配し、日本人は「旧日本人」と呼ばれ、特別な区域に押し込められている――そんな異様な世界で、Tは「伝説の救国者」として翻弄されていきます。 現実とは違うはずなのに、どこか今の社会ともつながっているような感覚。 読んでいるうちに、「もし自分がこの世界にいたら?」と考えずにはいられません。田中慎弥さんの鋭い筆致が、権力と人間の本質を浮かび上がらせています。 読後、胸の奥に何かざらりとしたものが残るような、そんな一冊です。 <田中慎弥さんについて> 田中慎弥(1972年生)さんは山口県出身の小説家。2005年『冷たい水の羊』で新潮新人賞を受賞しデビュー。2012年『共喰い』で芥川賞を受賞。『蛹』で川端康成文学賞と三島由紀夫賞を同時受賞するなど、鋭い社会批評と独自の作風で高く評価されている。