-
とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢(河出文庫)ジョイス・キャロル・オーツ/栩木玲子訳
¥980
【良好・初版】『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』ジョイス・キャロル・オーツ/栩木玲子訳|河出文庫 初版・良好 「理由のない不安や、説明できない孤独──」 そんな心の揺らぎを静かに見つめたいときに、そっと寄り添ってくれる短編集です。 『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』(ジョイス・キャロル・オーツ/河出文庫)は、日常の隙間からにじみ出る“心の影”を描いた7つの物語集。たとえば表題作では、少女たちの関係性の中に潜む支配や恐れが、決して大げさではなく、むしろ生々しいリアリティをもって迫ってきます。 柚香の森がこの本を選んだのは、恐怖よりも「人の心をどう描くか」というまなざしに深く惹かれたから。 読み終えたあと、きっと自分の奥に隠れていた感情にふと触れたような、不思議な余韻が残るはずです。 もし今、言葉にならない感覚を抱えているのなら──この本が、その静かな影を照らしてくれるかもしれません。 ※【良好】(表紙に軽いスレあり、本文はきれいです) 初版(2018/1/20発行) ISBN:9784309464596 河出文庫/ソフトカバー 不穏なのに、どこか心を照らしてくれるような読書体験を。 静かな夜に、ページをひらいてみませんか。
-
二人がここにいる不思議(新潮文庫) レイ・ブラッドベリ/伊藤典夫訳
¥550
【再入荷】【良好・第6版】『二人がここにいる不思議』レイ・ブラッドベリ|短編集・静かな癒し|新潮文庫|古本・良好|9784102211055 人の心の奥にある「ひとり」と「ふたり」のあわい──その静けさを、ブラッドベリはとても優しく描き出します。 日常の小さな瞬間に魔法のような光が射す、そんな短編が並ぶこの本。孤独を抱えた人々が、ふとした出会いや記憶の欠片の中で、「いま、ここにいる」ことの不思議さとあたたかさを思い出していきます。 私がこの本を仕入れたのは、読み終えたあとに胸の奥がふわりとやわらかくなったからです。どんなに遠くにいても、人と人は“在る”ことでつながっている──そんな気づきをもらいました。 最近、少し疲れている方や、人のぬくもりを思い出したい方へ。 もし今、ページの向こうから静かな声が聞こえたなら──どうぞ、そのままゆっくりと開いてみてくださいね。 この本は、『柚香の森』の棚の中でも特に静けさをまとった一冊です。 夜の読書灯の下で読むと、まるで時間がゆっくりとやわらいでいくような感覚に包まれます。 ※良好な状態の古本です。表紙にやや日焼け、本文にもわずかな経年ヤケがありますが、読むには支障ございません。
-
優しいオオカミの雪原(上下巻)(ハヤカワ文庫)ステフ・ペニー/栗原百代訳
¥720
【良好・初版】『優しいオオカミの雪原(上下)』ステフ・ペニー|雪原と孤独|ハヤカワ文庫|古本・初版セット|ISBN付 人の声がほとんど届かない、深い雪の中で──ただ風と、自分の心の音だけが聴こえてくる。 19世紀半ばのカナダ、凍てつく雪原に生きる人々の物語です。失踪事件と殺人をきっかけに始まるこの物語は、ミステリーでありながら、どこか祈るようなやさしさを湛えています。孤独や不安、そして人と人の静かな絆──ページをめくるたびに、真っ白な雪のように澄んだ感情が胸に降り積もっていきます。 この本を仕入れたのは、寒さの中に潜む温もりに、そっと心がほどけたから。読むごとに、自分自身の「生きる輪郭」が浮かび上がってくるような気がしました。 迷いの中にいる方、ひとりの時間にそっと寄り添う物語を探している方へ──この静かな雪原が、やさしく迎えてくれるかもしれません。どうぞ、あなたの手でページを開いてみてくださいね。 この2冊は、冬の夜にゆっくりと読みたくなるような物語です。 もしも今、静けさとやさしさを必要としている方がいらしたら──この本との出会いが、そっと心に寄り添ってくれますように。 ※上下巻ともに初版です。本文は通読に問題のない良好な状態ですが、上巻の「奥付のページ」と「その前のページ」にわずかな波打ちがあります。全体としてはきれいに保たれており、読むのに差し支えはございません。 丁寧にクリーニングし、上下巻セットとして心を込めてお包みいたします。
-
アンクル・トムの小屋(上下巻)(旺文社文庫)ストウ夫人/大橋吉之輔訳
¥1,610
【良好・1985年重版・希少】『アンクル・トムの小屋(上下)』ストウ夫人|旺文社文庫|希少・良好古本|奴隷制度と希望|9784010620323 どうしても変えられない現実がある──それでも、人は「誠実であること」を選べるのだと、そっと教えてくれる物語があります。 黒人奴隷制度の時代、優しさと信じる心を貫いたトムの生き方は、読む人の胸に深く静かに届きます。ハリエット・ストウ夫人のこの作品は、アメリカの歴史を動かしたとも言われる一冊です。 1985年重版の《旺文社文庫版》は現在ではあまり市場に出回っておらず、上下巻揃って良好な状態でのご案内は希少です。紙にはうっすらと時の色が滲み、長い年月を経てなお、物語は凛と息づいています。 「人のやさしさを信じたい」と感じるとき、この本が静かに寄り添ってくれるかもしれません。 もし今、心に小さな灯がともったなら──そっと開いてみてくださいね。 こうして時を経て手元に届いた一冊が、誰かの心の中で新しい物語として息づいていく── 古本ならではの、静かな奇跡のような出会いになることを願っております。 ※経年によるヤケが表紙と本文にうっすらとありますが、全体として良好な状態です。 現在では入手困難な旺文社文庫版の上下巻そろい。大切にクリーニングし、丁寧に梱包してお届けいたします。
-
ボヴァリー夫人(新潮文庫)ギュスターヴ・フローベール/芳川泰久訳
¥600
【非常に良い・初版2015年】【再入荷】『ボヴァリー夫人』フローベール|不倫と幻想|新潮文庫|古本・非常に良い 「このままでいいのだろうか」──そんな問いが胸をよぎるとき、ふと思い出す物語があります。 フランスの片田舎。夢見がちだったエンマは、現実の生活に満たされぬ思いを抱えながら、心の空白を埋めるように恋と幻想に身を委ねていきます。 けっして明るい物語ではありませんが、フローベールの筆致は、あまりにも静かで、鋭く、どこか祈るような優しさすら感じられるのです。 この新訳版に出会ったとき、文章の呼吸がするりと肌に入ってきて──ずっと昔に読み流したつもりのこの物語が、まったく違う顔をしていました。 「何かがうまくいかない」「自分が自分でないような気がする」──そんな風に感じている方へ。 それは、あなたが丁寧に生きようとしている証かもしれません。 もし今、あなたの中にこの本の言葉が響くなら──そっと、ページをめくってみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。目立つ傷みはなく、カバー・本文ともにきれいです。 丁寧にクリーニング・梱包し、心を込めてお届けいたします。
-
父と子(新潮文庫)ツルゲーネフ/工藤精一郎訳
¥490
【非常に良い・第2版】『父と子』ツルゲーネフ/工藤精一郎訳|世代の葛藤と家族の意味を描く古典小説|新潮文庫 古本 ≪2版≫1998/11/10発行 ISBN9784102018069 親と子のあいだに、ふっと埋められない距離を感じたことはありませんか。 ツルゲーネフの『父と子』は、そのすれ違いを静かに映し出す物語です。 19世紀ロシアを舞台に、旧い価値観を守ろうとする父と、新しい思想を掲げる子が衝突します。 主人公バザーロフは「すべてを否定する」青年ですが、その奥には揺れ動く心と、人を思う切なさが潜んでいるんですよね。 私自身、この本を読みながら「信念を持つとは何か」「家族とは何だろう」と問いかけられるような気持ちになりました。どの時代も変わらない葛藤に触れると、不思議と自分の悩みもやさしくほどけていきます。 もし今、親や子どもとの距離に戸惑っているなら──この一冊が静かな灯りとなってくれるかもしれません。 どうぞ、ページをそっと開いてみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。表紙・本文ともにきれいで、通読に支障はありません。 丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。 <イワン・ツルゲーネフについて> イワン・ツルゲーネフ(1818–1883)は、19世紀ロシアを代表する文豪のひとりです。貴族の家に生まれ、ベルリン大学で哲学を学んだのち、ロシアの社会問題や思想を小説に反映させました。代表作『父と子』『猟人日記』『初恋』などを通じて、農奴制批判や世代間の対立を描き出し、繊細な心理描写に優れた作品群は今も世界中で愛読されています。晩年はパリを拠点に過ごしました。
-
白い牙(新潮文庫)ジャック・ロンドン/白石佑光訳
¥600
【非常に良い・53版】『白い牙』ジャック・ロンドン|人と自然の物語|新潮文庫|古本・状態良好|9784102111017 「人との距離がうまくつかめない──」そんな気持ちに心が沈むとき、そっと寄り添ってくれる物語があります。 極北の地を生き抜く狼犬・白い牙。そのまなざしには、自然の厳しさだけでなく、人との関わりに戸惑いながらも愛を知ろうとする、深い葛藤と希望が映っています。 柚香の森がこの本を仕入れたのは、「本能」と「信じる心」の間で揺れ動くその姿に、現代の私たちの不器用さが重なったからです。孤独の中にも、信じたい気持ちはきっと残っている。そう思わせてくれました。 人に疲れてしまった方、どこかでやさしさをあきらめかけている方へ。 もし今、あなたの中にこの物語の静けさが響くなら── 北風の音を感じながら、そっとページをめくってみてくださいね。 ※非常に良好な状態の古本です。ページやカバーに目立つ傷みは見られず、丁寧に保管されていた一冊です。
-
オペラ座の怪人(角川文庫)ガストン・ルルー/長島良三訳
¥480
【良好・25版】『オペラ座の怪人』ガストン・ルルー|愛と孤独を描く古典小説|角川文庫|古本 ≪25版≫2016/1/20発行 ISBN9784042840015 『オペラ座の怪人』(角川文庫)は、ガストン・ルルーが描いた、愛と孤独、そして自己と向き合う物語。 「誰にも理解されない」と感じたことはありませんか。 ガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』は、そんな心の奥を代弁するような物語です。 華やかなオペラ座の舞台裏に潜む地下迷宮。そこに生きる“ファントム”と、若き歌姫クリスティーヌ、そしてラウル子爵の三角関係が描かれます。 愛と苦悩、孤独と渇望が重なり合う姿に、私は思わず胸が締めつけられました。 物語を閉じたあとも、ファントムの旋律がどこかで響き続けるようで、切なかったです。 人生の岐路に立ち、心の揺らぎを感じている方にぜひ手にとっていただきたい一冊です。 もし今、あなたが自分の気持ちと向き合いたいと思っているなら──この物語が、そっと寄り添ってくれるはずです。 ※良好な状態の古本です。カバーにわずかなスレや経年の使用感がありますが、本文はきれいです。
-
奇妙な遺言100(ちくま文庫)ロバート・R・メンチン/中西秀男訳
¥380
【良好・1993年初版】『奇妙な遺言100』R・S・メンチン|人間模様・実話集|ちくま文庫|古本・良好 ISBN4480027807C0198 「遺言って、こんなに人間くさいものだったのか…」 ページをめくるたび、そんな気持ちがじんわり湧いてきました。 『奇妙な遺言100』は、条件つきの遺産、言葉にならなかった想い、夫婦の駆け引き、友情、復讐── 生きた人の最期のひと言に、さまざまな感情が込められたエピソードが並びます。 ただの珍エピソードではなく、そこにあるのは「生きた証」と「去り際の美学」。 わたしがこの本を仕入れたのは、「死の向こう側にある“生の熱”」を感じたからです。 読み終えてふと、「私なら、誰に何を遺したいだろう」と考えてしまいました。 死を遠ざけずに見つめたい人へ── そして、人生を少し違う角度から眺めてみたいあなたに。 もし今、あなたの中にこの本の言葉が響くなら── そっとページをめくってみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。表紙と背にわずかなヤケ、スレがありますが、本文に目立つ傷みはありません。 丁寧に梱包し、静かな時間のお供としてお届けいたします。 <ロバート・S・メンチンさんについて> ロバート・S・メンチンは、『奇妙な遺言100』の著者として知られる人物ですが、その詳しい経歴は明らかにされていません。生没年や出身地、職業などの情報も公表されておらず、英語圏を含めた資料でも詳細は不明です。わかっているのは、世界中のユニークな遺言を収集・編集した編集者的存在であるということのみです。
-
地底旅行/海底二万里(東京創元社)ジュール・ヴェルヌ/窪田般弥訳【2冊セット】
¥1,000
【並/創元SF文庫27・16版】『地底旅行』+『海底二万里』|ジュール・ヴェルヌ セット(創元SF文庫) ▶ 花粉症でくしゃみが止まらないあなたに──「地上を離れて、どこか遠くへ行きたい」そんな気分の日に。 目はかゆいし、鼻はつまる。外はやわらかな陽射しなのに、花粉が飛び交っているせいでまるで楽しめない。 こんな季節、思わず「どこか、花粉の届かない場所へ行けたら…」なんて、夢見てしまいませんか? そんなあなたにお届けしたいのが、ジュール・ヴェルヌの代表作、『地底旅行』と『海底二万里』の二冊セットです。 地上の喧騒と花粉から逃れて、目指すは地球の中心と、海の底。 ネモ船長のノーチラス号に乗り込めば、そこはもう“花粉ゼロ”の世界。冷たく澄んだ水の中で、イソギンチャクのスープや海底で採れる砂糖を味わいながら、静かに世界を眺める──そんな想像をしているうちに、むずむずした気持ちまでどこかへ溶けていくようです。 『地底旅行』では、地層を抜けて未知の世界へ進んでいくスリルと発見に満ちた冒険が描かれ、 『海底二万里』では、ネモ船長とともに暗く静かな深海を旅しながら、地上とは異なる“もうひとつの世界”の美しさにふれることができます。 わたしがこのセットを仕入れたのは、「冒険とは、遠くへ行くことではなく、知らない世界に心をひらくことだ」とあらためて思ったからです。 季節に振り回されがちな日々も、ページをめくれば、深く静かな水中へと気持ちを連れていってくれる──そんな物語です。 呼吸がしづらい季節こそ、深く深呼吸できる物語を。 ネモ船長のように、ちょっぴり地上に疲れた気分のあなたに、そっと寄り添います。 どうぞ、あなたの“ノーチラス号”が見つかりますように。 そしてこのふたつの物語が、静かな場所へ導いてくれますように。 ※ どちらも創元SF文庫の愛蔵版 ・ 並本/経年にともなうやや日焼けあり ・『地底旅行』:27版(1994年1月10日発行)ISBN 9784488606024 ・『海底二万里』:16版(1994年10月21日発行)ISBN 9784488517048 丁寧に梱包し、クリックポスト等でお届けいたします。 <ジュール・ヴェルヌについて> ジュール・ヴェルヌ(1828-1905)はフランスの作家で、科学冒険小説の先駆者。法律を学ぶも文学に転向し、『海底二万里』『八十日間世界一周』などを執筆。未来を予見するような作品でSFに影響を与え、生涯執筆を続けた。
-
イソップ寓話集(岩波文庫)イソップ/中務哲郎訳
¥690
【非常に良い】『イソップ寓話集』岩波文庫 中務哲郎訳|心に残る古典寓話|古本・文庫 イソップ・著/中務哲郎・訳/岩波文庫/2023年5月8日 第33版/ISBN9784003210314 「いい話だけが、心に残るわけじゃない」 でも、時に痛いほど正直な話が、自分をふと立ち止まらせてくれることがあります。 〈北風と太陽〉〈ウサギとカメ〉──あまりにも有名な寓話たち。 けれどこの岩波文庫版では、イソップが本当に伝えたかった素朴で厳しい「人間の真実」が、あらためてくっきりと浮かび上がってきます。 私がこの本を選んだのは、短い言葉の中に、今を生きる私たちへのヒントが詰まっているから。 どのお話もすぐ読めるのに、なぜかあとから心に残る…。 そんな小さな“問い”がつまった、宝石箱のような一冊です。 最近、何かに迷ったり、人づきあいに疲れてしまったりしていませんか? もし、少しでも気持ちを整えたい日があるなら── この本が、あなたの中のやさしさと強さを、そっと思い出させてくれるかもしれません。 ※非常に良い状態の古本です(カバー・本文ともに美品)。 持ち運びやすい文庫サイズ。丁寧に梱包し、心を込めてお届けいたします。
-
ペスト(新潮文庫)アルベール・カミュ/宮崎嶺雄訳
¥600
【非常に良い・帯あり】『ペスト』カミュ|宮崎嶺雄訳・現代に響く不朽の名作|新潮社文庫・古本 アルベール・カミュ・著/宮崎嶺雄・訳/新潮社/2020年4月25日 第90刷発行/ISBN9784102114032/帯付き 「変わってしまった日常に、どう気持ちを置けばいいのか分からない」 そんなときに、そっと手に取っていただきたい本です。 アルジェリアの港町・オランに突如現れたペスト。 封鎖された街で、人々は恐れ、疑い、時に祈りながら、それでも生きていこうとします。 コロナ禍の頃、世界中でこの本が再び読まれたのも、決して偶然ではないと思います。 私自身もあの混乱の中で読みました。 不安や孤独、そして、目に見えないものと向き合う苦しさ──あの感情が、ページの奥に静かに重なっていました。 それでも、誰かのために立ち上がる人がいる。 その姿に、胸の奥がじんと温かくなるのです。 最近、なんとなく息苦しさを感じている方へ。 「こんな世界で、どう生きればいいんだろう」と思う方に、そっと差し出したい一冊です。 もし今、あなたの心のどこかにこの本の影が重なるなら── そのタイミングを、どうぞ大切にしてみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です(帯付き/カバー・本文ともに美品です)。 文庫サイズで携帯にも便利。大切に梱包して、心を込めてお届けいたします。
-
嘘から出た誠(岩波文庫)オスカー・ワイルド/岸本一郎 訳
¥350
【非常に良い・8版】『嘘から出た誠』オスカー・ワイルド|皮肉と優しさの短編劇|岩波文庫・古本 オスカー・ワイルド 著/岸本一郎 訳/岩波文庫/2019年2月7日 第8刷発行 「嘘が誰かを救うことも、あるのかもしれない──」 この物語に登場するのは、ちょっと不思議な人間模様。 “嘘”と“誠”という、誰の心の中にもあるテーマを、ワイルドが皮肉とユーモアで軽やかに描き出します。 私がこの本を選んだのは、「正しさ」だけではたどりつけない真実があることに、ふと気づかされたから。 言葉の軽やかさの中に、鋭いまなざしと、あたたかな余韻が宿っています。 日々の中で、迷いや葛藤を抱えている方へ。 この本は、思わぬ角度から心をほどき、新しい視点をそっと届けてくれるかもしれません。 どうぞ、気負わずにページを開いてみてくださいね。 ※《非常に良い》状態のお品です(カバー・本文に大きな傷みなし)。岩波文庫・第8刷(2019年)発行。 簡易クリーニングの上、丁寧に梱包して発送いたします。 「言葉には、不思議な力がある」── そう思わせてくれるような物語です。ユーモアの中にふとやさしさがにじむ一冊、どうぞご自分のペースで、ゆっくり味わってみてくださいね。
-
情事の終わり(新潮文庫)グレアム・グリーン/田中西二郎訳
¥420
【良好・新潮文庫】『情事の終わり』グレアム・グリーン|愛と信仰を描く名作|新潮文庫・良好本 「愛は終わっても、心は終わらない」── そんな余韻を胸に残す物語です。 グレアム・グリーンの代表作『情事の終わり』は、第二次世界大戦後のロンドンを舞台にした、大人の愛と信仰の物語。 作家モーリスと人妻サラの関係は、ただの不倫では終わりません。サラが神への誓いを胸に秘め、愛を断つ理由が明かされるとき、物語は“愛とは何か、信じるとは何か”という深い問いへと変わっていきます。 柚香の森がこの本を選んだのは、嫉妬や裏切り、祈りと救済といった矛盾を抱えながらも、人は愛に向き合い続けるのだと感じさせてくれたから。 深い余韻に浸りたい方へ。 この物語はきっと、あなた自身の「愛」と「信念」にも静かに触れてきます。 ※【良好】表紙にヤケあり。本文は良い状態です。 新潮文庫・第47刷(2006年2月10日発行) 「愛すること」と「信じること」のはざまで揺れる心。 この古典的名作が、あなたの心にも静かな問いを残してくれるはずです。
-
女の一生(新潮文庫)モーパッサン/新庄嘉章訳
¥700
【良好・新潮文庫】『女の一生』モーパッサン|ノルマンディーを舞台に描く人生の物語|新潮文庫 「人生って、思い描いた通りにはいかないものなのかもしれません──」 モーパッサンの名作『女の一生』は、19世紀ノルマンディーを舞台に、男爵令嬢ジャンヌの波乱に満ちた人生を描いた長編です。 修道院を出て夢に胸をふくらませた17歳の少女が、結婚、裏切り、財産の喪失、そして愛する人との別れを経験しながら、少しずつ成長していきます。 柚香の森がこの本を選んだのは、「喜びと悲しみを抱えてなお生きていく姿」が、私たち自身の人生にも重なって見えたから。 読み進めるうちに、「人生は思い通りにならなくても、そこに確かな意味がある」と静かに感じられるのです。 人生の浮き沈みに心を揺らしている方へ。 この物語が、あなたに寄り添い、やさしい余韻を残してくれるはずです。 ※【良好】経年によるヤケあり。通読に支障はありません。 新潮文庫・第83刷(1986年5月30日発行) 「幸せと苦しみが交錯するのが人生」──そんな普遍的なテーマを、ノルマンディーの美しい風景とともに味わえる一冊です。
-
狭き門(新潮文庫)アンドレ・ジッド/山内義雄訳
¥600
【良好・新潮文庫】『狭き門』アンドレ・ジッド|愛と信仰の物語|新潮文庫・良好本 それは、叶わぬ恋と信仰のはざまで揺れる魂の物語です。 幼なじみのジェロームとアリサ。 互いに深く愛し合いながらも、アリサは“神の国”を選び、地上の幸福を拒み続けます。 「狭き門より入れ」という聖書の一節に導かれたその生き方は、美しくも切なく、読む人の心に静かに問いを投げかけます。 この物語を書いたのは、1947年にノーベル文学賞を受けたフランスの作家、アンドレ・ジッド。 信仰と愛が交差する静かな悲劇を、繊細な筆致で描き出しています。 私は読みながら、胸の奥がぎゅっと締めつけられました。 恋すること、信じること、捧げること── そのすべてが、こんなにも深く、こんなにも静かな痛みをともなうのだと知りました。 読み終えたあと、心に祈りの余韻が残るような一冊です。 ※【良好】表紙にわずかな経年感あり 新潮文庫/第109刷(2010年6月15日発行) ISBN9784102045039 恋と信仰のはざまで揺れる心に、静かな祈りの余韻を残す物語。 どうぞ、あなたの読書時間に寄り添わせてください。 <アンドレ・ジッドについて> アンドレ・ジッド(1869–1951)は、フランスを代表する小説家・文芸批評家です。自由意志と宗教的道徳の葛藤、人間の欲望を描いた作品で知られ、代表作に『背徳者』『狭き門』『贋金づくり』などがあります。文芸誌NRFの創刊者でもあり、植民地主義や全体主義に批判的立場を貫きました。1947年ノーベル文学賞受賞。
-
ほんとうの自分(集英社文庫)ミラン・クンデラ/西永良成訳
¥810
【非常に良い・初版】『ほんとうの自分』ミラン・クンデラ|愛と老い・アイデンティティを描く|集英社文庫 静かに年を重ねることは、「変わっていく自分」と向き合うことでもあるのかもしれません。 ミラン・クンデラ『ほんとうの自分』は、更年期を迎えた女性の揺れる心を軸に、愛と老い、そしてアイデンティティの危機を描き出した物語です。 “わたしは、わたしのままでいいの?”──そんな問いが、読む人の胸の奥にそっと差し込んできます。 私がこの本を選んだのは、不安や変化のただ中にも「ほんとうの自分」は確かに息づいていると感じられたから。 夢と現実の境界があいまいになる世界で、自分自身を静かに見つめ直す読書体験が待っています。 年齢や立場にとらわれず、「自分らしさ」を探している方へ。 この物語が、あなたにやさしく寄り添ってくれるはずです。 ※【非常に良い】きれいな状態 集英社文庫・初版(2024年7月25日発行) ISBN9784087607925 「ほんとうの自分」とは、揺らぎや迷いの中に宿るものかもしれません。 どうぞ、心静かな読書時間に寄り添わせてください。 <ミラン・クンデラについて> ミラン・クンデラは1929年チェコ生まれの作家。プラハの映画芸術大学で教鞭をとりつつ文筆活動を開始し、1967年『冗談』で注目されました。政治的弾圧により1975年にフランスへ亡命、1984年『存在の耐えられない軽さ』で世界的名声を得ました。2023年に94歳で逝去。
-
トム・ジョウンズ(一)~(四)(岩波文庫)ヘンリー・フィールディング/朱牟田夏雄訳
¥3,980
【並・全4巻セット】『トム・ジョウンズ』全4巻セット|岩波文庫|初心者にも読みやすい18世紀イギリス文学 トム・ジョウンズ(一):27版 1992/2/26発行 トム・ジョウンズ(二):24版 1997/10/16発行 トム・ジョウンズ(三):19版 1992/2/26発行 トム・ジョウンズ(四):19版 1992/2/26発行 全4巻セット 裸本 天地小口ヤケ 本文は目立ったイタミなく、全体的に概ね良好です。 古典文学って、ちょっと難しそう──そう思っていませんか? でも『トム・ジョウンズ』は、思いがけず“今”の読者にもすっと入り込んでくる物語です。 18世紀のイギリスを舞台に、自由でおおらかな青年トムと、彼を取り巻く人々の姿がユーモアと風刺を交えて描かれます。 ときに語り手が読者に直接話しかけてくるような場面もあり、古典でありながら驚くほど軽やかで親しみやすい読み口なんです。 “本当の善さとは何か”“人はなぜ迷うのか”。 大きなテーマを扱いながらも、物語は温かく、どこかコミカルで、読み進めるうちに心がやわらぎます。 岩波文庫の全4巻セット。古典入門としてもぴったりの一冊です。 ※【並】全4巻セット/裸本/天地小口ヤケあり 本文は概ね良好(大きな書き込み・破れなし) 各巻発行年:①1992年 ②1997年 ③1992年 ④1992年 岩波文庫・朱牟田夏雄訳 清掃・除菌済み。丁寧に梱包して発送します 古典文学を読むのは初めてという方にも安心。 軽やかな文体で、人間味あふれる登場人物たちがすぐ身近に感じられる一冊です。 <ヘンリー・フィールディングについて> ヘンリー・フィールディング(1707–1754)は、18世紀イギリスの劇作家・小説家・風刺作家であり、後に治安判事としても活躍しました。風刺喜劇で名を上げたのち検閲法により劇作を断念し、法律家へ転身。代表作『トム・ジョウンズ』を含む小説で文学史に名を残し、警察制度の先駆けも築きました。
-
赤い唇(集英社文庫)マヌエル・プイグ/野谷文昭訳
¥1,150
【良好・初版】『赤い唇』マヌエル・プイグ/野谷文昭訳|集英社文庫 初版・良好 人間模様と愛憎劇 「恋も人生も、思い通りにはいかない」──そんな気持ちに寄り添う一冊です。 マヌエル・プイグの『赤い唇』(集英社文庫)は、アルゼンチンの小さな町での青年の死をきっかけに、女たちの愛や嫉妬、裏切りが浮かび上がる物語。手紙や会話、モノローグが織り交ぜられ、まるで人の心の中をのぞいているような感覚になります。 どろどろとした愛憎のはずなのに、読み終えると胸に残るのは、不思議な温かさ。人は悩み、揺れ動きながらも、それでも愛して生きていくのだと感じさせてくれます。 少し変わった構成ですが、読み進めるうちにじんわりと心に沁みてくる物語です。今、誰かの気持ちに振り回されて疲れている方に、そっと寄り添ってくれるかもしれません。 ※【良好】≪初版≫ 1994/11/25 発行 ISBN:9784087602443 表紙の背に劣化。天、地、小口に汚れアリ。 それ以外は読書には全く問題ありません。 <マヌエル・プイグについて> マヌエル・プイグは、1932年アルゼンチン生まれの作家です。映画に夢中だった少年時代を経て、映画監督を目指しましたが、小説家に転身。1960年代から作家として名を馳せ、『赤い唇』や『蜘蛛女のキス』で国際的に評価されました。政治的理由で亡命を余儀なくされ、1990年にメキシコで亡くなりました。独自の文体と現代的なテーマでラテンアメリカ文学に大きな影響を与えました。
-
【非常に良い・55版】『本を読む本』M・Jアドラー他|講談社学術文庫|読書法の名著|古本
¥710
『本を読む本』M・Jアドラー他|読書の基本と深め方を学べる名著|講談社学術文庫|古本本を読む本(講談社学術文庫) (M・Jアドラー、C・Vドレーン/外山滋比古、横未知子訳) ISBN4061592998 「本の読み方に自信がなくて…」「せっかく読むなら、もっと深く味わいたい」──そんなふうに感じたこと、ありませんか? 『本を読む本』(講談社学術文庫)は、そんな思いにそっと寄り添ってくれる一冊です。どんなふうに本を選び、どう読めば心に届くのか。読書の基本から応用までを、わかりやすく丁寧に教えてくれます。ページをめくるたびに、「本を読む」という行為そのものが、少しずつ深く、豊かになっていくように感じられるのです。 私自身も、この本を読みながら、ただ読むだけでは届かない“本の奥行き”のようなものに気づかされました。読書って、静かに心を耕す時間なんだなあと、あらためて思ったのです。 もっと本と仲良くなりたい方、読書を通して自分を育てたい方に、そっとおすすめしたい一冊です。よろしければ、あなたの読書の旅の一歩として、手に取ってみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。講談社学術文庫/55版(2015年発行)。ハードな使用感はなく、本文・カバーともにきれいです。防水梱包にて、心を込めて丁寧にお届けいたします。 <M・J・アドラー、C・V・ドレーンについて> M・J・アドラーはアメリカの哲学者・教育者で、対話を重視した古典教育を推進し、「グレートブックス運動」を展開。『ブリタニカ百科事典』の編集にも携わるなど、知の普及に貢献しました。共著者C・V・ドレーンも教育者・編集者として活躍し、ともに『本を読む本』を著しました。
-
愛の重さ(ハヤカワ文庫) アガサ・クリスティー/中村妙子訳
¥50
SOLD OUT
【並】(非常に良い/良好/並) 3版 1976/11/15 発行 背表紙イタミあり、経年のキズ、ヤケあり 読むには問題ありません(装丁絶版) 「愛することは、時に誰かの重荷になってしまう」──そんな痛みを、あなたも感じたことがあるでしょうか。 アガサ・クリスティーが“メアリー・ウェストマコット”名義で書いた『愛の重さ』は、そんな愛の裏側にある静かな哀しみを描いた物語です。 主人公ローラは、愛されることに飢えながらも、妹に深い愛を注ぎます。けれど、その愛はいつしか妹にとって重すぎるものとなってしまうのです。 善意や思いやりが、時に誰かを傷つけてしまう──そんな現実に、胸が締めつけられました。でもだからこそ、人と人との距離や、愛の伝え方について深く考えさせられる一冊でした。 「愛」とは、ただ優しいだけのものではない。 その複雑さに、そっと寄り添ってくれる物語です。 静かな余韻が心に残るこの本、ぜひあなたの手でめくってみてくださいね。 ◆本書について:「ミステリーの女王」として知られるアガサ・クリスティー。 けれどその筆は、名探偵の謎解きだけでなく、人の心の奥深くにも静かに届いていました。 『愛の重さ』は、彼女が“メアリー・ウェストマコット”という別名で綴った、家族や愛のすれ違いを描いた一冊なんです。 推理小説とは違い、姉妹の間にある愛と嫉妬、そして「与える愛」と「受け取る愛」の繊細な違いに光を当てています。 クリスティー自身の経験や、女性としてのまなざしが込められたこの物語は、読んだあとにふっと心の奥があたたかくなるような、不思議な余韻を残します。 謎ではなく、人の心にそっと寄り添うクリスティーの一面を、どうぞ味わってみてくださいね。 <アガサ・クリスティーについて> アガサ・クリスティー(1890–1976)は、「ミステリーの女王」と称されるイギリスの推理作家です。ポアロやミス・マープルを生み出し、長編・短編あわせて100作以上を執筆。世界で最も多く翻訳された作家としても知られています。薬剤師助手や旅の経験が作品に活かされ、推理小説界に不動の地位を築きました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
-
夢の本(河出文庫)ホルヘ・ルイス・ボルヘス/堀内研二訳
¥1,100
【非常に良い・初版】『夢の本』ボルヘス|幻想文学の迷宮へ誘う逸話集|河出文庫|古本・美品 ISBN9783094648555 眠りの中で、「これは現実? それとも夢…?」と、ふと戸惑ったことはありませんか。 『夢の本』は、幻想文学の巨匠ボルヘスが編んだ、夢にまつわる古今東西の物語集。 『千夜一夜物語』や『聖書』など、時を超えて語り継がれてきた夢の逸話が、静かに、そして妖しく心に降り積もっていきます。 私がこの本を仕入れたのは、日常のなかの“見えないもの”に、そっと目を向けたくなったから。 同じく幻想的な『砂の本』を読んだ方にも、きっと忘れられない読書体験になると思います。 現実と非現実の境界が少しだけほどけて、心がゆるやかに揺れるようなひとときを──。 まずは、気になる一編から旅してみてくださいね。 ※非常に良い状態の古本です。河出文庫/初版(2019年発行)。カバー・本文ともにきれいに保管されており、通読に支障はありません。 <ホルヘ・ルイス・ボルヘスについて> ホルヘ・ルイス・ボルヘス(1899–1986)はアルゼンチン出身の作家・詩人。幻想文学の巨匠として『伝奇集』『エル・アレフ』『砂の本』などで知られます。夢や迷宮、無限といったテーマを通して、現実と虚構の境界を揺さぶる独自の作風を確立。図書館司書としての経験や重病をきっかけに短編を執筆し、ポストモダン文学に大きな影響を与えました。エルサレム賞ほか国際的受賞多数。
-
ペドロ・パラモ(岩波文庫)フアン・ルルフォ/杉山晃・増田義郎訳
¥900
【良好・10版】『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ|死と記憶の幻想譚|岩波文庫|古本・良好 ISBN4003279115 静かな町・コマラに足を踏み入れたとき、不思議な感覚に包まれました。 それはまるで、生と死の境界に身をゆだねるような読書体験。 フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』は、亡き母の言葉に導かれ、父を探す青年フアンが、やがて“語り手”となるまでを描いた物語です。 生者と死者、記憶と現実が交錯するその世界に、私は何度も立ち止まりながらページをめくりました。 断片的な語りの中にひそむ深い余韻──この本を仕入れたのは、一度読んだだけでは終われない、そんな言葉の力に心を打たれたからです。 人生の意味を問い直したくなったとき、そっと寄り添ってくれる一冊。 静けさのなかにこだまする死者の声に、どうか耳をすませてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。岩波文庫/10版(2021年発行)。表紙にヨレがありますが、本文は通読に問題のないきれいな状態です。書影をご確認ください。 <フアン・ルルフォについて> フアン・ルルフォ(1917–1986)は、メキシコ・ハリスコ州生まれの小説家・写真家です。幼くして両親を亡くし、苦しい境遇の中で育ちながらも文学への情熱を抱き続けました。代表作『燃える平原』『ペドロ・パラモ』はいずれも少ない発表作ながら、ラテンアメリカ文学に深い影響を与え、20世紀スペイン語文学を代表する作家と評されています。写真家としても高い評価を受けました。
-
哀れなるものたち(ハヤカワ文庫)アラスター・グレイ/髙橋和久訳
¥1,250
【良好・4版】『哀れなるものたち』アラスター・グレイ|自由と再生の幻想小説|ハヤカワ文庫|古本 ISBN9784151201110 「私は自由である」──そう胸を張って言える日が、あなたにも訪れますように。 『哀れなるものたち』は、19世紀末のグラスゴーを舞台に、科学者によって新たな命を与えられた女性・ベラが、自分の意志と自由を探し求める物語です。 旅を通して社会の矛盾や偏見と出会いながら、彼女は「自分の人生を自分で選ぶ」ことの意味に気づいていきます。 そのまなざしは、読み手である私たちの価値観にもそっと問いかけてきます。 この本を仕入れたのは、「生きるとは何か」「自由とは何か」を、静かに、そして真っ直ぐに伝えてくれる力を感じたから。 心が少しもやもやしているとき、自分の輪郭を確かめたくなったときに── そっと開いてみてくださいね。 ※良好な状態の古本です。ハヤカワ文庫/4版(2024年発行)。本文は通読に支障ないきれいな状態ですが、小口にやや汚れが見られます。あらかじめご了承ください。 <アラスター・グレイについて> アラスター・グレイはスコットランド出身の小説家・画家・詩人・劇作家。グラスゴー美術学校卒業後、美術教師や脚本家としても活躍。代表作『ラナーク』『哀れなるものたち』で高い評価を受け、ウィットブレッド賞などを受賞。実験的な文体と独自の装画で、戦後イギリス文学を代表する作家と称されています。

