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囀る魚(西村書店) アンドレアス・セシェ/酒寄進一訳
¥760
良好(非常に良い/良好/並) 初版 ハードカバー 2016/6/1 発行 ISBN9784890137268 静かな街角の古書店で、ふと人生が動き出すような瞬間って、ありませんか? 『囀る魚』は、そんな心にやさしくしみわたる一冊なんです。 舞台はアテネの旧市街。本の世界が何より好きな青年ヤニスが、偶然足を踏み入れた小さな書店で出会ったのは、静かに本を愛する女店主・リオ。 ページをめくるように少しずつ心を開いていくふたりのやりとりに、私は胸がじんわりあたたかくなりました。 本って、ただ読むものじゃないんですよね。ときに人と人を結びつけて、日常に小さな奇跡を運んできてくれるんです。 本や本屋が好きな方、そっと心を整えたい方にこそ、ぜひ読んでいただきたい物語です。 あなたの心にも、やさしいさざ波が広がりますように──そんな願いをこめて、そっとおすすめします。 <アンドレアス・セシェについて> アンドレアス・セシェは、ドイツの作家・編集者。書店や本、文学をテーマにした作品を多く手がけており、代表作『囀る魚』では読書文化への愛情と繊細な人間描写が光る。詳細な経歴や受賞歴は公的情報が少なく、出版元による確認が望まれる。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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愛の重さ(ハヤカワ文庫) アガサ・クリスティー/中村妙子訳
¥1,100
【並】(非常に良い/良好/並) 3版 1976/11/15 発行 背表紙イタミあり、経年のキズ、ヤケあり 読むには問題ありません(装丁絶版) 「愛することは、時に誰かの重荷になってしまう」──そんな痛みを、あなたも感じたことがあるでしょうか。 アガサ・クリスティーが“メアリー・ウェストマコット”名義で書いた『愛の重さ』は、そんな愛の裏側にある静かな哀しみを描いた物語です。 主人公ローラは、愛されることに飢えながらも、妹に深い愛を注ぎます。けれど、その愛はいつしか妹にとって重すぎるものとなってしまうのです。 善意や思いやりが、時に誰かを傷つけてしまう──そんな現実に、胸が締めつけられました。でもだからこそ、人と人との距離や、愛の伝え方について深く考えさせられる一冊でした。 「愛」とは、ただ優しいだけのものではない。 その複雑さに、そっと寄り添ってくれる物語です。 静かな余韻が心に残るこの本、ぜひあなたの手でめくってみてくださいね。 ◆本書について:「ミステリーの女王」として知られるアガサ・クリスティー。 けれどその筆は、名探偵の謎解きだけでなく、人の心の奥深くにも静かに届いていました。 『愛の重さ』は、彼女が“メアリー・ウェストマコット”という別名で綴った、家族や愛のすれ違いを描いた一冊なんです。 推理小説とは違い、姉妹の間にある愛と嫉妬、そして「与える愛」と「受け取る愛」の繊細な違いに光を当てています。 クリスティー自身の経験や、女性としてのまなざしが込められたこの物語は、読んだあとにふっと心の奥があたたかくなるような、不思議な余韻を残します。 謎ではなく、人の心にそっと寄り添うクリスティーの一面を、どうぞ味わってみてくださいね。 <アガサ・クリスティーについて> アガサ・クリスティー(1890–1976)は、「ミステリーの女王」と称されるイギリスの推理作家です。ポアロやミス・マープルを生み出し、長編・短編あわせて100作以上を執筆。世界で最も多く翻訳された作家としても知られています。薬剤師助手や旅の経験が作品に活かされ、推理小説界に不動の地位を築きました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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不快な夕闇(早川書房) マーリケ・ルカス・ライネフェルト/國森由美子訳
¥1,790
良好(非常に良い/良好/並) 初版 ソフトカバー 2023/2/25発行 ISBN9784152102119 書籍自体は非常に良い状態ですが、表紙にスレあり、帯なしのため、良好にしました。 大切な人を失ったとき、心はどこへ行くのだろう――。 子どもの祈りが家族の運命を変えた、喪失と再生の物語。 この問いかけから始まる物語は、オランダの酪農家に生まれ育った10歳の少女ヤスの心の葛藤を描いています。 クリスマスの晩、ウサギを守りたい一心で、ヤスは「兄が死にますように」と祈り、その願いが現実になってしまうのです。 失われた兄の存在が、家族を深い悲しみに包み、ヤスはその痛みと向き合わせられます。 彼女が手放せない“赤いジャケット”が、やがて現実と空想の境界を曖昧にし、心の中で大きな変化が起こるんです。 この物語が描くのは、喪失と罪悪感、そして再生の希望です。 誰もが心の中に抱える、言葉にできない悲しみや痛み――それとどう向き合うかを静かに問いかけてくれます。 私自身もこの本を読み進めるうちに、心が少し軽くなったような気がしました。 もし今、胸の中に言葉にできない感情があるなら、この物語がそっと寄り添ってくれるかもしれません。 <マリーケ・ルカス・ライネフェルトについて> マリーケ・ルカス・ライネフェルト(1991年生まれ、オランダ)は、詩人・作家であり、詩集『仔牛の羊膜』でデビュー後、初の小説『不快な夕闇』で国内外で注目を集めました。2020年、29歳でブッカー国際賞を受賞し、世界的に認知されました。詩、小説、エッセイと幅広く活躍し、オランダ文学界の若き才能として高く評価されています。自身はノンバイナリーから男性として生きることを公表しています。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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リトルターン(集英社) ブルック・ニューマン/五木寛之訳 リサ・ダークス絵
¥730
良好(非常に良い/良好/並) 7版 ハードカバー 2002/3/23発行 ISBN4087812561 海辺を舞う小さな鳥、リトルターン。 そのひと夏の物語に、私は思わず『かもめのジョナサン』を思い出しました。 どちらも、自分の力で空を飛び、新しい世界へと踏み出す──そんな“飛翔の物語”なんですよね。 そして、どちらも五木寛之さんが訳しているのも嬉しい偶然。言葉の一つひとつがやさしく、心にすっと入ってきます。 『リトルターン』は、海辺に生きる小さなコアジサシの絵本。 初めての飛行、嵐との出会い、仲間とのつながりを経て、少しずつ大人になっていく姿が描かれています。 小さな存在でも、未来に向かって羽ばたけるんだというメッセージが、静かに心に響いてきます。 「一歩を踏み出す勇気がほしい」「誰かの背中をそっと押したい」──そんなとき、この絵本はきっと寄り添ってくれるはずです。 『かもめのジョナサン』とあわせて読めば、より深く“自由に生きること”を考えられるかもしれません。 どちらも、柚香の森にてご用意しております。よかったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。 <ブルック・ニューマンについて> ブルック・ニューマンは、絵本『リトルターン(Little Tern)』の作者として知られる絵本作家です。物語は寓話形式で描かれ、イラストはリサ・ダークスが手がけ、日本語訳は作家・五木寛之が担当しています。現時点では、ニューマンの出身地や他の著作など、詳しい経歴は日本語では明らかにされていません。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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二都物語(新潮文庫) チャールズ・ディケンズ/加賀山卓朗訳
¥810
良好(非常に良い/良好/並) 5版 2019/3/20発行 ISBN9784102030141 「あれは最高の時代であり、最悪の時代であった」——そんな言葉で幕を開ける『二都物語』。 この物語には、フランス革命という激動の時代に翻弄されながらも、愛し、悩み、希望を探し続けた人々の姿が描かれているんです。 ロンドンとパリ、ふたつの都市を舞台に繰り広げられるのは、貴族としての運命を背負うチャールズ、彼に瓜二つの孤独な弁護士シドニー、そして無実の父と再会したルーシーの、切なくも強い絆の物語。 読み進めるうちに、人間の尊厳や無償の愛、そして自己犠牲の尊さに、胸がぎゅっと締めつけられるようでした。 歴史の波に飲まれそうになりながらも、希望を捨てずに歩む彼らの姿は、今を生きる私たちにも大切なことを静かに教えてくれます。絶望のなかにも、ほんの小さな光はあるのだと——。 もし今、時代の波に心が揺れているなら、ぜひこの物語にふれてみてください。あなたの心に、そっと寄り添ってくれるはず。 <チャールズ・ディケンズについて> チャールズ・ディケンズ(1812–1870)は、ヴィクトリア朝時代を代表するイギリスの作家です。少年時代に父の破産で工場労働を経験し、社会の弱者への深いまなざしを作品に込めました。記者を経て作家デビューし、『オリバー・ツイスト』『二都物語』など数々の名作を残しました。社会批判と人間愛に満ちた筆致で、国民的作家と称されました。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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阪急電車(幻冬舎) 有川浩
¥500
非常に良い(非常に良い/良好/並) 51版 2018/4/20発行 ISBN9784344415133 阪急今津線を舞台に、片道わずか15分の電車の中で、誰もが心に抱える小さな悩みや孤独が、思いがけないやさしさと出会う――そんな物語です。 元カレの結婚式に複雑な思いを抱えるOLの翔子、DV彼氏との関係に悩む女子大生のミサ、ママ友との付き合いに疲れを感じる主婦の康江……。それぞれが抱える心のもやもやが、同じ車両で交わされるささやかな言葉や仕草によって、少しずつ変わっていきます。全16話を通して描かれるのは、「他人の優しさが連鎖する瞬間」のあたたかさ。 たった14分の乗車時間でも、人は誰かの人生のきっかけになれる。そんな気づきが、ふっと胸に残ります。悩みや孤独は、誰もがひそかに抱えているものなのだと、そっと教えてくれるこの本。何気ない日常の出会いや景色が、こんなにも尊いものだったのかと、読み終えたあとに優しい視点が心に芽生えるかもしれません。 もし、今ちょっと人間関係に疲れていたり、誰かの言葉に救われたことがあるなら―― あるいは、通勤電車の中でふと「この人にも物語があるのかな」と想像したことがあるなら―― きっとこの本は、あなたの心の片隅に静かに寄り添ってくれます。 今日の帰り道、いつもの電車の中で、ちょっとだけまわりを見渡してみませんか? この一冊が、その景色にそっと物語を灯してくれるかもしれません。 <有川ひろさんについて> 有川ひろさん(旧名・有川浩)は高知県出身の作家。2003年『塩の街』でデビュー。『図書館戦争』『阪急電車』などで人気を博す。「有川」は書店で棚の前方に並ぶように「あ」行を意識してつけられたペンネーム。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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ほとけの心は妻ごころ(角川文庫) 田辺聖子
¥480
良好(非常に良い/良好/並) 改版初版 2020/7/25 発行 ISBN4041096772 『ほとけの心は妻ごころ』は、田辺聖子さんが描く、昭和の夫婦の物語を集めた短編集です。登場する夫たちは、まあ、正直なところ「ろくでもない」と言いたくなるような人ばかり。でも、妻たちはそんな夫を切り捨てるでもなく、呆れながらも、どこか諦めと愛情が入り混じったまなざしで寄り添っています。 たとえば、美男子を気取る夫に「美しさなんて、見慣れるものよ」と静かに悟る妻の話。ワガママでどうしようもない夫を、それでも見捨てきれない妻の心の揺れ。どの物語も、思わず「わかるなあ」と頷きたくなるような、夫婦の機微を見事に描いています。 田辺聖子さんの語り口は、ユーモアがあって、読んでいると気持ちがほぐれてくるんです。 夫婦だけでなく、人と人との関係って、完璧じゃなくてもいいんだな、と思わせてくれる。大切なのは、相手の「どうしようもなさ」を、少し肩の力を抜いて受け止めることなのかもしれません。 結婚している方も、そうでない方も、「ああ、こういうことってあるよね」と共感しながら楽しめる一冊です。肩肘張らずに、くすっと笑いながら読んでみてくださいね。 <田辺聖子さんについて> 田辺聖子(1928-2019年)さんは大阪出身の作家。『感傷旅行』で芥川賞受賞後、多くの文学賞を受賞し、紫綬褒章や文化勲章も受章。ユーモアあふれる文体と古典文学への造詣で知られ、小説やエッセイ、古典の現代語訳を手がけた。
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巨女(徳間文庫) 吉村萬壱
¥600
非常に良い(非常に良い/良好/並) 4版 2023/9/25発行 ISBN9784198941499 ◆2015年 第22回 島清恋愛文学賞受賞作品 『巨女』は、吉村萬壱さんが描く、愛と献身の極限を問う物語です。 妻が巨大化していく奇妙な現象に直面する主人公。 これはただの奇想小説ではなく、愛することの重さ、そして介護の現実に静かに向き合う一冊なんですが、第11回島清恋愛文学賞受賞作でもあり、文学的感性が培われる物語だと思います。その衝撃的な世界に、一歩踏み込んでみませんか? <吉村萬壱さんについて> 吉村萬壱(よしむらまんいち)さん(1961年生)は、大阪育ちの小説家。高校教諭を経て52歳で専業作家に。2001年「クチュクチュバーン」で文學界新人賞受賞、2003年「ハリガネムシ」で芥川賞受賞。退廃的でグロテスクな作風が特徴。エッセイ執筆も。
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ジョン万次郎漂流記 本日休診(角川文庫)・黒い雨(新潮文庫)/井伏鱒二
¥700
※2冊セットです この二冊をセットで届けたい──その意味を、柚香の森の店主としてお伝えさせてください。 『黒い雨』は、戦争と原爆というどうしようもない悲しみの中で、それでも日常を守ろうとする人たちの姿を描いた、静かで深い物語です。読むたびに、「生きること」の意味をあらためて考えさせられるんですよね。 そして『本日休診/ジョン万次郎漂流記』は、その対極のようでいて、実はどこか通じるものがあるんです。たとえば、未知の世界に投げ出されながらも、前を向いて生きていこうとする力。万次郎が経験した漂流と再生の物語は、過酷な現実に立ち向かう人間のたくましさを教えてくれます。 どちらも、異なる時代や状況に置かれながらも、「人が生きるとはどういうことか」を私たちにそっと語りかけてくれるんです。 だからこそ、戦争の理不尽さと、希望の芽吹きを対にして、この二冊を届けたくなったんです。悲しみの中にあるあたたかさと、困難の先にある希望。ページをめくるたびに、心に残る“何か”がきっとあると思いますよ。 ●ジョン万次郎漂流記 本日休診/井伏鱒二 (角川文庫) 良好(非常に良い/良好/並) 19版 1995/5/30発行 天、小口に経年によるヤケあり。読むには問題ありません。 ISBN4041076013 ◆1938年 第6回 直木賞受賞作品 嵐に流され、言葉も文化も通じない異国へ──そんな絶望的な状況でも、希望の灯を手放さなかった少年がいました。 井伏鱒二の『ジョン万次郎漂流記』は、わずか十五歳で土佐から鳥島へ漂流し、やがてアメリカで学び、再び日本の未来に貢献した万次郎の物語です。 初めて読んだとき、万次郎のひたむきさに胸を打たれました。 未知の世界に飛び込む勇気や、異文化との出会いが人をこんなにも成長させるんだと、静かに励まされたんです。 人生が思うようにいかないとき、「この先に何があるんだろう」と不安になったとき── この物語は、そっと背中を押してくれます。 本の言葉が心に寄り添い、迷いの中にあるあなたにもきっと、小さな光を届けてくれますよ。 よかったら、ページを開いてみませんか? 万次郎の旅が、あなた自身の一歩になるかもしれません。 ●黒い雨/井伏鱒二(新潮文庫) 51版 1994/6/5発行 天、小口、地に経年によるヤケあり。読むには問題ありません。 ISBN4101034060 ◆1966年 野間文芸賞作品/文化勲章受章 雨音が静かに響く午後に、ふと手に取ってほしい一冊があります。井伏鱒二さんの『黒い雨』──これは、広島の原爆投下後を生きる人々の姿を、淡々と、しかし深い哀しみとともに描いた物語なんです。 物語の舞台は、広島市の東部、小さな村。主人公たちは、ただ静かに生きようとしていただけなのに、原爆はその日常と未来までも奪ってしまったんですね。私が読んでいて胸を打たれたのは、戦争が「命」だけでなく、「縁」や「希望」まで断ち切ってしまうということ。そして、そんな中でも家族を想い合うあたたかさが、ページのあちこちにそっとにじんでいたんです。 本は、過去を知るだけでなく、自分自身を見つめ直す時間もくれます。この物語を読んだ後は、きっと今ある日常や、そばにいる人の尊さを、いつもより深く感じられると思います。 よければ、あなたの静かな時間に寄り添わせてあげてくださいね。 <井伏鱒二について> 井伏鱒二(1898-1993)は広島県生まれ。早稲田大学で文学を学び、同人誌でデビューしました。『山椒魚』や『黒い雨』など、ユーモアと哀感を織り交ぜた作品で知られる。直木賞や文化勲章を受章し、昭和を代表する文豪として今も愛されています。
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個人的な体験 純文学書下ろし特別作品(新潮社) 大江健三郎
¥860
並(非常に良い/良好/並) ハードカバー 13版 1969/9/30発行 函・帯あり。経年による函背、天、地ヤケ・シミあり。 書籍自体は良好 『個人的な体験 純文学書下ろし特別作品』(新潮社)は、大江健三郎が自身の経験をもとに描いた、深い葛藤と再生の物語。 障害を持つ息子の誕生に揺れる主人公の心が、まるで自分のことのように響いてくるんです。人生の選択に迷うとき、そっと寄り添ってくれる一冊。 言葉の一つひとつが胸に残る、純文学ならではの味わい深さを感じてみませんか? ゆっくりと、この物語の世界に浸ってみてくださいね。 <大江健三郎さんについて> 大江健三郎さん(1935-2023)は愛媛県生まれの作家。東京大学卒業後、「飼育」で芥川賞を受賞。代表作に「個人的な体験」「万延元年のフットボール」など。1994年にノーベル文学賞を受賞し、日本文学に大きな影響を与えました。
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palmstories あなた(palmbooks) 津村記久子・岡田利規・町田康・又吉直樹・大崎清夏
¥1,280
非常に良い(非常に良い/良好/並) 初版 2023/8/30発行 ハードカバー 寸法 : 11 x 2 x 13.7 cm (てのひらサイズです) ISBN9784910976013 『palmstories あなた』は、津村記久子さんや岡田利規さん、町田康さん、又吉直樹さん、大崎清夏さんなど、5人の作家が紡いだ短編小説の集まりです。 それぞれの作品が、日常のちょっとした瞬間に感じる感情や人との繋がりを優しく描いています。 特に「あなた」というテーマを通して、心の中で大切なものを改めて見つめることができるかもしれません。どこかで誰かと繋がっている感覚を感じたくなったとき、ふっと手に取ってみたくなる一冊だと思います。私も読んで、心があたたかくなりました。 あなたにも、きっと素敵な発見があるはずです。どうぞ手に取ってみてくださいね。 ・津村記久子『六階を見習って』:閉店間近の生活雑貨店への感謝を綴る物語 ・岡田利規『一月、生暖かい月曜日の午後のこと』:些細な出来事から忘れがたい印象を得る瞬間を描く物語 ・町田康『言ひ譯』:物書きが編集者に作品が書けない言い訳をする中で展開する物語 ・又吉直樹『行列』:新しい街で不思議な行列に並ぶ「あなた」の体験 ・大崎清夏『眼鏡のバレリーナのために』:恋人との別れを機に隣人の存在に気づく物語
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カモメに飛ぶことを教えた猫(白水社) ルイス・セプルベダ/河野万里子訳
¥50
SOLD OUT
良好(非常に良い/良好/並) 17版 1999/9/20 発行 ハードカバー ISBN4560046530C0097 表紙にスレ、汚れあり 『カモメに飛ぶことを教えた猫』は、ルイス・セプルベダが描く、やさしくてあたたかい物語です。 黒猫ゾルバが、母を失ったカモメの雛に寄り添い、飛ぶことを教えようとする姿は、「できるはずがない」と思うことにも、一歩踏み出してみようと思わせてくれるんです。 種を超えた友情や、約束を守ることの大切さに、じんわりと心があたたまる一冊。 読後、そっと背中を押されるような気持ちになるかもしれません。 <ルイス・セプルベダさんについて> ルイス・セプルベダさん(1949-2020)はチリ生まれの作家。社会主義運動に関わり、ピノチェト政権下で投獄・国外追放を経験。欧州で執筆を続け、『ラブ・ストーリーを読む老人』で世界的に注目される。代表作『カモメに飛ぶことを教えた猫』はロングセラーに。
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記憶の中の一番美しいもの(講談社) カレル・ファン・ローン/長山さき訳
¥800
【良好】(非常に良い/良好/並) 表紙にスレあり ハードカバー ≪初版≫2002/11/30発行 世界の18カ国に翻訳された世界的ベストセラー小説。 『記憶の中の一番美しいもの』はカレル・ファン・ローンによる父と子の物語です。 妻を亡くしたアーミンは、自分が子どもを作れない病気であり、息子ボウが実は誰の子かという疑問に悩みます。 ボウへの深い愛情と血のつながりがないことへの葛藤が丁寧に描かれています。 この本を読むと、家族の絆が血縁を超えてどれほど強いものであるかを改めて感じます。 記憶と現実の間で揺れる登場人物たちの心情に触れ、愛と責任、人間関係の複雑さについても深く考えさせられます。 親子のつながりについて考えたい方にぴったりの作品です。静かな感動が心に残りますよ。
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犬と私 新装版(三月書房) 江藤淳
¥800
良好(非常に良い/良好/並) 新装版初版 1999/10/15発行 ISBN9784782601654 ハードカバー 表紙、地、フチにシミ少あり 『犬と私』は、3匹のコッカー・スパニエルとの24年にわたる暮らしを描いた心温まるエッセイ集です。 子供がいなかった江藤夫妻が「家族」として迎えた犬たちとの日々には、喜びも悲しみも詰まっています。 著者特有の繊細な観察と、妻・慶子さんの挿絵が、物語に優しい温かみを添えています。犬好きな方も、そうでない方も、動物と人の絆の深さを感じられる一冊です。 読めば、日々の小さな幸せの大切さに気づけるかもしれません。 「犬と私」で、愛情豊かな時間を見つけてみませんか? <江藤淳さんについて> 江藤淳さん(本名:江頭淳夫、1932年生まれ)は日本を代表する文芸評論家。慶應義塾大学卒業後、1956年『夏目漱石』で注目され、以降『漱石とその時代』などで数々の賞を受賞。評論を通じて日本文学と戦後社会に大きな影響を与えました。
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若草物語(新潮文庫) オールコット/松本恵子訳
¥490
良好(非常に良い/良好/並) 22版 2020/3/5 発行 ISBN9784102029039 『若草物語』は、心温まる家族の絆と成長の物語。 4人姉妹が困難に立ち向かいながらも、お互いを支え合い、夢を追いかける姿に胸が熱くなりますよ。 私も初めて読んだとき、ジョーの強い意志に共感し、彼女が作家として成長する姿に励まされました。たまに涙もありましたが、それ以上に温かい気持ちで満たされたのです。 この本を手に取ったとき、きっとあなたも、自分自身の成長を見つめ直すきっかけになると思います。 家族や友人との絆を再認識できる、そんな一冊です。 読むたびに心がほっこりするこの名作、ぜひ手に取って、あなた自身の「若草物語」を感じてみてくださいね。 また、この本は150年以上も読み継がれている名作で、時代を超えて愛され続けている理由がここにあります。家族や友情の大切さ、そして自分を大切にしながら周りを思いやる心を教えてくれますよ。 きっと、あなたの心に寄り添い、人生の指針となる一冊になるはずです。 <ルイーザ・メイ・オルコットについて> ルイーザ・メイ・オルコット(1832年生まれ)は、アメリカの作家で、代表作『若草物語』で有名です。家計を支えるために執筆を始め、1860年代に作家として成功。ペンネームA・M・バーナードでスリラーも執筆し、生涯で30冊以上の本と300篇以上の作品を残しました。
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父と子(新潮文庫) ツルゲーネフ/工藤精一郎訳
¥490
非常に良い(非常に良い/良好/並) ≪2版≫1998/11/10発行 親と子、世代の違いに戸惑ったことはありませんか? 『父と子』は、そんなすれ違いに静かに光を当ててくれる一冊なんです。 舞台は19世紀のロシア。旧い価値観を大切にする父親世代と、新しい思想を掲げる子ども世代がぶつかり合います。 主人公のバザーロフは、「すべてを否定する」ことで自分を守ろうとしますが、その奥には揺れる心と、どうしようもなく人を思う気持ちがあるんですよね。 読んでいると、私たちの時代にも通じる問いがそっと胸に届きます。 「信念を貫くってどういうこと?」「家族って、何なんだろう?」 本の言葉が、そんな問いかけに寄り添ってくれるんです。 もし今、誰かとの距離に悩んでいたら――この物語が、静かに心をほぐしてくれるかもしれません。 <イワン・ツルゲーネフについて> イワン・ツルゲーネフ(1818–1883)は、19世紀ロシアを代表する文豪のひとりです。貴族の家に生まれ、ベルリン大学で哲学を学んだのち、ロシアの社会問題や思想を小説に反映させました。代表作『父と子』『猟人日記』『初恋』などを通じて、農奴制批判や世代間の対立を描き出し、繊細な心理描写に優れた作品群は今も世界中で愛読されています。晩年はパリを拠点に過ごしました。
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〖新装版〗父の詫び状(文春文庫) 向田邦子
¥530
良好(非常に良い/良好/並) 44版 2022/10/5 発行 家族って、不器用で、すれ違ってばかりなのに──それでも、やっぱり愛おしい存在なんですよね。 向田邦子さんの『父の詫び状』を読んでいると、そんな想いがじんわり湧いてきます。昭和の頑固なお父さんと、それを見守る家族たちの姿が、ユーモアと温かさに包まれて描かれていて、読みながら何度も「わかるなあ」と頷いてしまいました。 とくに印象的だったのは、謝れない父の不器用な愛情。その裏にある思いやりに気づいたとき、胸の奥がじんとしました。言葉にしなくても伝わるものって、たしかにあるんですね。 この本には、懐かしい朝の食卓や、静かな日常の中にある家族の絆が、丁寧に綴られています。本のページをめくるたび、心がやさしく整っていくような読書時間でした。 もし今、家族との距離感に悩んでいるなら、ぜひ一度、手に取ってみてくださいね。心の中に、小さな灯りがともるような一冊です。 <向田邦子さんについて> 向田邦子(むこうだ くにこ)さんは、1929年に東京で生まれ、実践女子専門学校を卒業後、映画雑誌の編集者として働き始めました。1960年代からはテレビドラマの脚本家として活躍し、「七人の孫」などで名を馳せ、1980年には直木賞を受賞。その後、エッセイや小説でも成功を収めました。1981年に51歳で事故により急逝し、功績を称えて「向田邦子賞」が創設されました。
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夏の陰(角川書店) 岩井圭也
¥900
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2019/4/26 発行 ソフトカバー 『夏の陰』は、加害者家族と被害者家族の痛みを鋭く描いた物語です。 立てこもり事件の犯人の息子・倉内岳。岳を助けようとして命を落とした機動隊員の息子・辰野和馬。 二人は、それぞれの父親にまつわる深い傷を抱えながら、剣道を通じて出会い、成長していきます。 この物語は、加害者家族と被害者家族の心の葛藤を、二人の息子を通して私たちに突きつけてきます。特に印象的なのは、剣道の試合で対立する場面。表紙に描かれた剣道のシーンが、二人の心のぶつかり合いを象徴しているかのよう。 心にずっしりと響く重い物語ですが、その中に描かれる二人の心理描写が本当に秀逸で、ぐんぐん引き込まれます。 岩井圭也さんがこの物語をここまで書き切ったことに、心から感動します。 『夏の陰』を手に取ることで、加害者と被害者、それぞれの家族がどんな心の葛藤を抱えているのか、そしてその痛みをどのように乗り越えていくのかが、あなたの胸に深く残るでしょう。読んだ後、きっと自分自身の心に向き合いたくなるはずです。 人の心の奥深さに触れる、思わず手に取りたくなる一冊。 <岩井圭也さんについて> 岩井圭也(いわいけいや)さんは、大阪府枚方市出身の小説家で、北海道大学農学部を卒業後、2018年に『永遠についての証明』で作家デビュー。幅広いジャンルで作品を発表し、『裂果』で小島信夫文学賞、同年には野性時代フロンティア文学賞を受賞しました。現在37歳、神奈川県在住です。さんは、大阪府枚方市出身の小説家で、北海道大学農学部を卒業後、2018年に『永遠についての証明』で作家デビュー。幅広いジャンルで作品を発表し、『裂果』で小島信夫文学賞、同年には野性時代フロンティア文学賞を受賞しました。現在37歳、神奈川県在住です。
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無人島の二人(新潮社) 山本文緒
¥1,350
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 2版 2022/11/5 発行 ソフトカバー 人生の終わりが見えたとき、あなたは誰と、どんなふうに日々を過ごしたいと思いますか? 『無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―』は、作家・山本文緒さんが、余命を告げられてからもなお、最期のその日まで言葉を綴った日記です。 コロナ禍の静けさの中、まるで無人島にふたりきりで流れ着いたかのような夫婦の時間。 そこには、痛みや不安だけでなく、小さな笑いや、湯気の立つごはんの温かさ、そばにいる人への静かな感謝が描かれています。 私も読みながら、あたりまえと思っていた日常が、どれほど愛おしいものかに気づかされました。 人生の終わりを見つめることで、むしろ「今」がよりはっきりと輝いて見える──そんな気づきをくれる一冊です。 どうかこの本が、あなたの心にも、やさしい灯りとなりますように。そっと開いてみてくださいね。 <山本文緒さんについて> 山本文緒さんは1962年、横浜市生まれ。神奈川大学卒業後、証券会社に勤め、1987年に『プレミアム・プールの日々』でデビュー。少女小説から一般文芸へと転身し、1999年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年に『プラナリア』で直木賞を受賞しました。日本を代表する作家として、多くの作品を生み出しました。2021年、58歳で逝去。
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愛の重さ(ハヤカワ文庫) アガサ・クリスティー/中村妙子訳
¥820
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪2版≫ 2010/11/15 発行 『愛の重さ』は、アガサ・クリスティーが「メアリー・ウェストマコット」の名で書いた最後の作品。 ミステリーとは異なり、心にそっと寄り添うような物語です。 主人公ローラは、両親の愛を感じられず、妹シャーリーに愛を注ぐことで自分の存在価値を見出します。でも、愛しすぎることで相手を縛ってしまうこともあるのですね。 愛することと愛されることのバランス、家族との関係など。 私も、ふと立ち止まって考えさせられました。もしかしたら、私の愛情も誰かにとって重すぎるものかもしれないし、わかってもらえてないんじゃないか?って。そんな不安を感じたとき、この本はそっと答えをくれる気がするんですよね。 何より、この物語は自分自身と向き合える時間を与えてくれますよ。 静かで温かな余韻を、あなたも感じてみませんか?
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そういうふうにできている(新潮文庫) さくらももこ
¥500
【並】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1999/7/1 発行 経年劣化 天、小口ヤケあり(写真の通りです) 読むには問題ありません。 『そういうふうにできている』は、さくらももこさんが自身の妊娠から出産までをユーモア満載でつづった心温まるエッセイです。 妊娠初期の衝撃的な発覚から、悪阻や便秘との戦い、出産に至るまでの喜怒哀楽をリアルに描きながらも、さくらさんの軽妙な筆致でつづられていて、読むたびに思わず笑顔がこぼれます。 妊娠や出産に対する不安や疑問があっても、この本を読めばきっとその気持ちが少し軽くなりますよ。子育てをする人、まだ経験していない人、どちらにも響くものがあるでしょう。 実際、私は出産経験がないのですが、「人間って、そういうふうにできているんだな」と、日々の小さな悩みが少し楽に感じられるようになったんですよね。 きっと、あなたの心をほっこりさせてくれる、そんな一冊だと思います。 <さくらももこについて> さくらももこ(1965–2018)は、静岡県出身の漫画家・エッセイストです。『ちびまる子ちゃん』で国民的な人気を博し、作詞家としても「おどるポンポコリン」で日本レコード大賞を受賞。エッセイでも『もものかんづめ』など数々のベストセラーを生み出し、ユーモアとやさしさあふれる表現で多くの人に愛され続けています。 ※丁寧な梱包を心がけております。簡易包装ですが、防水・緩衝材で保護してお届けいたします。
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たったひとつの冴えたやりかた(早川書房) ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/朝倉久志訳
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪27版≫ 2017/2/15 発行 『たったひとつの冴えたやりかた』は、まるであなた自身の冒険のような物語なんですよね! 16歳の少女コーティーが、宇宙船で未知の星へと旅立ちます。 その道中で出会った異星の存在との友情が描かれていて、あなたもきっと、心の中で「私もこんなふうに新しい世界を知りたい」と感じるはずです。 コーティーの勇気、そして相手を理解しようとする心の温かさに、共感できる瞬間がきっとあると思います。 どんなに違う存在でも、心が通じ合う瞬間がある、そんなことを教えてくれる一冊です。 冒険心や友情、そして自分を超えていく力を感じたいあなたにぴったり。 この本を手に取れば、きっと新しい視点が広がり、心が軽くなることでしょう。
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あたしの一生 猫のダルシ―の物語 a CAT’S life(飛鳥新社) ディー・レディー/江國香織訳
¥860
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2000/7/19発行 ハードカバー 背表紙ヤケあり その他は良好です 『あたしの一生 猫のダルシ―の物語』は、ダルシ―という猫の17年間の生涯を描いた感動的な物語です。 彼女が見つめる世界は、愛と喜びに溢れ、時に切ない瞬間も。 飼い主との深い絆を猫の視点で描かれていて、動物との共生や生きることの意味について考えさせられるんですよね。 この本を読むことで、ペットを飼う喜びと責任、そして愛の本質を再認識できます。 江國香織さんの訳が、ダルシ―の心情を豊かに表現しており、まるで彼女の目線で世界を感じているかのよう。 猫を愛するすべての人に読んでほしい一冊です。 あなたもこの愛の物語に心を癒されてみてはいかがでしょうか? あなたの心に、永遠に残る17年間の愛の物語。 この本を読めば、あなたの猫との絆がさらに深まること間違いなしデス!
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星の子(朝日新聞出版) 今村夏子
¥430
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪7版≫2020/9/30発行 第39回野間文芸賞受賞作品 『星の子』は、今村夏子が描く、家族愛と信仰の間で揺れる少女の成長の物語です。 主人公・林ちひろは、中学3年生の病弱な少女。彼女の両親は、彼女の健康を願うあまり新興宗教に傾倒し、次第に家族の生活が変わっていきます。 ちひろはその変化を淡々と見つめながら、次第に自分自身を理解し始めるんですよね。 この本を読むことで、信仰と家族愛の複雑な関係に触れ、新たな視点から人間関係や社会を見つめ直すきっかけが得られるでしょう。ちひろの成長を見守るように、あなた自身も心の奥底で何かを感じ取るはずです。 『星の子』を読んだ時、私は思わず「これが今の自分にぴったりだ!」と感じたのは、いろんなことを見直したいときだたからです。 もし、あなたが今の自分を少しでも見つめ直したいと思っているなら、この本がきっと心に響くと思います。