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【非常に良い・初版】『宰相A』田中慎弥｜新潮文庫｜近未来・風刺文学｜古本

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『宰相A』田中慎弥｜異世界×風刺×日本論｜新潮文庫｜古本・非常に良い

「現実じゃないはずなのに、どこか“今”を思い出す」──

『宰相A』は、異様で不穏な「もうひとつの日本」を舞台に、元作家Tが翻弄されていく物語です。
白人に支配された社会、「旧日本人」として分類される人々──その中で、Tは「伝説の宰相」の影に絡めとられていきます。

現実のようでいて、夢の中のような重たい読後感。読んでいる間、私はずっと問いかけられているような気がしてなりませんでした。「この国は、どこへ向かっているのだろう？」と。

もし最近、世界の“輪郭”が揺らいで見えるような日々を過ごしているなら──

田中慎弥さんの鋭く静かなまなざしが、今の社会に潜む違和感を映し出してくれるかもしれません。
そっと、ページをめくってみてくださいね。

※2017年12月初版／新潮文庫／ISBN: 9784101334844
※非常に良い状態の古本です。カバー・本文ともにきれいで、焼け・書き込み・折れ等ありません。
丁寧に梱包し、心を込めてお届けします。

＜田中慎弥さんについて＞
田中慎弥（1972年生）さんは山口県出身の小説家。2005年『冷たい水の羊』で新潮新人賞を受賞しデビュー。2012年『共喰い』で芥川賞を受賞。『蛹』で川端康成文学賞と三島由紀夫賞を同時受賞するなど、鋭い社会批評と独自の作風で高く評価されている。