どきん 谷川俊太郎少年詩集(理論社) 谷川俊太郎
¥50
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) ハードカバー 79版 1991/10月 発行 大人でも子供に帰れる。 きっと幼い頃ってこういう風に純粋で、説明するにも抽象的で、でも自分の中ではこういうう風に感じているっていう『気持ち』を説明してくれるような詩集。 小学生の頃の歌の歌詞が出てきます。 この『感じ』を表現するのに、こんな感じだったなぁ。 そう、そう、そんな感じ! 谷川俊太郎さんの詩は制限なく広がってゆく人間の優しさに満ちている。
文學界 2021年5月号(文藝春秋) 文藝春秋
¥1,600
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2021/5/1 発行 【創作】羽田圭介「Phantom」280枚一挙掲載 未来を案じて株取引に打ち込む華美、「使わないお金は死んでいる」と笑う恋人。 幻影に覆われた現代を描きつくす傑作誕生! 【第126回文學界新人賞発表】2800以上の応募作から選ばれた受賞作2作全文掲載 青野暦「穀雨のころ」 精緻な描写で高校生男女4人の過ごす一季節を浮かび上がらせる青春群像劇 九段理江「悪い音楽」 音楽教師ソナタは、生徒を猿だと思っている。才能に溢れるが、心が無いのだ―― 【選評】長嶋有・川上未映子・中村文則・円城塔・東浩紀 【新連載】平民金子「めしとまち」 別に美味しそうでもない“めし"と、子の成長とともに移り変わる“まち"。 神戸から贈る、とぼとぼエッセイ 【批評】千葉雅也「霊的世俗性――フーコー『肉の告白』論」 キュニコス派=ラディカルなキリスト教というラインではない「もう一人の古代人フーコー」とは? 神経症的な主体のあり方が広がる今日、フーコーの古代に「別の可能性」を探る驚くべき論考 【特集】詩とわたしたちの時代 〈対談〉谷川俊太郎×高橋睦郎「雪のように溶ける詩を目指して」 〈詩〉谷川俊太郎「なぜ生きる」/高橋睦郎「新コロナ年二年目の自画像」 〈対談〉最果タヒ×マーサ・ナカムラ「異界の創造、ことばの矢印」 〈詩〉最果タヒ「ひとで無し」/マーサ・ナカムラ「魚子と墨鼠」 〈批評〉田原「永遠の童心――谷川俊太郎の児童詩を中心に」 ジェフリー・アングルス「逗子のオルペウス」 吉田雅史「偶然と脱線のリリック――いま、ラップを読み直すこと」(Spotifyプレイリスト付き) 〈米大統領就任式詩The Hill We Climb全文〉アマンダ・ゴーマン「わたしたちの登る丘」対訳と訳者解説=鴻巣友季子 バイデン新大統領就任式での朗読が絶賛され、一躍スターとなった若き詩人。 感動を呼んだ詩を英文と、鴻巣氏による清洌な翻訳で贈る リレーエッセイ「私の身体を生きる」藤野可織 【巻頭表現】小島日和「さまがわり」 【エセー】青木耕平「『息子よ安心しなさい、あなたの親指は天国で花となり咲いている』」 【コラムAuthor's Eyes】暮田真名「川柳は人の話を聞かない」 【文學界図書室】筒井康隆『ジャックポット』(佐々木敦)/山田詠美『血も涙もある』(平松洋子)/椎名誠『階層樹海』(木谷美咲)/岸政彦『リリアン』(村井康司)/松浦寿輝『わたしが行ったさびしい町』(大崎清夏) 【強力連載陣】北村匡平/成田悠輔/高橋弘希/辻原登/綿矢りさ/落合陽一/横尾忠則/宮本輝/津村記久子/松浦寿輝/犬山紙子/柴田聡子/武田砂鉄/池田雄一/鳥澤光
小説幻冬 2022年4月号(幻冬舎) 幻冬舎
¥550
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2022/4/27 発行 1st写真集『As i(アズアイ)』が好評発売中の吉野北人さん(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が表紙に登場! 写真集のアザーカットと、スペシャルインタビューをお届けします。 発売を記念した今野敏さん『無明 警視庁強行犯係・樋口顕』、深町秋生さん『ファズイーター』の各特集です。 など
本は友だち(みすず書房) 池内紀
¥1,800
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2015/1/9発行 本は友だちとして、著者が大切に読んできた本たちを通じて、それぞれの本に宿る魅力的な人生を綴るエッセイ集。古今の本が紹介されています。 本が好きな人や、異なるジャンルの本に興味がある人におすすめです。 著者の独自の視点や文章の流れに魅了され、新たな読書体験ができると思います。 文章が流れるようで読みやすく、幅広いジャンルの本が取り上げられていますので、ワクワクします。
愛することばあなたへ(光文社) 瀬戸内寂聴
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2018/9/25 発行 人間関係について深く考えたいときや愛とは何かを改めて感じたい人におすすめの一冊です。心の充足を求めるすべての人に向けた言葉が詰まっています。 読めば読むほど心痛が和らいで、安心します。
月曜日の抹茶カフェ(宝島社文庫) 青山美智子
¥550
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2023/6/20 発行 「マーブル・カフェ」が特別に開く「抹茶カフェ」を舞台に、東京と京都を行き来しながら様々な人々の人生が交差する物語。 心温まる12カ月を紡いでいく、連作短編集です。
椿の海の記(河出文庫) 石牟礼道子
¥50
SOLD OUT
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪8版≫ 2021/1/30 発行 自伝的小説になります。 水俣を舞台にした石牟礼道子の鮮やかな記憶の描写があり、後に起こる環境破壊の前の神話的な世界の喪失に注目してみてください。 環境問題を文学的な観点から考察した小説です。日本の風土や、環境問題に興味のある方は面白いと思います。
ぶどう園物語-ザ・スターリンになれなかった男(青林工藝社) ツージーQ
¥1,000
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2023/7/25 発行 (ほぼ新品) 漫画・ソフトカバー ツージーQ:(ツージーキュー)1955年1月9日 長崎県長崎市出身。日本のベーシスト 68歳で漫画家デビューを果たしたツージーQ氏は、素朴なタッチで描かれた作品で、当時の率直な気持ちがよく伝わります。彼はかつて「ザ・スターリン」の前身バンドでベーシストをしていましたが、バンド名に強い抵抗があったため、抜けた後もしばらくそのことを言えなかったそうです。 この漫画は、バンドをやっている人なら共感できる場面が多く、心を動かされる内容になっています。 80年~90年代にかけて日本のパンクロック界を駆け抜けた一人の男の掛け値無しの青春物語。パンクロックをする方、好きな方には懐かしくたまらない一冊になると思います。
今日の花を摘む(双葉社) 田中兆子
¥1,650
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2023/6/24 発行 田中兆子:1964(昭和39)年、富山県生まれ。8年間のOL生活を経て、専業主婦となる。 (あらすじ) 私の趣味は、男性との肉体を伴ったかりそめの恋。それを、私はひそかに「花摘み」と呼んでいる――。 出版社に勤めるかたわら茶道を嗜む愉里子は、一見地味な51歳の独身女性。 だが人生を折り返し、「今日が一番若い」と日々を謳歌するように花摘みを愉しんでいた。 そんな愉里子の前に初めて、恋の終わりを怖れさせる男が現れた。 20歳近く年上の茶の湯の粋人、万江島だ。だが彼には、ある秘密があった……。 肉体の衰えを感じ始めた世代のリアルな性愛を軸に、自分を偽らずに生きる女たちの姿と、その連帯を描いた著者初の長編小説。 中高年世代の性愛にタブーを怖れず挑んだ衝撃作『今日の花を摘む』(田中兆子著)が、 第3回『本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞』受賞 https://books.bunshun.jp/articles/-/8555
文体練習(朝日出版社) レーモン・クノー/朝比奈弘治訳
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) 初版第13版 2020/5/18 発行 前人未到のことば遊び。他愛もないひとつの出来事が、99通りもの変奏によって変幻自在に書き分けられてゆく。 『地下鉄のザジ』の作者にして20世紀フランス文学の急進的な革命を率いたレーモン・クノーによる究極の言語遊戯がついに完全翻訳。 (目次) メモ 複式記述 控え目に 隠喩を用いて 遡行 びっくり 夢 予言 語順改変 虹の七色 以下の単語を順に用いて文章を作れ ためらい 厳密に 主観的な立場から〔ほか〕
地下鉄のザジ(中央公論文庫) レーモン・クノー/生田耕作訳
¥50
SOLD OUT
【並】(非常に良い/良好/並) 10版 1984/8/30 発行 経年によるヤケ、下小口にシミがあります。 地下鉄に乗ることを楽しみにパリを訪れたお転婆少女ザジ。あいにくのストで念願かなわず、街へさまよい出たザジは奇妙な大人たちと一夜を過ごす。俗語満載の会話ときわどい笑い、そして斬新な実験的表現の数々に世界が度肝を抜かれたフランス前衛小説の名作
人形(創元推理文庫) ダフネ・デュ・モーリア/務台夏子訳
¥760
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2017/1/13 発行 ダフネ・デュ・モーリア 1907年ロンドン生まれ。祖父が高名な作家で画家、父が舞台俳優兼演出家、母が舞台女優という芸術家一家の三人姉妹の次女として生まれる。1931年作家デビュー、1938年の『レベッカ』が世界的なベストセラーとなった。コーンウォールの荒々しい自然を愛し、夫との間に三人の子供をもうけた。1989年没。 ダフネ・デュ・モーリアの短編集『人形』は、読者の心にそっと寄り添いながら、人間の内面や社会の矛盾を描いた作品。 普段の平穏な日常の裏に隠された秘密や狂気、上流階級の偽善に鋭く切り込みます。 特に、自立を求める女性たちの葛藤が描かれていて、共感する場面がたくさんあるんですよね。愛と狂気が絡み合う短編「人形」では、登場人物の心理にぐいぐい引き込まれるはず。 読み終えたとき、きっと自分や周りの人との関係を見つめ直したくなる一冊です。
ヴィオルヌの犯罪(河出文庫) マルグリット・デュラス/田中倫郎訳
¥800
【並】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 1996/1/9 発行 経年のヤケ、表紙にスレあります。 『ヴィオルヌの犯罪』はモデルとなった殺人事件があります。 1949年に、アメリー・ラビューが夫を殺害し、遺体をバラバラにして陸橋を通る貨物列車に少しずつ投げ込んだ「ラビュー事件」です。 全てがノンフィクションではなく、実際の事件にインスピレーションを受けたフィクションと言う方が良いかもしれません。 その事件は、人体の多くの断片が、ほとんどフランス全土にわたって、さまざまな貨車の中から発見されます。被害者は極度の肥満体の女性、そしてこれらの断片を運んだ列車は同一地点―ヴィオルヌの陸橋を通過していることが判明します。 けれど、いまだに頭部のみは発見されていない…。 デュラスがこの実際の事件に取材し、十年の歳月をかけて結実させた「狂気」をめぐる凄絶な物語となっています。 本書の形式はすべてインタビュー記事を模しているので、戯曲のように仕上がっており、インタビュー形式なので対話によって殺人事件の真相が明らかになってゆきます。 ストーリーは、愛や欲望、暴力、死をテーマに、人の心の複雑さを描いた物語で、特に女性の視点に寄り添い、社会の制約や愛がもたらす苦しみや自己を見つめ直す葛藤を鮮やかに映し出しているんです。 夫婦の会話や周囲の証言から少しずつ真実が見えてくる展開は、人間関係や自分自身を考え直すきっかけになるはず。 この物語を読むことで、人の心の奥深さに触れ、少しだけ自分の中にも気づきを得られるかもしれませんよ。 また、文学的な技法や構成についても学ぶことができるため、文学愛好家にとっても価値ある一冊です
ピエドラ川のほとりで私は泣いた(角川文庫) パウロ・コエーリョ/山川紘矢・亜希子訳
¥450
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2000/6/25 発行 スペインの田舎で平凡に暮らしている女性が長いこと会っていなかった幼馴染の男性と旅に出る話です。 宗教色が強いようで、歯がゆい部分もありますが、燃えるような恋愛ではなく、静かに冷静に相手のこと(幼馴染みの男性)をみる恋愛です。 パウロ・コエーリョ(作者)は女性の心情を描くのがとても上手だと思います。 そのほか『11分間』という作品も女性を主人公とした興味深いものでした。 海外文学>単行本
楽天記(講談社文庫) 古井由吉
¥1,800
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2022/10/7 発行 自分とは似ても似つかない、そもそも存在しないはずの幻の息子が妙にリアルに作家柿原の夢に現れる。若い編集者が訪れ、疫病や死にまつわるエピソードを披露していく。 様々な謎と言葉を残し、死に至ることになる旧友との対話。 移ろい儚く過ぎ去る時間と情景のなかで、生と死のイメージが纏いつく。 否応のない老いと死を意識せざるをえない人生の終盤、悲観しながらも達観しただ暮らしていくなか辿り着いていく楽天の境地。 「死から生へ、ネガティヴのきわみからポジティヴなものへと転ずる」 「天ヲ楽シミテ、命ヲ知ル、故ニ憂ヘズ」という中国の古典にあるような境地へ。 解説・町田康
作家のおやつ(平凡社) コロナ・ブックス編集部
¥1,000
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪5版≫ 2016/4/21 発行 三島由紀夫、開高健、手塚治虫、池波正太郎、植草甚一、植田正治、向田邦子など31人の作家が日頃食したお菓子やフルーツを紹介してます。 おやつが題材なので険しい顔の文豪も優しく見えるし、知らないおやつは食べてみたいと思います。 目次 三島由紀夫―作家は食をあれこれ語るべからず 手塚治虫―「チョコレートがないと僕は描けません」 開高健―饅頭もたこ焼きも、わしは研究しつくすデ! 檀一雄―「杏仁の匂いなつかしい」と作って食べた杏仁豆腐 植田正治―「なんかないか、なんか甘いものないか」 瀧口修造―お菓子なのか、オブジェなのか? 市川崑―せんべいはちょこっとつまめるあられにかぎる 沢村貞子―おひるは、おやつていどでいい 坂口安吾―ヒロポンとアドルムとあんこ巻き 久世光彦―母が選んだ、うっすらミルクの匂いがするおやつ〔ほか〕
ブラック・ティー(角川文庫) 山本文緒
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪50版≫ 2023/4/10 発行 女性の闇、ダークな部分のお話。短篇集です。 思わず自分じゃないかと思って、理解できたりする。 通り過ぎるのを待ってくれるように、心に寄り添ってくれる物語でした。
越年(角川文庫) 岡本かの子
¥50
SOLD OUT
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2018/8/25 発行 岡本かの子は与謝野晶子の弟子で芸術家岡本太郎の母親 彼女の優れた短編の中から、恋愛にまつわる傑作を選りすぐって収録!されています。 短歌も有名ですが、そのため、情景描写がとても美しいです。 表紙の美しさにも負けないくらい、昭和初期の恋愛小説集でした。
幻想の未来(角川文庫) 筒井康隆
¥420
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪改版初版≫ 2017/8/25 発行 進化した未来の人間を幻視して書かれたものです。 しかし、もしかすると現実になりそうな恐怖感もあります。 この人間の姿を想像しながら読み進めましたが、想像上の人間が脳裏に焼き付いています。 40年以上も前に書かれた本書ですが、驚きを隠せません。見事だと思います。 表題作他の9編はショートショートです。 ショーショートは味わい深いストーリーでした。
あなたも私も(角川文庫) 久生十蘭
¥450
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2023/6/25 発行 久生十蘭(ひさお じゅうらん)北海道出身 小説家 1902年4月6日~1957年10月6日 売れないファッションモデルの水上サト子が、13億円の遺産相続の騒動に知らないうちの巻き込まれてゆく物語です。 詐欺師たちのが暗躍し、敵味方の暗中模索を味わう、久生十蘭らしい物語。 穏やかでおっとりしている性格だけれど、決して賢くないわけではない。とはいえ貧しさのせいで目の前のことだけしか考えられなくて 「いろんな人が色々言ってくるけれど、何を言っているのかさっぱりわからない」 という状態のまま、厄介な選択を迫られるサト子には、親しみ深く同情してしまいます。 昭和29年に毎日新聞に連載されました。
ペンギンの憂鬱(新潮クレストブックス) アンドレイ・クルコフ/沼野恭子訳
¥900
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) ≪17版≫ 2023/2/15 発行 ソフトカバー アンドレイ・クルコフ ウクライナのロシア語作家。クルコフの名を一躍有名にしたのが本書『ペンギンの憂鬱』(1996年)である。約20カ国語に訳され、国際的なベストセラーとなる。 キエフ在住。妻はイギリス人。 アンドレイ・クルコフの『ペンギンの憂鬱』は、孤独を抱える作家ヴィクトルと彼の相棒、ペンギンのミーシャが織りなす物語です。 二人の奇妙な絆が、心の温かさを届けてくれるんです。 不条理な展開や生と死を巡るテーマは、現代社会の混沌や人生の予測不可能な出来事などを映し出しており、私たちの心に深く響きます。 ユーモラスで独特な描写が感性を刺激しつつ、他者の孤独や生き方に共感する視点を育む一冊。 読後、自分の人生をちょっと見つめ直したくなる、そんな心に残る作品です。
水都眩光 幻想短編アンソロジー(文藝春秋) 高橋英里、マーサ・ナカムラ、大木美沙子、石沢麻衣、沼田真佑、坂崎かおる、大濱美子、吉村萬一、谷崎由依
¥1,500
【非常に良い】(非常に良い/良好/並) (ほぼ新品) ≪初版≫ 2023/9/30 発行 ハードカバー 文學界2023年5月号特集12人の“幻想”短篇競作から、9つの短編を収録して2023年9月文藝春秋刊。 ***** それぞれの作家さんの幻想世界が描かれていて、ある意味、ドキドキしながらの読書です。 作家によってその人なりの幻想世界があり、どれもこれも乾いた心が潤った気がしました。 静かな夜に一話ずつ読みたい本です。 【目次】 ラサンドーハ手稿 高原英理 串 マーサ・ナカムラ うなぎ 大木芙沙子 マルギット・Kの鏡像 石沢麻依 茶会 沼田真佑 いぬ 坂崎かおる 開花 大濱普美子 ニトロシンドローム 吉村萬壱 天の岩戸ごっこ 谷崎由依
11分間(角川書店) パウロ・コエーリョ/旦敬介訳
¥500
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪初版≫ 2004/3/1 発行 ソフトカバー 経年のヤケありますが、他はきれいな状態です。 パウロ・コエーリョはブラジルはリオデジャネイロ出身の小説家 ***** 本書『11分間』ではとてもデリケートに主人公の女性の内面を扱っています。 主人公は娼婦なのですが、常に自分の気持ちと対峙しながら、娼婦という仕事を真面目に考えます。出会う男性によって変わる性の嗜好やそれに対する自分の気持ち、体の反応を真摯に受け止めます。 田舎で育った彼女には夢がありました。そんな彼女が都会(スイス)に出て、紆余曲折して娼婦になる。 お金が貯まったら田舎に帰ろうと、常に考えているものの、帰れません。 そんななか、ひとつ名言がありました。 「今や彼女は失うものは何もはなくなった。彼女は自由だった。」 これはこの文章の通りなのですが、もはや何もかもなくなったのだから、彼女は自由であり、 自由とは選ぶ道が多岐に渡るということで、彼女にとって人生のチャンスになるのです。古臭いものを捨て去ると、そこに新しいものを入れることができるからです。 つまるところ本書は、男女間で行われる『11分間』の意味を描いています。 捉え方は人それぞれ。 単なるセックスの話ととるのか、娼婦の話ととるのか、価値観を覆すものとなるのか、読んでみなければわかりません。 それでいい。 みんな違うのだから…。 ラストはとても切なく響きました。
恋愛論(新潮文庫) スタンダール/大岡昇平訳
¥520
【良好】(非常に良い/良好/並) ≪55版≫ 2012/1/30 発行 スタンダール (1783-1842) 東南フランス、ドーフィネ地方のグルノーブルに生れる。 本名はアンリ・ベール。 1818年~1820年にかけて、スタンダールは生涯の大恋愛をしていました。 彼はナポレオンの没落と共に、軍人としての経歴を終わり、母の遺産から上がるわずかな年金で、イタリアのミラノに滞在し、気ままな生活を送っていた。ミラノで土地の将軍の妻、メチルド・デンボースキーに恋をしたのです。 メチルドは二人の子供を連れて夫と別居中だった。スタンダールはその少し冷たい美貌と「不在の幸福」を想うような眼差しに憧れたが、なかなか反応はなかった。 そのころイタリアでは外国人が街中をうろうろ歩き回るのは厄介なことだった。スタンダールにとってますます身動きが取れず、思うように行動できない苛立ちから彼女への想いが募るばかりでした。 『恋愛論』は、著者がこの苦しい恋愛をしているときに書かれたものです。 恋愛を4つのタイプに分けて、始まり方や男女の違いなどを面白いエピソードと一緒に説明しています。また、昔の恋愛や国ごとの違いも紹介されています。恋愛のステップや気持ちの変化は、今も昔も変わらないんだなと感じられます。この本を読むと、恋愛についていろいろな発見があって、とても参考になります。 ありとあらゆる国、土地、人、環境、時代などからの恋愛を織り交ぜながら、恋愛論を書いています。 膨大な恋愛の質のようなものを感じ、読み進めるのに時間がかかりますが、 この際、じっくりとスタンダールの恋愛論に向き合って、さらに自論を重ねて読み進めてはいかがでしょうか。