2025/06/24 12:02
こんにちは。
梅雨が戻り、厳しい暑さですよね。体も心もなんとなく落ち着かないような気がします。
今日は”なぜか気になる”──そんな本との出会いについて書きてゆきます。
”なぜか気になる”本は、偶然じゃなくて、もしかしたら、心があなたに届けようとしているメッセージかもしれません。
なぜこの本が気になるのか?
「気になる本」というのは、いまの自分に足りないものや、見えていなかった気持ちを映し出してくれる“鏡”のような存在なんです。
たとえば、ふだんなら手に取らない詩集や、古い翻訳小説が、どうしてか気になってしかたない。──それは、あなたの奥にある「何か」が、言葉を欲しがっているサインなんですよね。
わたし自身、忙しさで気持ちがささくれだっていた時に、小さな詩集をなんとなく手に取りました。数行のことばが、スーッと胸にしみてきて、「あぁ、わたし疲れてたんだな」って気づいたんです。
今の季節に、そっと寄り添う本
たとえば、この梅雨の時期におすすめしたい本のひとつが、長田弘さんの『奇跡 ミラクル』です。
ふだん気づかない日常の美しさを、詩人のことばがそっと掬いとってくれます。
読んでいるうちに、心が静かにほぐれてくるような、不思議な時間が流れるんです。
読んでいるうちに、心が静かにほぐれてくるような、不思議な時間が流れるんです。
また、角田光代さんの『それもまたちいさな光』は、日々の中にあるちいさな優しさやぬくもりを、静かに描いています。日常の中で気づく小さな変化が、どれだけ大きな意味を持つのかを考えさせられるんですよね。
「なにもできていない」と感じる日でも、「ちゃんと今日を生きていた」と思わせてくれるような本です。
そして、山本文緒さんの『眠れるラプンツェル』も。閉塞感や孤独にそっと寄り添いながら、女性としての生き方や「普通」って何だろうと優しく問いかけてくれる一冊です。繊細な筆致で心の奥にある弱さや揺れ動く気持ちを描いてくれるので、読んだあと少し心が軽くなるかもしれません。
あまり知られていないけど、心に響く“埋もれた名作”
本棚の奥にそっと並んでいるけれど、本当はもっと読まれてほしい──そんな本にも、ぜひ光をあてたいんです。
犬好きな方はもちろん、江藤淳のファンやエッセイ好き、家族や人生について考えたい方にも強くおすすめできる一冊。犬と人間の絆、家族の意味を深く考えさせてくれ、日々の中で幸せや愛情の大切さに気づける、そんな内容なんです。
ちょっと不思議で読みづらいかもしれない。でも、社会に息苦しさを感じているときこそ、読みたくなる一冊。
“自分だけの場所”を模索する人に、そっと寄り添ってくれる一作なんです。
やっぱりこの本は紹介せずにいられません。単なる恋愛小説を超えて、「自分らしく生きるとは何か」「人間の本音とは何か」を静かに、深く問いかけてくれる一冊。読後、少しだけ深呼吸できるようになるはず…。
本を通して、自分の中の“声”に気づくことってあるんですよね。
「なんとなく気になる…」そんな小さな違和感やひっかかりを、大切にしてあげてください。
その先に、自分を見つめ直す時間や、新しい視点との出会いがあるかもしれません。
「どれを読めばいいかわからない」そんなときは、まず“心がちょっと反応するタイトル”から選んでみてくださいね。
あなたの手にとまる一冊が、やさしい時間の扉になりますように。

