2025/07/02 13:28
こんにちは、『柚香の森』店主です。
7月に入り、雨の名残と夏の気配がまじりあう季節ですね。
今日は、最近ちょっとした「夜時間のたのしみ」について、お話ししてみたいと思います。
実は最近、Amazonプライムビデオにはまっています。
きっかけは、有川浩さんの『植物図鑑』でした。
ふと本棚の前でこの本に手を伸ばそうとしたとき、「そういえば、プライムビデオで映画版があったな」と思い出して。軽い気持ちで観てみたんです。
これが、とてもよかったのです!
物語のあたたかさ、登場人物の穏やかさ、日常の中の小さな奇跡。
観終わったあと、心がふわっとやさしくなっていて、気づけばそのまま幸せな気分で眠っていました。
それからというもの、私はこの映画を何度も繰り返し観るようになりました。
ストーリーはすっかり覚えてしまっているのに、何度観ても心がほっとするんです。
それは、内容というよりも「この作品に包まれる感じ」が、私にとっての癒しになっていたのだと思います。
もともと私は「夜は読書派」でした。
本を読みながら眠りにつくのが習慣でしたし、静かなページの中に身を置く時間が好きでした。
でも、読書とはまた違うかたちで、映画にも「やさしい余韻」があるのですね。
特に夜の静かな時間には、感情を波立たせない、やさしい物語がぴったりです。
ですから今は、夜に観るなら「幸せになれる恋愛もの」と決めています。
アクションやミステリーのような刺激のある作品は、夜にはちょっと向いていない気がして…。
心がざわついてしまって、眠る前にはあまりよくありません。
『植物図鑑』のように、登場人物がまっすぐで、日常が少しだけきらきらして見えるような物語。
そんな作品に出会えると、心がふんわりほどけて、自然とまぶたが重くなっていきます。
映画も読書も、「心がいま何を欲しているか」に耳を傾けることが大切だと、つくづく思います。
元気なときは少し刺激のある作品も楽しいけれど、疲れているときや気持ちが沈みがちなときは、 無理に気合いを入れるよりも、やさしい物語に身を委ねてみるのがいいですね。
静かな夜に、心地よく眠れること。
これは、案外とても大切な「日常の養生」なのかもしれません。
最近では、夜の映画時間がちょっとした楽しみになっています。
「今日も一日がんばったな」と思いながら、冷房の効いた部屋にホットミルクを用意して、物語の世界へ。
そこには誰かのやさしさがあって、季節の風が吹いていて、見えないけれど、たしかな安心感があります。
眠る前にしあわせな気分でいられると、翌朝の目覚めも少しだけ軽やかな気がします。
読書でも映画でも、自分にとって心地よいものを選んで、自分を大切にしてあげること。
その積み重ねが、毎日の表情をやさしくしてくれるのかもしれませんね。
今夜もまた、静かな物語の中で、心をそっと整えてみようと思います。
皆さんも、ご自身の「心が喜ぶ時間」を、どうか大切にされてくださいね。