2025/11/27 16:00
こんにちは、柚香の森の店主です。
今日は古本トリビアを綴りたいと思います。
良かったら、読んでみてくださいね(^^
あなたの心にも、ひとつ──「幻の古本屋」はありませんか?
今日は古本トリビアを綴りたいと思います。
良かったら、読んでみてくださいね(^^
あなたの心にも、ひとつ──「幻の古本屋」はありませんか?
子どもの頃に通った、家の近くの古い本屋。
学生時代、失恋のあと、何も考えずにふらりと入った小さなお店。
家族と過ごした旅先で、何気なく買った文庫本。
…それらは全部、確かに存在していたはずなのに。
いま思い出そうとすると、不思議と“名前”も“場所”も思い出せない。
でも、本を手に取ったときの空気や、棚の匂い、ページの手触りだけは、はっきりと残っている。
そんな不思議な記憶、ありませんか?
この現象は、まるで「幻の古本屋」とでも呼びたくなるような、やわらかな錯覚のよう。
けれどそれは、もしかしたら私たちの心のなかにしまわれた── ”大切なものを受け取った記憶”の象徴なのかもしれません。
たとえば、
祖父母の家で読んだむかし話。
一緒に読んだ家族の笑い声。
手渡された恋文のような本のしおり。
ページの隅に残された書き込み。
そういう小さな記憶のかけらが、
今も本の中に、ひっそり息づいているのです。
「幻の古本屋」は、きっとそうした“かけら”を記憶の片隅からそっと届けてくれる場所なのです。
ひとつひとつの本が、時を超えて、あなたに何かを語りかけてくる。
それは、愛情のかたち。忘れられない誰かの気配。
本との出会いが、まるで人との出会いのように感じられることがあります。
過ぎ去った季節のなかに、ぽつんと立つ見知らぬ古本屋。
静かで、懐かしくて、ほんのすこし切ない。
でも、あたたかい。
それはたぶん、「本屋」ではなく、
あなたの心のなかにだけ存在している“ひとつの愛の記憶”なのです。
もし、最近なにかを忘れてしまったような気がしていたなら…
もし、ふとした瞬間に、胸がすうっと寂しくなったなら…
本棚に眠る、あの一冊を手にとってみてください。
もしかしたらそこには、もう戻れないけれど、
たしかに愛されていた時間が、そっと挟まれているかもしれません。


