2025/08/13 12:54
こんにちは、柚香の森の店主です。
蒸し暑い日がつづいていますね。
じっとしていても汗ばむような日には、本棚の中の空気まで重たく感じることがあります。
じっとしていても汗ばむような日には、本棚の中の空気まで重たく感じることがあります。
そんなとき、ふと一冊の古本を手にとって、ページをめくると──
かすかに漂う紙のにおいに、ほっと癒されたり。
静かな時間がそっと心をほどいてくれることがあります。
静かな時間がそっと心をほどいてくれることがあります。
でも、ときどき本の間に、小さな虫を見かけることもありませんか?
私自身、ずっと開いてない本を開いたら”虫”がいたことが何度かあります。
今日は、本好きさんにはおなじみの「紙魚(しみ)」という虫について、そして本を守るやさしい保存方法や湿気対策について、店主なりのお話をお届けしますね。
紙魚(しみ)ってどんな虫?
「紙魚」と書いて“しみ”。
魚のようにくねくねと動くことから、この名前がついています。
体長は0.5~1cmほど。灰色や銀色の小さな虫で、人に害はありませんが、古い紙やホコリ、のりなどを食べてしまいます。
特に湿気が多くて風通しの悪いところに潜んでいることが多いので、夏場はちょっと注意が必要なんです。
紙魚を寄せつけない、本棚の工夫
柚香の森では、古本たちを安心して手に取っていただけるように、日々、本棚の環境を整えています。
たとえば──
・本棚の棚板には除湿シートを敷いて、湿気をやさしく吸収するように。
・日差しが直接当たらないようにレースのカーテンをかけて、本の日焼けも防ぎながら風通しも確保しています。
・本と本のあいだにはほんの少しの“ゆとり”を残して、空気の通り道をつくっています。
こうしたちいさな工夫の積み重ねで、本も呼吸できるような、そんな空間ができるのです。
本と気持ちよく暮らすために
紙魚を防ぐためには、湿気をためず、空気を動かすことが何よりの対策です。
おうちでもできる工夫としては、
・本棚の扉をときどき開けて風を通す
・本をぎゅうぎゅうに詰めすぎない
・和の香り袋や乾燥剤をやさしく使う(※本に直接触れないように)
それだけでも、本はうれしそうな顔をしているように見えることがあります。
お気に入りの一冊を、ずっとそばに置いておけるように。
そして、お迎えくださった方の手元でも、静かに息づいていけるように──
これからも、柚香の森では、本と静かに寄り添いながら、丁寧な保管を心がけてまいります。
また季節のうつろいに合わせて、本のお話をお届けしますね。
店主より
