苦役列車(新潮文庫) 西村賢太
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≪初版≫2012/4/20発行
第144回芥川賞受賞作品(2011年)
劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は……。
後年、私小説家となった貫多の、無名作家たつ定款と八方破れの覚悟を描いた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」併録。(あらずじより)
144回芥川賞受賞者は二人いました。
一人は慶應義塾大学院卒で詩人を父にもち、血筋に翻訳家や政治家などもいるお嬢様・朝吹真理子。
そしてもう一人が本書の西村賢太。
父が強盗強姦事件を起こして逮捕されたと知り、中学校を不登校になり、高校は全寮制であったが寮を嫌がり進学をしなかった。
その後家を出て、安アパートを転々としながら、家賃滞納と強制退去を繰り返した。この間、港湾荷役や警備員などの日雇い労働で生計を立てていた。酔った勢いで暴力をふるい逮捕されたこともある。
そんな作家の私小説的な作品。
日雇い労働者の北町貫多。この人は今後の西村賢太の作品のなかで重要な役割を果たします。
瑞々しい生命力とどうしようもない落ちぶれた青春を送っている。その中で必死に生きようともがく主人公・北町貫多。
まず出だしに引き寄せられる。
共感ではなく、面白い!
西村賢太の内なる声を聞いて欲しい。
※『苦役列車』のラストの場面から始まる北町貫多の青春物語・続編『やまいだれの歌』(新潮社文庫)があります。
カテゴリー>日本文学>文庫本
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