2025/05/22 12:01
こんにちは!
初夏の気配とともに、湿気を含んだ空気が少しずつ重たくなってきましたね。
気づかぬうちに、ため息が増えている…そんな日が、私にもあります。
心が少し縮こまったとき、本をそっとそばに置くだけで、呼吸が深くなる気がするんです。
今回は、そんなふうに心に風を通してくれる物語を、2冊選びました。
📚『阪急電車』 有川浩
阪急今津線、宝塚から西宮北口までの短い電車。
それぞれの駅で、小さな人生の転機が描かれていきます。失恋、親子の距離、誰かとの偶然の出会い…。
静かでささやかな物語が、心にじんわりとしみこんで、
「誰かに話を聞いてもらいたい」
「久しぶりにあの人に連絡してみようかな」
そんな気持ちがふわっと湧いてきます。
人とのふれあいに少し疲れてしまったとき、心をほどいてくれるような一冊です。
▶ 『阪急電車』
📚『カモメに飛ぶことを教えた猫』 ルイス・セプルベダ
チリの作家による、小さくて大きな物語。
黒猫ゾルバが、カモメのひなに「飛ぶこと」を教えようとするお話です。
無理だと思われることにも、あきらめずに寄り添い、信じて待ち続けるゾルバ。
見返りを求めず、ただ誰かの希望を支える姿に、胸がぎゅっとなりました。
読み終えたあと、心に灯る静かなやさしさが、きっと残ると思います。
あなたの心に、そっと風が届きますように
どちらの物語も、大きな変化を促すような本ではありません。
でも、読み終えたあと、肩の力がふっと抜けて、 心の奥に、やさしい風が通り抜けるような気がするんです。
もし今、
・ちょっと疲れているな
・誰かと話したいな
・やさしい気持ちに触れたいな
そう思ったときは、思い出してみてください。
『柚香の森』の小さな本棚で、今日も静かにお待ちしています🌳
「読む」のではなく、「出会う」
そんな一冊を、あなたのタイミングで見つけていただけたら嬉しいです(*'▽')
